スーパーフライ級日本王座連続防衛回数ランキング(記録関連) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2018/10/25

スーパーフライ級日本王座連続防衛回数ランキング(記録関連) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2018/10/25

さて、本日はスーパーフライ級の日本王座連続防衛回数ランキング。
近年、強豪が集結し、スーパーフライ級史上最も熱い時代とも言われたこの階級。
国内の王座を守り続けた強豪達を見てみます。

スーパーフライ級日本王座連続防衛回数トップ10

 

第1位 6度防衛 第12代日本スーパーフライ級王者

中島 俊一(ヨネクラ)

明大卒業後にプロデビュー…幼少からのアマエリートかと思いきや、ボクシングを始めたのは大学入学後。
デビュー以降あれよあれよと5連勝で、敵地韓国に乗り込むと、
のちにIBF世界スーパーフライ級王座に挑戦するパク・グァンク(韓)を3Rで倒して6勝目。

一気にランキングを上げていたホープは、勝間 和雄(神林)が世界挑戦の為に王座を返上すると、
丸尾 忠(協栄)との日本王座決定戦のチャンスをつかむ。
しかし、デビューからわずか1年強で迎えた初挑戦では接戦を落として王座獲得成らず。

再起は無事に飾るものの、勝負の韓国遠征では既に世界を目指して
韓国王座を返上していた元韓国王者アン・リーキィ(韓)に敗北。
さらに一階級落として挑んだフライ級のA級トーナメントでは、
後に第23代WBA世界フライ級王者となるレパード 玉熊(国際)にフルマークで敗戦する。

手痛い連敗もここから無骨に強豪相手の4連勝を飾り、今度はOPBF王者のチョン・ビョングァン(韓)に挑戦。
敵地韓国で判定に涙をのみ…またここでも遠回り。

世界挑戦の為に当時の日本王者、内田 好之(上福岡)が王座を返上すると
日本王座二階級制覇を狙う、元日本フライ級王者の西川 浩二(三迫)との王座決定戦となる。
3度目のチャンスでようやく王座を獲得し、かつてのホープはデビューから約4年をかけてタイトル奪取。

その後、3度のノンタイトルを挟みながら6度の防衛を飾ると、WBA世界2位として
当時最強を誇っていた伝説王者、カオサイ・ギャラクシー(タイ)に挑む。
既に13度の防衛を誇っていた最強王者に敵地タイで挑むという、まさに挑戦マッチだったが…。
一切下がらずに撃たれ続けた結果、カオサイがレフリーにストップをアピールするほど…
驚異的な粘りを見せたものの、カオサイの牙城を崩すには至らず、8RTKOで敗北。

その4カ月後…連戦連勝でWBA3位にまで登って来ていた鬼塚 勝也(協栄)と対戦。
超人気選手鬼塚の日本王座初挑戦…猛烈に撃たれながら前進し続ける中島に、
セコンドがタオルを投入して王座陥落。
猛烈な闘志を見せて、ただの引き立て役では終わらず。

その後、もう一度…と鬼塚に挑戦した中島だったが、やはり滅多撃ちの中、最後まで倒れることはなく…。
翌年には第5代WBA世界スーパーフライ級王者となる鬼塚を相手に、王座返り咲きは果たせず判定で敗北。
この試合を最後にリングを後にした。 

現在は茨城県水戸市にBoy’s水戸ボクシングジム会長として後進を育てている。

 

第2位 5度防衛 第34代日本スーパーフライ級王者

佐藤 洋太(協栄)

2010年代前半、マジカルボックスと呼ばれ、その特異なボクシングに虜にさせられたファンも多かった佐藤。
彼が最初に獲得したのは翁長 吾央(大橋)と争った暫定のベルト。
最強後楽園を制して手に入れた挑戦権だったが、王者の中広 大悟(広島三栄)が負傷した為。
急きょ設けられたこの試合を7RTKOで制し、暫定のベルトを手に入れると、復帰してきた中広との王座統一戦。
大差判定で飾って初防衛とともに晴れて正規王者となる。
3度目の防衛戦ではこの後、長く世界のトップ戦線で活躍することとなる河野 公平(ワタナベ)をも下し、
そのまま連続防衛のテープを歴代2位の5度まで伸ばす。

世界ランキングも順調に上昇し、世界挑戦のチャンスを得てここで王座返上。
戦い慣れた”聖地”後楽園ホールのリングで、スリヤン・ソールンビサイ(タイ)へ挑戦。
久々に行われた後楽園ホールでの世界戦に客席は大盛り上がりの中、スリヤンを翻弄して世界王座を獲得。

