2017/4/23 刈谷あいおいホール-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2017/4/23 刈谷あいおいホール-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

今週末は中日本ボクシング観戦記では初となるタイトルマッチを取り上げます。 

日本フェザー級タイトルマッチ。 

細野 悟(大橋)が4度目の世界挑戦を目指して日本王座を返上。
伴って行われた昨年9月の王座決定戦を制し、第60代日本フェザー級王者に輝いた林 翔太(畑中)
さらに初防衛戦では元WBA世界スーパーバンタム級王者の下田 昭文(帝拳)からベルトを守り抜いた。

今回迎えるのは坂 晃典(仲里)
辰吉 丈一郎(大阪帝拳)の再来とも言われた京口 竜人(大阪帝拳)を破るなど、これまでのロードも骨太。
現在3連勝中と勢いに乗り、日本ランキング1位の最強挑戦者として登場する。

そして…中京のホープ水野 拓哉(松田)がファイナルで登場。 

細かい紹介は取っておくとして、中日本新人王3試合も含めて、
今回もまた現地で見るべき熱いカードが並んでいる。 

 

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■中日本バンタム級新人王準々決勝
【バンタム級4回戦】
室田 桂秀(畑中) vs 大森 雄貴(三津山)

・室田 桂秀 1戦1敗

デビュー戦で敗北した相手…ヤノ ジョン(駿河男児)も同階級でエントリー。
ヤノは準々決勝で僕のイチ推しだった桐林 迅児(HEIWA)を破って勝ちぬけており、
室田がこの試合に勝てば二人は準決勝で再戦することとなる。

前戦ではガッチリ距離の噛み合った撃ち合いを展開した室田とヤノ。
是が非でも勝ちぬけてリベンジのチャンスを手に入れたいところ。
ファンとしても室田vsヤノの迫力に満ちた撃ち合いは見てみたい。 

・大森 雄貴 デビュー戦

静岡からやって来る大森。
デビュー戦の為、情報は薄いが…
三津山ジムと言えば、数々の名ボクサーが在籍したジム。

坂本 博之(角海老宝石)に現実を突き付けた柏樹 宗(三津山)
新井田 豊(横浜光)の世界挑戦をあわや潰しかけた飯田 大介(三津山)。
そもそも三津山ジムを開いたのは、現役時代からプロモーターを兼任し
モハメド・アリ(米)の前座としてもリングに立った三津山 立直(串田)

地方ボクシングの色濃い歴史を築いてきたジムである。
彼が地方ボクシングに新たな歴史を刻む男となるか…注目。

 

■中日本スーパーバンタム級新人王準々決勝
【スーパーバンタム級4回戦】
干場 悟(タイガー) vs 後藤 憬(中日)

・干場 悟 3戦1勝(1KO)2敗

2度目のエントリーとなる千場。
未勝利で挑んだ昨年は中日本新人王を獲得する中村 祐斗(市野)に敗北。
昨年9月に1R51秒TKOでの速攻劇で初勝利を飾って2度目のエントリー。 

・後藤 憬 3戦1勝2敗

細かい連打の回転が光るサウスポーで、相撃ち上等の気の強さもある。
前戦では既にB級昇格の権利を得ている加賀 聖也(タキザワ)に惜しくも敗戦。
決して戦績通りのボクサーではないことは太鼓判。 

この階級の優勝候補には加賀 聖也を上げていたけれど、突如トーナメント表が変更され
加賀の名前が消えてしまった…怪我なのか何なのか。
とにもかくにも、一足先に山本 大貴(市野)が決勝で待ち受けることとなりました。

さらに、この試合の勝者が準決勝で対戦するのは豊島 竜樹(伊豆)。
伊豆ジム初のプロボクサー。
準決勝で豊島の対戦相手だった甲斐 貞行(HEIWA)
中日本を勝ち抜いておかしくないと感じていた実力の持ち主。
豊島…かなりの実力者に思えます。

波瀾臭が香ると言ったけれど…やはり。
もはや誰が勝ちぬけてもおかしくない混戦模様。

 

■中日本スーパーフライ級新人王準決勝
【スーパーフライ級4回戦】
松浦 克貴(岡崎) vs 松田 海広(駿河)

・松浦 克貴 4戦4勝

森 武蔵(薬師寺)と並んで今年の中日本新人王最大の注目株。
これまで見た試合ではいずれもバッシバシにセンスを感じさせる戦いぶり。
“距離の支配者”と呼びたくなる空間把握能力は飛びぬけている…が、
試合後半に足が死ぬところに危うさを感じた。

後半の戦いぶりが改善されれば…
年末には全日本新人王のタイトルを持ちかえる姿も目に浮かぶ。

・松田 海広 3戦2勝(1KO)1敗

デビュー戦では松浦を相手にタフさを見せた今野 光紀(コパン星野)を、
2戦目では先に出場する干場 悟(タイガー)を1Rで沈めている。
昨年の中日本新人王戦では中日本新人王MVPを獲得することとなる村上 勝也(薬師寺)と1回戦で対戦。
スプリットにまで迫りながら惜しくも敗戦している。

村上は西軍代表戦で敗れるものの、6回戦に昇格しての初戦をフルマークで勝利。
先を行く村上に迫ることができるか…。 

松浦vs松田は今年の新人王屈指の好カードとも思える。

この試合の勝者は既に決勝進出を決めている松田 優希(市野)と対戦。
こちらの松田も楽しみな選手。
サウスポーで回転力のある選手で「イケメンゴリラ」の愛称を持つという。

 

【スーパーバンタム級6回戦】
伊藤 仁也(三河) vs 定常 育郎(T&T)

