ミニマム級日本王座連続防衛回数ランキング(記録関連) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2018/03/17
さて、以前世界王座の連続防衛ランキングを団体別や階級別で行いましたが…
本日からは日本王座バージョン。
日本王座となると、書きたいことが多すぎてえらいことになってしまうので…
3位までの選手を大きく取り上げる方針で…書きたいけど…収集がつかないので我慢!
というわけで僕の大好きなミニマム級から…
ミニマム級日本王座連続防衛回数トップ10
第1位 7度防衛 第7代日本ミニマム級王者
台湾出身者初のプロボクサー、ロッキー・リンが日本歴代トップに。
本名はリン・ミンチャ(林 明佳)で、ロッキージムにスカウトされて来日。
ロッキー・リンの名前で戦った。
B級デビューを飾ると、一年半のうちに6連勝。
そのうちKO勝利が1度、フルマークを2度記録。
1試合に2R以上ポイントを獲られることなく、
まさに圧倒的な勝ち上がり方を見せてトップランカーに…。
日本ミニマム級王者の徳島 尚(グリーンツダ)が世界挑戦に向けて
王座を返上したことを受けて、日本王座決定戦に出場。
元日本ミニマム級王者の与儀 康夫(沖縄)を1RTKOで沈めると、
国内選手を圧倒する防衛ロードがスタート。
小見山 カツミ(ハラダ)をフルマークで破って、当時の日本ミニマム級最多防衛記録を軽々更新。
その後も、2度の世界挑戦を叶えることとなる、のちの日本2階級制覇王者、
細野 雄一(角海老宝石)や元フィリピン王者のチャーリト・デグノス(洛翠)、
後に日本ライトフライ級王者となる牧山 雅秀(オークラ)…
王者クラスの挑戦者を軒並み圧倒し、6連続防衛。
7度目の防衛戦では後に日本ミニマム級王者となる玉城 信一(帝拳)を相手に、
初めて判定が割れる2-1のスプリットデシジョンを経験するも、
これでようやく日本王座を卒業。
WBC世界ミニマム級王座へ挑戦する。
しかし…相手は世界中の伝説となるリカルド・ロペス(メキシコ)。
わずか2Rでリングに沈められ、伝説の礎とされてしまう。
その後、再起すると5年に渡って相手を圧倒し続ける12連勝。
2度目の世界挑戦のチャンスを手に入れ、WBC世界ミニマム級王座決定戦に挑むも…
ワンディー・シンワンチャー(タイ)の前に、2P差が2名の2-0判定で敗れる。
その試合を最後に引退、キャリア通じて日本で戦ったリンは、
台湾に戻り後進の育成に情熱を注いだ。
第1位 7度防衛 第18代日本ミニマム級王者
宇宙人とあだ名された変わり者が、リンと並んで歴代防衛数タイ記録。
陽光アダチジムよりデビューし、一時は中日ジムにも所属。
12勝(7KO)5敗3分、ミニマム級にしてはKO率が高いが、負けも少なくはなかった頃。
3度目となる韓国遠征で2RKO勝利を飾ると、そこから怒涛の4連勝。
ここでチャレンジマッチとして元WBA世界ミニマム級王者の
ソンクラーム・ポーパオイン(タイ)と対戦。
判定で退けて、一躍世界ランカーとなるが…拳の負傷で長期ブランクを作ってしまう。
この間に新日本木村ジムに移籍した小熊坂は、復帰戦でいきなり日本王座決定戦に出場。
相手は過去に敗北している阿部 弘幸(角海老宝石)。
1年半のブランクをものともせずに、ダウンを奪っての大差判定で王座を獲得した。
初防衛戦で正藤 秀明(エディタウンゼント)との激闘を乗り切ると、
ミニマム級では小熊坂の次の時代を作ったと言っていいであろう鈴木 誠(野口)を破り、
松本 博志(小倉高橋)との世界ランカー対決で圧勝…
ここで世界挑戦のチャンスを得る。
