2017/5/20 武田テバオーシャンアリーナ-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2017/5/20 武田テバオーシャンアリーナ-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

さて、本日は5/20の武田テバオーシャンアリーナの見どころを紹介。
 

フットサル専用アリーナで行われるWBO世界ライトフライ級タイトルマッチ。
田中 恒成(畑中)が南米の超ホープ、アンヘル・アコスタ(プエルトリコ)を迎える。
 

ボクシングファンの間では、期待値がかなり高いこの試合も関東ではTV放送がない。

2階級制覇王者…そしてその実力も高く評されている田中が、
その王座を賭けて、リスキーな相手を日本に迎える。
なぜ…全国生中継でないのか…。

同日、東京では3つの世界戦が大々的に行われる。
翌日にはさらに2つの世界戦…。
2日間で6つの世界戦が行われるが…

合計7つの世界戦の中でも、田中vsアコスタは特筆すべき好カードだと思う。
 
 

さて、そんなことはさて置き、世界戦の前座となると、
今後を期待されるホープが共演することが多い。
前座カードも豪華絢爛。
 
 

——
【ライト級4回戦】
近藤 裕真(畑中) vs 竹中 関汰(姫路木下)

・近藤 裕真 1戦1勝(1KO)

8月に加藤 道哉(岐阜ヨコゼキ)と中日本ライト級新人王決勝戦を戦う近藤が前座で登場。
新人王を占う重要な一戦。

今年、僕がとても期待している選手の一人。
デビュー戦ではフレームの大きな森 寛人(松田)を、出入りの早さで圧倒。
2Rに2度のダウンを奪って快勝している。
 

・竹中 関汰 4戦2勝2敗

戦績イーブンの4回戦…しかし、2勝のうち1勝は昨年の新人王で西軍代表になった
澤井 剛志(グリーンツダ)からダウンを奪っての1勝。

さらに前戦では今年の西日本新人王で期待される本橋 遼太郎(本橋)と対戦。
敗れてはいるが、強敵と積み重ねた中身の濃い4戦を経験している。
 
 

竹中はまだ見たことがないが、長身と聞いている。
前戦でも長身選手と対戦した近藤だが…。

フレーム差とはなかなか厄介な代物。
実力がフレームでひっくり返される局面は過去何度も目撃してきた。
なかなかシビアな試合。

今年の新人王にエントリーしていない竹中にとっては
年内のB級昇格に向けて落としたくない一戦。
 
 
 

【ライト級4回戦】
神谷 啓太(畑中) vs 中村 洸介(結花)

・神谷 啓太 1戦1勝(1KO)

デビュー戦では山本 裕樹(岡崎)相手に、
ワンツーから組み立てて見事なTKO勝利を飾った神谷。
8月には中日本スーパーフェザー級新人王決勝戦
スーパーホープの森 武蔵(薬師寺)と対戦予定。
 

・中村 洸介 5戦3勝2敗

千里馬哲虎ジムから、鳥取にできた新興の結花ジムへ移籍。
B級昇格まであと1勝に迫っている。

名古屋での試合は3試合目。
昨年の中日本新人王である稲垣 秀一(松田)との試合は見ているが…。
主導権を握りかけながらも、稲垣のパンチ力に展開を引き戻されてしまう。

…そんな展開で0-2、1P差の惜敗。
そのときは中村のことを僕は「そのうちB級に顔を出す選手」と書いている。
 
 

8月の中日本スーパーフェザー級新人王戦は
誰もが森の勝利を予想する試合、神谷が噛みつく姿を見せれるのか…。
アップセットの匂いを醸し出す男かどうかを見ていきたい。

また、中村は鳥取の選手ながら、何度も名古屋に登場しており、
アウェイ選手とは思えず…愛着も湧いてきてしまう。
どちらにも勝って欲しい…そんな試合。
 
 
 

【ライトフライ級6回戦】
ペットルンルアン・ポーアルンネート(タイ) vs 横江 健太(駿河男児)

・ペットルンルアン・ポーアルンネート 1戦1敗

戦績は日本で戦った1試合のみ判明。
その試合の相手は滝川 潤(薬師寺)を病院送りにして、
名古屋のファンに鮮烈な印象を残した春口 直也(橋口)
1R 1:26でKO負けしている。
 

・横江 健太 19戦5勝(1KO)12敗2分

2013年にはミニマム級中日本新人王として中日本・西軍対抗戦に出場。
直近3連敗中だが、A級昇格へあと0.5勝としている。
ちなみにペットルンルアンが対戦した春口とは横江も対戦しており、その試合では2RKO負け。

大きく負け越した戦績だが、それは諦めずに戦い続けたときの長さ。
A級昇格を決めれば…ランカー挑戦へ挑み続ける勇敢な背中を想像してしまう。
 
 

日本人以外とは初めて対戦する横江。
ここはきっちりA級昇格を決めたいところ。

タイ人、戦績不明…咬ませと思われて仕方ないペットルンルアンだが…
稀に「噛ませの怖さ」を見せつけるタイ人もいる。

いずれにせよファイナルに向けて、会場が盛り上がる試合を期待したい。
 
 
 

【54.5Kg契約8回戦】
田中 裕士(畑中) vs シーラユット・シットサイトーン(タイ)

