2019/05/19 -静岡・ふじさんめっせ- 見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2019/05/19 -静岡・ふじさんめっせ- 見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

さて、本日は来週末に迫っている駿河男児興行、
静岡・ふじさんめっせで開催される、駿河男児Desafio8 賞金マッチ。

そびえ立つ富士山の麓、景色も空気も最高な中、
昨年はボクシング以外にも様々な企画が行われ、お祭り感が楽しめた興行。
今年も様々な催しが企画されているようで、ボクシングへの興味が薄くても楽しめるのではと。

普段はボクシングへ見向きもしないかみさんでも連れて行こうかしらなんて思った去年。
今年のカードを見るとマニア生唾の勝負色の強いカードがずらりと並んだ。

 

 

【フェザー級4回戦】
プリンス 藤原(駿河男児) vs 増本 大輝(ワタナベ)

プリンス 藤原 デビュー戦

高校ボクシングからの選手も多い駿河男児ですが、
たたき上げ選手もしっかり活躍している駿河男児ジム。
アマ実績なしでのプロデビュー。
それにしても引きの強いリングネーム…。 

増本 大輝 デビュー戦

東日本の大手、ワタナベジムより静岡の地でプロデビュー。
前情報はとくに見つけられず。 

中日本vs東日本の構図のデビュー戦同士の対決。
新たな選手の登場と共に、「駿河男児のたたき上げ」への期待も膨らむ。

アマチュアでの経験もある期待選手を出してきている駿河男児だが
たたき上げ選手が色濃いボクサーズロードを刻んでいるのも駿河男児。
プリンスにも濃厚なドラマが付随してくれそうな予感が漂う。

【56Kg契約4回戦】
佐野 圭祐(駿河男児) vs 加藤 隼人(熊谷コサカ)

佐野 圭祐 デビュー戦

アマチュア戦績:5戦3勝2敗。
静岡の強豪、飛龍高で揉まれてプロデビュー戦を迎える現役高校生。
2015年のU-15ボクシング全国大会にも出場している。 

加藤 隼人 デビュー戦

事前情報は見つからず。
この日はこの後、同じジムのA級ボクサー、加藤 寿(熊谷コサカ)が登場予定。
デビュー戦勝利で勢いをつけたいところか。 

こちらも第一試合に引き続き、中日本vs東日本の構図のデビュー戦同士の対決。
この時期の4回戦はもう既に翌年の新人王戦に向けての伏線となってくる。
期待選手を見つけるのもまた楽しみの一つ。
どんな戦いを見せてくれるか…楽しみでしかない。

 

■中日本スーパーフライ新人王準決勝
【スーパーフライ級4回戦】
原 彪真(中日) vs 堀井 翔平(トコナメ)    

原 彪真 1戦1勝

空手道やジュニアテコンドー選手権での実績を経てボクサーとしてプロデビュー。
デビュー戦となった中日本スーパーフライ新人王準々決勝では小林 優志郎(市野)とデビュー戦対決。
序盤こそピンチを迎えたものの、威力のあるジャブと回転力でしっかりと下も叩いて判定を勝ち取った。 

堀井 翔平 9戦3勝(2KO)5敗1分

これが4回戦10試合目。
3年間白星から遠ざかったこともあったが、階級を上げて連続KO勝利。
B級昇格の権利まであと0.5勝としながら、新人王にエントリー。
これが5度目の新人王戦…昨年は決勝まで進出している。 

堀井は4回戦の部類ではベテランに入って来る二桁戦績。
期待の新生と、粘り強く戦ってきたベテラン…ここもまた構図として面白いところ。
身体的な能力では原の方が上に思えるが…経験はボクシングにおける重要な要素。
8/4、抜群のスピードを誇る永治 悟志(薬師寺)が待ち受ける決勝のリングに上がるのはどちらか…。

 

■中日本ライト級新人王準決勝
【ライト級4回戦】
小澤 直由(駿河男児) vs 松岡 蓮(浜松堀内)