・伊藤 仁也 7戦4勝2敗1分

昨年の中日本新人王戦では準優勝だった伊藤が6回戦のリングに登場。
当初、昨年のトーナメントですれ違っていた宮城 直樹(緑)との対戦が予定されていたようですが…
うーん…それはそれで楽しみなカードだったんだけど…。

中日本新人王決勝で中村 祐斗(市野)に敗北後、再起にも失敗して連敗中。
中村との対戦で5Rの経験はあるものの、6Rのリングは初。
昨年3月の試合を見てから気にしていたボクサーでもあります。
伊藤がどんな戦いを見せるか…要注目。 

・定常 育郎 8戦5勝(2KO)1敗2分

昨年の東日本新人王決勝進出。
決勝では松本 竜也(角海老宝石)を相手にあと一歩の惜敗。
前戦ではドローを記録しており、B級での初勝利が欲しいところ。

身体能力が高く、野性的な動きを見せるサウスポー。
浮上して来れば人気ボクサーになっていく臭いも漂う。
このボクサーを名古屋で見れることを幸せに思う。

 

【ライトフライ級 6回戦】
稲垣 秀一(松田) vs 酒井 孝之(中日本ボクシング協会)

・稲垣 秀一 9戦6勝(1KO)3敗

昨年の中日本スーパーフェザー級新人王。
西部日本新人王との対抗戦では二宮 栄一朗(宮崎ワールド)に敗れてしまうものの…。
KO数は少ないものの、パンチ力はあるように見える。

生半可にペースを握られても、力でペースを引き戻してしまう強さがある選手。 

・酒井 孝之 6戦3勝(2KO)1敗2分

昨年の中日本新人王戦ではライト級決勝でミゲル・オカンポ(緑)に敗北。
初黒星にめげず、昨年末に引分けでB級昇格を決めた酒井。
6回戦のリングは再スタートにも感じる。

 

■日本フェザー級タイトルマッチ
【フェザー級 10回戦】
林 翔太(畑中) vs 坂 晃典(仲里)

・林 翔太 35戦29勝(17KO)5敗1分

天熊丸木ジムよりプロデビュー後、2007年の中日本フェザー級新人王を獲得。
全日本新人王戦では負傷判定で惜敗するも、その後畑中ジムへ移籍。
勝ち負けを繰り返しつつあったが2011年から突如12連勝を飾る。

その中には元日本王者であり、ガンダムボクサーとして人気者だった
梅津 宏治(ワタナベ)に引導を渡した試合も。

日本タイトル初挑戦で上野 則之(RK蒲田)との王座決定戦を制すると、
初防衛戦では元世界王者を撃破。
さらに2度目の防衛戦となるこの試合でもランキング1位との対戦となり…まさに茨の防衛ロード。

ランキングも群雄割拠な中、世界に届かなかった前王者の細野 悟(大橋)も再起してきており…。
熾烈な国内フェザー級の現主役は今後も鳥肌モノの防衛ロードが想像される。

まずは、この試合…”和製クオーティ”とも呼ばれる林が主役のままでいられるか…。
シビア過ぎる一大決戦。

・坂 晃典 18戦15勝(12KO)3敗 日本フェザー級1位

2012年の西日本フェザー級新人王。
全日本新人王戦では現OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者であり
世界挑戦が期待される伊藤 雅雪(伴流)に惜敗。

その後B級では2度の日本王座挑戦を叶える杉田 聖(奈良)に勝利し
フェザー級のB級トーナメントでも優勝。

A級昇格後は、後にラスベガスで世界挑戦を果たす元OPBF東洋太平洋フェザー級王者の
大沢 宏晋(大星)らに連敗を喫してしまうものの、その後7連勝でランキングを上昇。
熾烈な道を歩んだ、まさに最強挑戦者。

タイトル初挑戦となる試合…果たして坂がどんな戦いを見せるのか…。

 

【56Kg契約 8回戦】
水野 拓哉(松田) vs 大里 登(大鵬)

・水野 拓哉 12戦10勝(10KO)1敗1分

一昨年、中日本バンタム級新人王を獲得したものの、
西軍代表戦でわずか1P差で全国区へのスターへ駆け上がり損ねる。

しかし昨年、いきなり組まれたカードは1階級上で全日本新人王を獲得し、
さらにMVPまで受賞していた市村 蓮司(RK蒲田)
日本ランカーを相手に、会心の4RTKOを決め、”中京のホープ”としてその名を浮上させる。
KOシーンの会場総立ちの絶景は脳裏にこびりつくほど。

そこから2試合、KO勝ちを重ね現在日本スーパーバンタム級14位。
森 武蔵(畑中)矢吹 正道(薬師寺)など、中日本大注目のホープは何人かいるが…
その先頭を走るのは、現時点、この水野であると感じている。

・大里 登 15戦7勝(1KO)4敗4分

戦績だけ見ると目立たないが…
中身を見ると驚きの結果を記録している。

昨年8月のドロー…相手は入口 裕貴(エスペランサS)
入口と言えば、アマエリートでB級デビューした大嶋 剣心(帝拳)に初黒星をつけた選手である。
前戦では市村 蓮司(RK蒲田)と全日本新人王を争った金井 隆明(ロマンサ雅)に大差判定勝ち。
決してヤワな相手ではない。 

現在日本ランカーが東西にバランスよくランキングされるスーパーバンタム級。
東に偏る状況ではない分、両者にとってチャンスのある状況。

まだまだランキング的には下位に甘んじる水野ですが…
実力では今年中に上位浮上してもおかしくないと感じます。

そして、組まれた試合は、登り調子の大里。
こちらもまた、シビアな生き残り競争に突入していきます。

 

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日本タイトルマッチと中京のホープ。
そして新人王予選。

今後の中日本を占う重要な一日…。
絶対見逃せない!

 

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