その後2度世界王座を防衛すると…敵地タイでシーサケット・ソールンビサイ(タイ)に敗北。
のちにこの階級の時代を作るシーサケットが、隠された実力を世界に見せた瞬間でもあった。

この試合を最後に引退。
故郷の盛岡に帰り、「焼肉チャレンジャー」の店長として奮闘している。

第2位 5度防衛 第35代日本スーパーフライ級王者

帝里 木下(千里馬神戸)

佐藤 洋太が返上した王座に君臨したのがこの帝里。
翁長 吾央(大橋)との最強後楽園決勝で負傷引分ながら勝者扱いで挑戦権を獲得。

このタイミングで、世界戦が決まった佐藤が王座を返上。
組まれた王座決定戦は翁長とのリマッチとなる。

接戦となったこの試合を手中に収めて無敗のまま日本王者となると、初防衛戦では
のちに世界挑戦も叶える角谷 淳志(金沢)との接戦を制する。

続いては九州の強豪、大庭 健司(FUKUOKA)。
この試合も接戦となるが、やはりこれも制して2度目の防衛。

この辺りからさらに力を発揮し始め、白石 豊土(協栄)戎岡 淳一(明石)
大塚 隆太(18鴻巣)と立て続けにはっきりした勝利を飾って世界ランキングも上昇。 

ここでIBF世界スーパーフライ級王者だったゾラニ・テテ(南ア)への挑戦が叶い、王座を返上。
しかし、この試合では”何もできないまま…”敗れてしまう。

その後、ノンタイトル重ねながらチャンスを待ち、ジェルウィン・アンカハス(比)
2度目の世界挑戦を叶えたが…豪州でマニー・パッキャオ(比)vsジェフ・ホーン(豪)という
大きな試合の前座に立ち…大観衆の中、一方的な敗北を喫してしまう。

今年10月には勅使河原 弘晶(輪島功一S)のWBOアジア太平洋バンタム級王座に
挑戦するもこちらは5RKOで敗北。

いまだ彼のボクサーズロードは続いている。
超強豪とも言える3人の王者に喫した敗北…これが彼を強くするならば…。
まだまだ注目できる存在。

第2位 5度防衛 第37代日本スーパーフライ級王者

石田 匠(井岡)

昨年世界挑戦をかなえた石田も5度の連続防衛を記録した一人。
キャリア初期にタイ人選手との試合が多く、世界戦前には噛ませ路線などと揶揄されることもあったが…
ところがどっこい、その戦歴を除いてみると日本王座を守り続ける間、
国内の強豪に力を見せつけ、その実力はとっくに証明している。

戸部 洋平(三迫)との接戦となった試合を制して王座を獲得すると、
その後は森崎 正人(アポロ)、江藤 大喜(白井・具志堅S)
木村 隼人(ワタナベ)、大塚 隆太(18鴻巣)、船井 龍一(ワタナベ)
いずれも骨のある相手に防衛ロードを突き進み、世界挑戦の待機グループとして王座を返上した。

手に入れた世界初挑戦では世界三団体のヘビー級タイトルがかかった
アンソニー・ジョシュア(英)vsカルロス・タカム(仏)の前座のリングに登場。

WBA世界スーパーフライ級王者のカリド・ヤファイ(英)に明白な判定で敗れるものの、
しっかりとした抵抗を見せた。

世界をうかがう実力は間違いないだけに、再起からの道のりも楽しめるところ…。
今後変わらず期待がかかる選手。

第5位 4度防衛 第3代日本スーパーフライ級王者 ジャッカル 丸山(国際)(2期目)
第6位 3度防衛 第5代日本スーパーフライ級王者 勝間 和雄(神林)
第6位 3度防衛 第13代日本スーパーフライ級王者 鬼塚 勝也(協栄)
第6位 3度防衛 第16代日本スーパーフライ級王者 川島 郭志(ヨネクラ)
第6位 3度防衛 第18代日本スーパーフライ級王者 ネルソン 原田(ハラダ)
第6位 3度防衛 第33代日本スーパーフライ級王者 中広 大悟(広島三栄)

5位には4度防衛でジャッカル 丸山が単独でランクイン。
以降は5名が3度防衛で並んでいる。

現在の日本王者は奥本 貴之(グリーンツダ)
12/19に初防衛戦が組まれており、チャンピオンとして船出する。
西の強豪、橋詰 将義(井岡)を迎える試合は勝負の色合いが濃いカード。

西で行われるベルト争奪戦…この構図もまた、
現在の日本スーパーフライ級の面白みを増しているようにも思える。

 

※記録は2018/10/25時点

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