小澤 直由 デビュー戦

アマチュア戦績:5戦3勝2敗。飛龍高校で活躍。
ちょうど1年前、佐藤 拓実(KG大和)との試合が組まれていたが、小澤の棄権により中止となった。
再セットのデビュー戦は中日本新人王準決勝戦。 

松岡 蓮 3戦2勝(2KO)1敗

昨年の中日本新人王。
西部日本新人王との対抗戦で敗れて、全日本新人王を争う戦いに敗北。
これが8か月ぶりの試合となる。

現在ウェルター級で国内トップ選手の一人となっている丸木 凌介(天熊丸木)との
富山で行われた公開スパーでは脳裏にこびりつくようなアゴをえぐる一撃を撃ち込んでいる。 

昨年の中日本新人王、松岡の再チャレンジも面白いストーリー。
毎年のように颯爽と現れたデビュー戦選手が台風の目となる中日本新人王。
小澤には未知数の選手だからこそ、そういった活躍を期待したいところ。

どちらが勝ち抜いても面白いストーリー。
シードで待ち受ける神谷 啓太(畑中)は昨年の中日本新人王決勝で大激戦を見せた選手。
こちらもあと一歩だった昨年からの復活のストーリー。
この階級のトーナメント…濃厚過ぎる。

 

■中日本バンタム級新人王準決勝
【バンタム級4回戦】
木村 天汰郎(駿河男児) vs 冨田 風弥(伊豆)

木村 天汰郎 1戦1勝
アマチュア戦績:17戦10勝(1KO・RSC)7敗。飛龍高時代にはインターハイにも出場。
従兄にはトップアマの木村 蓮太朗(駿河男児)がおり、良血に注目も集まったが…。
デビュー戦のリングでは昨年の中日本新人王、大森 雄貴(三津山)をスピードで制圧。
一気に目玉選手に成り上がったようにも感じる。 

冨田 風弥 2戦1勝(1KO)1敗 サウスポー

敵地後楽園ホールに挑んだ2戦目…「地方の噛ませ」との声も聞こえた中、
最終回の逆転KOで伊豆ジム初の勝利を手に入れた。
昨年の静岡でのデビュー戦では熱戦を演出している。 

歴戦の大森に対し、前後の動きでまさに置き去りにした木村。
衝撃的なデビュー戦だったが、試合の出来に納得できずに涙さえ見せたらしい。
その高過ぎるようにも思える目線は木村に釣り合うのか…。
高みを見過ぎる選手は足元を救われる…。

対するは、前戦で東京のファンを驚かせる逆転KO劇を見せた冨田。
偶然組まれたはずのトーナメントが、今の木村への一番の興味をくすぐる相手となった。

さらに決勝では、今年の中日本新人王トーナメント、
全階級通じてNo.1ファイターとも思えるテル のび太(緑)が勝ち上がっている。
ここまで面白くしてしまうか…ボクシングの神様…でかした!

 

【68Kg契約6回戦】
清 利樹(駿河男児) vs 加藤 寿(熊谷コサカ)

清 利樹 7戦5勝(4KO)2敗

2017年度中日本ウェルター級新人王。
西軍代表決定戦で敗北するも、昨年の静岡では日本上位ランカーにも挑んだ
テクニシャンの安藤 暢文(高崎)からダウンを奪っての判定勝ちを収めている。
ランク入りの実力は備えた選手だと感じている。 

加藤 寿 18戦7勝(4KO)9敗2分 サウスポー

A級昇格後3連敗でブランクを作った加藤。
そこからブランクを作り、3年半ぶりの復活のリングに上がる。
3連負の相手は新藤 寛之(宮田)藤中 周作(金子)今野 裕介(角海老宝石)
昨今タイトルに絡む名だたる顔ぶれ。 

これから過酷な競争に挑んでいくこととなるだろう清と、
過酷な競争を戦い、一度はリングを後にした加藤がぶつかる。
清は勝てばA級昇格、加藤もまた、勝てばA級のリングに舞い戻ることとなるだろう。

現在、タレントが充実しているウェルター級のランキング。
激しい争いに飛び込んでいくのはどちらか…。

 

【54.5kg契約8回戦】
舟山 大樹(帝拳) vs 三宅 寛典(ビッグアーム)

