2025/09/14 -愛知・名古屋IGアリーナ- みどころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
名古屋が2026年アジア大会の開催地に選ばれたことを背景に建設された
最大収容人数17,000人の国内最大級の多目的アリーナである「IGアリーナ」。
今年グランドオープンし、初のボクシング開催は、国民的スターとなった
モンスター井上 尚弥(大橋)をメインに据えた世界3大タイトルマッチ。
中日本ボクシング史上最大規模の興行が開催されます。
そして、その前座には、我らが中日本のボクサーたちも。
ぜひぜひ楽しんでいただきたい…
「うお!!!こう来たか!!!」
なんて感じる魅力たっぷりのカードが組まれております。
それでは、第一試合から余すことなく、せきちゃんてき見どころ紹介。
【バンタム級4回戦】
綾野 太晴(中日) vs 名和 祐輔(岐阜ヨコゼキ)
綾野 太晴 4戦2勝(1KO)2敗
大阪府出身の27歳。
名前の読みは「あやの たいせい」。
デビュー戦を名門、大阪帝拳所属として戦い、2戦目より名古屋を拠点に中日ジム所属となった。
個性豊かな中日ジム4回戦で、頭一つ抜けたハイセンス。
戦歴には実力派たちの名が並ぶ。
名和 祐輔 7戦2勝(1KO)5敗
岐阜県岐阜市出身の34歳。
名前の読みは「なわ ゆうすけ」
本職は精神科医の医師ボクサー。
ハイスペックな肩書とは裏腹な泥臭いボクシングが魅力。
大幅負け越しも、着実に実力を伸ばしている姿から、努力家であることが伝わって来る。
ボクシングのスペックでは明らかに綾野が上。
好選手と拳を交え続けて戦績五分だが、並みの選手たちが相手であれば
すぐにB級に上がってもおかしくない選手。
そんな綾野に対して、デビュー3連敗、「弱い選手」からスタートした名和。
積み上げてきた成長が、どこまで綾野に通用するか。
綾野がそのセンスを持って残酷にはじき返すか。
魅力の深い4回戦が大舞台のオープニングカードとなっている。
【スーパーフェザー級8回戦】
英 豪(緑) vs 大畑 俊平(駿河男児)
英 豪 5戦5勝(2KO)
愛知県名古屋市緑区出身の24歳。
名前の読みは「えい ごう」。
アマチュア戦績:51戦35勝16敗
時に強引に、時に転がし…とにかくボクシングがエロい!
駒澤大学ボクシング部副主将を務めたアマエリート。
いずれもスーパーフェザー級で、OPBF東洋太平洋7位、WBOアジアパシフィック7位、日本8位。
大畑 俊平 7戦6勝(3KO)1敗
静岡県駿東郡長泉町出身の24歳。
名前の読みは「おおはた しゅんぺい」。
アマチュア戦績:42戦29勝(5RSC)13敗
「面白くないボクシングをする!」ファンに媚びないロックな男。
東洋大ボクシング部で活躍し、全日本選手権準優勝のアマエリート。
WBOアジアパシフィックスーパーフェザー級9位
OPBF東洋太平洋ライト級12位
中京高校ボクシング部出身の英豪、飛龍高校ボクシング部出身の大畑。
同い年の二人は、何度も同じ大会で顔を合わせ、さらには
アマチュアボクシングで最も熾烈と言われる関東大学一部リーグの強豪大学へと進み、
お互い中心選手として同じリーグ戦を戦った。
同じ舞台を戦い続けてきた二人がプロとなりここで雌雄を決する。
中日本の有望ホープが我先にとサバイバル。
今考えうる中で最高クラスの中日本同士のマッチメイクがここに実現!
■日本ライト級王座決定戦
【ライト級10回戦】
村上 雄大(角海老宝石) vs 今永 虎雅(大橋)
村上 雄大 9戦6勝2敗1分
日本ライト級1位/OPBF東洋太平洋ライト級10位/WBOアジアパシフィックライト級15位
熊本県熊本市出身の25歳。
名前の読みは「むらかみ ゆうだい」。
わずか9戦ながらこれが3度目の日本王座挑戦。
敗北してもシビアなカードを勝ち抜いて巻き返す。
トップ戦線に佇み続ける男が頂点に挑む。
今永 虎雅 8戦8勝(5KO)
日本ライト級2位/OPBF東洋太平洋ライト級5位/WBOアジアパシフィックライト級5位
大阪府出身の26歳。
名前の読みは「いまなが たいが」。
高校ボクシング3年間で出場可能な主要8大会すべてを制し、鳴り物入りでプロ入りした今永。
アジア最強ライト級トーナメントを制し、シビアな戦いを8戦全勝。
いよいよ日本王座への挑戦となった。
3度目の挑戦は、自身より戦績の少ないスーパーホープ。
今永はライト級というシビアな階級においても、世界を期待させる破格の存在。
今永が相手の「打つ手」を削って雁字搦めにしていくクセモノ村上をどう攻略するか。
前回の日本王座挑戦は引き分けで惜しくも戴冠を逃している村上。
全階級通じても、やりにくさで言えば日本国内では屈指の存在。
単純な初挑戦ではなく、今永が試される試合でもあると感じる。
【スーパーバンタム級8回戦】
下町 俊貴(グリーンツダ) vs イ・ハンソル(韓)
下町 俊貴 25戦21勝(12KO)1敗3分
全てスーパーバンタム級でのランキング。
OPBF東洋太平洋1位/WBOアジアパシフィック1位/IBF世界6位/WBC世界10位/WBA世界12位
大阪府寝屋川市出身の28歳。名前の読みは「しもまち としき」
前日本スーパーバンタム級王者。ベルトを返上し、世界挑戦も間近か。
世界ランキングも上位と言える5位以内まであと僅かに迫っている。
イ・ハンソル 16戦9勝(4KO)7敗
日本のリングには3度目の登場。
いずれも敗戦しており、今回の試合で日本初勝利を目指す。
韓国王座はバンタムとスーパーバンタムで2階級制覇。
マイナータイトルではあるが、WBFインターナショナル王座も獲得している。
敗戦も多いが、そのほとんどが海外での戦いや、地域タイトル戦となっている。
世界が迫ってきているようにも思える下町。
勝ち進めば近い将来大きなチャンスがやって来るようにも思える中、
勝ち負けを繰り返してはいるが、隣国のトップ戦線にいる男が今回の相手。
16戦中半数の8戦がタイトルマッチという特異なキャリアの持ち主でもある。
不気味な相手を迎え、力を誇示できるか…今後に向けて楽しみな一戦。
■WBA世界ミニマム級タイトルマッチ
【ミニマム級12回戦】
高田 勇仁(ライオンズ) vs 松本 流星(帝拳)
高田 勇仁 27戦16勝(6KO)8敗3分
WBA世界ミニマム級1位
フィリピン出身の27歳。名前の読みは「たかだ ゆに」。
新人王戦は3度はじき返され、A級の壁にぶつかり4連敗。(6戦4敗2分)。
それがA級初勝利から8連勝を飾って怒涛の快進撃。
日本王座を4度防衛しWBOアジアパシフィック王座も獲得。
国内同階級の強豪を蹴散らして世界挑戦の切符を掴んだ。
松本 流星 6戦6勝(4KO)
WBA世界2位/WBO世界10位/OPBF東洋太平洋1位/WBOアジアパシフィック1位
兵庫県高砂市出身の27歳。
名前の読みは「まつもと りゅうせい」。
アマチュア戦績は92戦77勝15敗。
全日本選手権を制し、アマチュア日本一の肩書でプロへ。
高田が返上した日本王座を獲得し、1度防衛。
分かりやすく叩き上げvsアマエリート。
そして、世界王者を出したことがないライオンズジムと、
日本で最も多くの世界王者を輩出している帝拳ジムの激突。
高田を主役に置くか、それとも松本を主役に置くか。
これでもか!と言うくらいに典型的な対極構図で
ボクシングファンたち各々の感性をくすぐる世界戦。
WBAスーパー王者にはWBOのベルトも携えるオスカー・コラーゾ(米)が君臨。
他団体には強豪フィリピン人王者たち。
近年で最も熾烈とも言われる最軽量級。
日本人ホープがバケモノたちの世界へ…扉をノックする一戦でもある。
■WBO世界バンタム級タイトルマッチ
【バンタム級12回戦】
武居 由樹(大橋) vs クリスティアン・メディナ(メキシコ)
武居 由樹 11戦11勝(9KO)
WBO世界バンタム級王者。この試合が3度目の防衛戦。
東京都足立区出身の29歳。
名前の読みは「たけい よしき」
足立区の問題児からK-1世界王者、ボクシング世界王者となった。
クリスティアン・メディナ 29戦25勝(18KO)4敗
WBO世界バンタム級1位。
一昨年、IBF世界挑戦者決定戦で西田 凌佑(六島)に敗北したが
その後4連続KO勝利で復活し、トップコンテンダーとして世界初挑戦を勝ち取った。
某有名ブログでは前戦の試合ぶりを「25歳のメディナは確実に成長している」と評価。
他団体王者が団体内統一戦や複数階級制覇を目指そうとする中、
直近としての展望は防衛を重ねていくと見られているように思える武居。
昨今、世界王者同士の派手な試合がいくつも開催されているが、
ランカーにチャンスを与え、王座を守り抜くのはチャンピオンの本来の務めでもある。
一度は失ったチャンスを、その拳でつかみなおした勇敢な挑戦者を迎え、
チャンピオンがタイトルマッチらしいタイトルマッチを戦う…。
■WBA/WBC/IBF/WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
井上 尚弥(大橋) vs ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)
井上 尚弥 30戦30勝(27KO)
神奈川県座間市出身の32歳。
名前の読みは「いのうえ なおや」。
今や国民的大スターとなっている世界4階級制覇王者。
この階級を含む2階級で四団体統一王者となっている。
ムロジョン・アフマダリエフ 15戦14勝(11KO)1敗
WBA世界スーパーバンタム級暫定王者
リオ五輪銅メダリスト。
世界二団体統一王者から、マーロン・タパレス(比)に接戦の末に判定を落とし、
一度はビッグマッチから遠ざかったものの、WBA暫定王座を獲得して
このビッグマッチに辿り着いた。
井上のプロキャリアでは初となる五輪メダリストが相手。
最近の試合ではこれまで無かったダウンシーンも出始めており、衰えも指摘されるが…
ありとあらゆる懸念事項を吹き飛ばして驚愕の結果をもたらせて来たのも井上。
この先には、本人たちも、多くのファンたちも期待する中谷 潤人(M.T)との決戦が待っている。
アフマダリエフが「史上最大の水を差す」か…。
それとも、日本人世界王者同士の巨大な世界戦へ突き進むか。
いよいよ、モンスターが名古屋へ来襲する。
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