・田中 裕士 24戦19勝(13KO)2敗3分 日本5位

チャンピオンカーニバルで赤穂 亮(横浜光)との日本スーパーバンタム級王座決定戦に挑んだ田中。
そこで敗北した田中は、この試合が再起戦となる。

一方的な展開で、王座を獲り逃した田中には実力不足の声も聞こえてきたが…
…ちょっと待ってほしい。
あの試合で田中の実力を確定するのは早過ぎる。

2010年にはスーパーフライ級で全日本新人王決定戦に駆け上がるも、無念の棄権。
その後、WBCユース世界バンタム級王座を獲得し、3度防衛するなど、実績も積んだ。
かつての世界2階級制覇王者、ワンディ・シンワンチャー(タイ)にも勝利している。

喫した2敗はいずれも日本王座挑戦時のもの。
まだまだチャンスはある。
 
 

・シーラユット・シットサイトーン 2戦2敗

こちらも戦績は日本で戦った試合のみ判明。
判明している2戦のうち1戦は、7月に世界挑戦の決まっている帝里 木下(千里馬神戸)との試合。
もう1戦は昨年の西部日本新人王である平島 祐樹(三松)に負傷判定で敗れた試合。
 
 

2度目の王座挑戦が叶わなかった田中。
再起戦となるこの試合は捨て置ける試合ではなく…。
大きな試合に敗れた後、モチベーションを下げてしまう選手も多い。

もう一度、田中が駆け上がって行けるのか…確認作業となりそう。
どうかもう一度、名古屋のファンに夢を見せて欲しい。
 
 
 

【スーパーフライ級6回戦】
畑中 建人(畑中) vs ワチャラポン・シットサイトーン(タイ)

・畑中 建人 2戦2勝(2KO)

第13代WBC世界スーパーバンタム級王者 畑中 清詞(松田)の息子であり
高校時代には国体3位の実績を誇る。
中日本の誇る、スーパーホープの一人。

先月の興行に登場し、今年の中日本新人王スーパーフライ級の優勝候補であり
注目選手の筆頭に挙げられている松浦 克貴(岡崎)とエキシビジョン。
結果、圧倒する実力を見せている。
 
 

・ワチャラポン・シットサイトーン 5戦5敗

こちらも戦績は日本で戦った試合のみ判明。
5年ぶりに日本のリングへ登場。
対戦相手には現日本フライ級暫定王者の黒田 雅之(川崎新田)など
タイトルマッチ経験者たちが並んでいる。
 
 

畑中はこの試合が初の6回戦。
同じく昨年登場したスーパーホープ、森 武蔵との出世レースにも期待。
ファイナルにつなげる意味でも、先を目指す意味でも、圧倒的な試合が求められそう。
 
 

■WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
【ライトフライ級 12回戦】
田中 恒成(畑中) vs アンヘル・アコスタ(プエルトリコ)

・田中 恒成 8戦8勝(5KO) 第19代WBO世界ライトフライ級王者

わずか8戦で世界二階級制覇を達成した田中。
アマチュア時代には井上 拓真(大橋)と伝説とも言えるライバル関係を築いている。

バンタム級で世界挑戦が内定していた井上は、拳の怪我で世界戦が中止。
…しかし、いずれ頂点へ駆け上がると思われる。
そして…プロの世界で雌雄を決する田中と井上。

田中の5階級制覇を賭けたバンタム級での二人の戦いは、プロの世界でも伝説へ…
そんな空想ができてしまうほど、田中の実力は充実。
いまやライトフライ最強王者に推されるほど。

ロマチェンコを意識した足運びは、田中の足首の強さを遺憾なく爆発させ、
世界3階級制覇王者ドニー・ニエテス(比)のライバルとも言われた
モイセス・フエンテス(メキシコ)を圧倒しての二階級制覇。
ボクヲタたちがこぞってその実力を称賛している。
 

・アンヘル・アコスタ 16戦16勝(16KO)

突如現れた南米のホープ。
僕自身は彼がWBAのランキングに入った頃から注視していた。
目に止まったのは左フックの強さ。

しかし、右への繋ぎが遅く、そこに粗さを感じていたが…。
さらにパワーを付けてその弱点を補い…世界ランクをグイグイ上昇させてきた。

同じく左が強いオーソドックスのカリド・ヤファイ(英)
強い左を中心に組み立てるヤファイとの違いは、アコスタは右も強振すること。
穴がないのはヤファイだが…怖いのはアコスタの方。
そんな風にも思えてしまう。
 
 

WBO世界ランキングの中で、もっとも怖い相手とも思えるアコスタ。
マニアからは「充実の田中が負けるとしたらここしかない」との声も。
アコスタの左フックでバランスを崩せば…暴風雨のような連打で沈んでしまう可能性もある。

日本人同士の統一戦が望まれるライトフライ。
そしてさらに複数階級が望まれる田中。
今後の展望を考えると、絶対に負けられない田中だが…。

ここでこれほどシビアな1戦に挑むなんて…辛口ファンをも唸らせるカード。
 
 

 

———————————
 

さて、この日行われる田中vsアコスタは、滅多に見れないだろう、超好カード。
ここを楽しみにするのは当然として…

第1試合の近藤 裕真。
彼が今年の新人王でどれだけの輝きを放つのか…
それを占う試合として絶対に押さえておきたい。
 
 

そう言えば…フットサル専用アリーナなんて行ったことないけど…。
どんなんなんだろう…そんな初観戦地の感想も含めて。
観戦記は試合翌日の21日18:00~ 順次奇数日にUP予定。
 
 

【カテゴリ別】
2017年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る

中日本ボクシング観戦記一覧に戻る

カテゴリ別記事一覧に戻る
 
 

【日付別】
【記事一覧】2017年5月に戻る

【記事一覧】2017年に戻る

【記事一覧】に戻る
 
 

 
 

各選手の戦績はこちら。
ボクシング選手名鑑
 
 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました