2024/9/15 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合~第3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2024/9/15 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合~第3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【ミニマム級4回戦】
天野 博貴(名古屋大橋) vs 大久保 颯(とよはし)

 

1Rからいきなり撃ち合う両者。
距離を調整しながら天野のパンチを空振りさせて纏める大久保。
的中率で大久保が上回る立ち上がり。


2R、足を使いながら入ってくる天野にパンチを纏める大久保。
ラウンド後半になるとより前に出る圧力を強めた天野。
サイドにまわろうとした大規模に強烈に右を叩きつける。


3R、前に出て来る天野に対して、足を止めて大久保が迎え撃つ。
撃ち合う場面が増える中、天野の右ストレートが強烈にヒット。
巧みにパンチをまとめる大久保だが、徐々に徐々に
天野の手数と圧力にパンチを出す時間が削られていく。


4R、大久保が足を使いながら捌きにかかるが
ラウンド後半に入ると、大久保も足を止めての撃ち合い。
体で押し合いながら激しく撃ち合って試合終了のゴング。


マイジャッジは38-38のドロー

公式ジャッジ

39-37 天野
38-38×2 

1-0 ドロー


激しい撃ち合いの試合ではあったが、
天野は高く上げたガードで、大久保は足さばきで
見た目ほど有効打は多くなかった試合に思えた。

大久保は足を使う場面での攻めと守りのメリハリが目を惹いた。
出入りして、相手のパンチに空を切らせ、
前に出て来る天野の圧力を受けながら、足さばきでロープに詰まることは皆無。
しっかり力があることを見せたデビュー戦だったように思う。

出だしでは暗雲立ち込めた展開となった天野だったが、
圧力を強めて撃ち合いに持ち込んで、回転のいい手数で盛り返した。
印象的なクリーンヒットの数では上回ったようにも思える。

ミニマム級の次世代を担う二人のデビュー戦。
いきなり大きな大きな伏線が敷かれたドロー発進。
新人王戦でのリマッチも想像できる。
ここを踏まえて…二人が織りなすドラマに期待したい。

野 博貴 1戦1分
大久保 颯 1戦1分

 

【スーパーバンタム級4回戦】
小島 辰哉(杉田) vs 中畑 翼希(尾張水野)

 

ゴングと共に、乱暴に豪快に攻めて行く中畑。
時折被弾してもまったく止まらず…。
応戦する小島だが、ロープ際で中畑がひっかけた右フックに揺れる。
続けて手を出し続けた中畑の右を被弾し、顔面が跳ね上がったところでレフリーが試合をストップ。

KOタイムは1R 55秒

これまでは敗戦しても、プロボクサーとしてのシルエットを必ず残して来た小島。
この試合は「何もできなかった」と言えるような内容。
この完敗を経て、小島がどうなるか…長くやればこういった試合もある。
復活劇があるのか…心の強さが試されるように思えた。

対して、デビュー戦からキャリアある相手をねじ伏せるように攻めた中畑。
小島は未勝利なれど、簡単な選手ではない。
果敢な攻めの姿勢はこれから「面白い試合」を沢山作ってくれるだろうと思える。
これからの戦いに期待していきたい。

小島 辰哉 4戦3敗1分
中畑 翼希 1戦1勝(1KO)

 

【ミニマム級4回戦】
赤塚 翔(名古屋大橋) vs 根岸 力太(本庄)

 

前に出て来る根岸に、赤塚が手の届く距離をまわりながら細かく手数を出して行く。
根岸の手数も出て来るが、赤塚の細かい手数が上回る。
お互いに強烈にボディを削り合う場面も。

2Rに入ると、赤塚が足を止めての撃ち合い。
しっかりとガードを固めて、根岸のパンチを受け止めながら下から上へ叩いていく。
被弾しても根岸の手数は衰えず、緩めれば飲み込まれかねない展開。

3R、根岸がより好戦的に出始める。
体で押し込み、被弾を増やしながらの撃ち合い。
試合のボルテージがグッと上がる中、
勢い余った根岸がレフリーが分けた後の加撃で中断。
根岸に注意が与えられる。

4R、全てを出し切りにかかる二人の撃ち合い。
押し合い、激しく撃ち合う熱闘…。
熱闘男、赤塚の土俵で、根岸もまた輝きを放つ。
両者ともに消耗しながら、精根尽き果てるような12分が終了する。


マイジャッジは39-37で赤塚

公式ジャッジ

38-38
39-37×赤塚

2-0 赤塚


赤塚が赤塚らしい熱闘でB級昇格の勝利。
苦労を重ねて、乗り越えた4Rのリング。
ここからより強い相手が待ち受けるが、
相手を引きずり込む赤塚の戦いぶりはきっと長いラウンドで生きる。
ようやく見れる赤塚の6回戦を楽しみにしていたい。

対して、大幅負け越しの根岸。
赤塚の土俵の上に立ち、真っ向から戦って見せた。
ガードを高く保ち、丁寧に撃ち合っていた前半。
分が悪いとなると、後半には被弾を恐れずに攻撃に偏重した。
これからもきっと面白い試合を創り上げていく選手だと感じる。
聖地後楽園ホールのファンたちに、「戦績の色眼鏡」をかけずに見て欲しい選手。
根岸 力太は強かった。

赤塚 翔 9戦4勝4敗1分
根岸 力太 8戦1勝(1KO)8敗

 

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