相手はWBC世界ミニマム級王者のイーグル 京和(角海老宝石)。
この試合は無念の負傷判定で敗北…。
その後、保持したままだった日本王座にさらに4度の防衛を積み重ね、日本タイ記録に並ぶと、
前WBC世界ミニマム級王者だった高山 勝成(グリーンツダ)の挑戦を受け、9R負傷判定で王座を陥落した。
その後2度、日本王座にアタックするも、いずれも三澤 照夫(帝拳)に敗北。
2度目の挑戦失敗を最後にリングを後にしている。
その最終戦から7年後、ファンの目に久々に届いた小熊坂の情報は…元日本王者自殺の報。
当時を知るファンを深い悲しみが覆った。
第3位 5度防衛 第12代日本ミニマム級王者
第3位にはベテランになってから花開き、世界を獲得した星野。
アマチュアで30勝以上しながら、デビュー戦で敗北。
2戦目で初勝利を挙げると、なんとここで引退してしまう。
2年半のブランクで復帰したものの…勝ったり負けたりを繰り返し、
11戦6勝(1KO)5敗とイーブンまであと一歩のところまで戦績が落ち込む。
しかし、1994年に入ると、突如6連勝。
日本タイトル挑戦が決定…前哨戦では格下と思われたアラン・ブティンク(比)に2RKOで敗北。
この頃を振り返った星野は…
「ボクシングの練習なんてしていなかった、ただ体重を落としにジムに行っていた」
なんて回想をしており、試合ぶりも相当にムラっ気があったと聞く。
既に決定していた日本タイトルマッチに出場した星野。
この時点ではアップセットともいえる8RTKO勝ちで横山 啓介(沼田)から王座を奪取。
ここから防衛を積み上げ、5度目の防衛戦ではのちにOPBF東洋太平洋ミニマム級王者となる
中島 浩(ワタナベ)を3-0の判定で破る。
すると、ここでなんと星野はまたも引退。
王座を返上してリングから去っていく…。
この約1年半後、復帰した星野は戦いの場を世界に移して
WBA世界ミニマム級王座を2度獲得。
ベテランの味を存分に見せつけつつ負けるたびに引退を表明しては復帰…
いつしか、「オオカミ中年」なんて呼ばれるようになっていた。
ホセ・アントニオ・アギーレ(メキシコ)のWBC世界ミニマム級王座への
挑戦を最後に本当にリングを去った星野。
引退後、岐阜にコパン星野ジムを開き会長として元気な選手を育てていたが…。
妻への暴行事件を起こし、ジムは閉鎖されている。
賛否両論あるだろうが、地方の中でもさらに都市部から離れた場所に構えられていたジム。
土地から離れられないボクシング好きにとっては貴重な環境のジムだっただけに
早期復活を望みたいところ…。
さて、4位以降は…3度防衛がちょうど7人。
トップ10の中では星野、八重樫、福原の3人が世界王座を獲得しています。
第4位 3度防衛 第10代日本ミニマム級王者 玉城 信一(帝拳)
第4位 3度防衛 第14代日本ミニマム級王者 鈴木 誠(野口)
第4位 3度防衛 第21代日本ミニマム級王者 黒木 健孝(ヤマグチ土浦)
第4位 3度防衛 第23代日本ミニマム級王者 八重樫 東(大橋)
第4位 3度防衛 第25代日本ミニマム級王者 原 隆二(大橋)
第4位 3度防衛 第26代日本ミニマム級王者 大平 剛(花形)
第4位 3度防衛 第27代日本ミニマム級王者 福原 辰弥(本田フィットネス)
最近は王座返上が多くなったなんて言う話を聞いたりすることもありますが…
意外や意外…トップ10のうち5名はここ10年の間に達成した記録。
さらにこれからの選手たちに、記録更新を期待したいところ。
※記録は2018/3/7時点
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