舟山 大樹 12戦8勝(2KO)3敗1分 サウスポー

6回戦で勝利を重ねること4戦、ようやくA級初戦となる。
昨年の静岡のリングでは、アブディ(インドネシア)にダウンを奪われる展開も
他のラウンドを全て制しての判定勝利。
現在5連勝中。 

三宅 寛典 18戦9勝(1KO)7敗2分

西部日本のビッグアームジムより登場。
A級昇格後は西部のリングで1勝3敗1分ながら、その1勝は
日本タイトル戦も決定している、日本上位ランカーの中野 ウルフ(橋口)から挙げたもの。 

東京の名門ジムで勝利を重ねながら、A級の試合までが遠かった舟山。
地方のリングで熾烈な争いを繰り広げる三宅。
両極端な背景を携える二人…どちらが強いのか。
ボクシングに対するピュアな魅力が詰まった試合に感じる。

 

【53.0kg契約8回戦】
村地 翼(駿河男児) vs レイモンド・タブゴン(比)

村地 翼 3戦3勝(3KO)

アマチュア戦績:32戦16勝(1KO)15敗。
名門東洋大ボクシング部で活躍していた選手…東洋大と言えば関東1部リーグ。
日本のアマチュアボクシングで最も熾烈とされるところ。

プロデビューするやいなや圧倒的な強さを見せつけている。
駿河男児…世界獲りの本気を感じさせる逸材が4戦目で地域ランク獲りに挑む。 

WBOアジア太平洋スーパーフライ級7位
レイモンド・タブゴン 31戦21勝(11KO)9敗1分

第30代WBC世界バンタム級王者のルイス・ネリ(メキシコ)からダウンを奪ったこともある猛者。
過去に獲得した王座にはPBF比国スーパーフライ級王座、
ABCO(WBCアジア)コンチネンタルフライ級王座、
IBOインターコンチネンタルライトフライ級王座などがある。 

プロデビュー以降、未だ釣り合う相手と出会っていないようにも感じる村地。
現時点の村地の力を測るには強豪が必要なのは間違いないが…
相手は数年前に世界戦線まであと一歩にまで迫った選手。
ネリはタブゴンとの試合でWBCバンタム級シルバー王座を手に入れ、
それを足掛かりに世界獲りを果たした。

いくら強いと言っても、村地はプロ4戦目…。
期待のホープが激烈なカードで天秤にかけられる。
勝てば地域ランカー…リターンも少なくない大勝負。

 

【スーパーバンタム級8回戦】
堀池 雄大(帝拳) vs 古橋 岳也(川崎新田)

日本スーパーバンタム級19位
堀池 雄大 24戦15勝(3KO)6敗3分

2012年度全日本スーパーバンタム級新人王。
西遠ジムから中日本新人王を獲得し、全日本新人王まで成り上がった。
その後、A級でアジアや日本の強豪に4連敗を喫した時期もあったが、
帝拳ジムへ移籍すると7戦6勝1敗を記録。
日本王座挑戦圏外ではあるものの日本19位にランキングされている。 

日本スーパーバンタム級6位/OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級11位
OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級シルバー王者

古橋 岳也 33戦24勝(13KO)8敗1分

2008年に全日本新人王を獲得すると勝ち負けを繰り返しながら登っていき、
2012年からの3連勝で2014年に日本タイトル挑戦のチャンスを手に入れる…。
しかし、王者の棄権で試合はキャンセル。

翌年にようやく日本王座初挑戦をかなえるも、
のちに世界獲りを果たす小國 以載(角海老宝石)にドローで王座獲得に失敗。
2016年には二度目の日本王座に挑戦するが、石本 康隆(帝拳)に10RTKOで敗れている。

以降は6連勝中で、前戦はベトナムに乗り込んで
OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級シルバー王座を獲得している。 

中日本から全日本新人王を制し、その後東京に移って活躍する堀池。
相手は地域シルバー王座を保持し、日本タイトル挑戦経験もある古橋。
この階級の国内トップ戦線の一人であることに間違いない。
堀池が地元静岡のリングで勝負をかける…。

 

【59.5kg契約8回戦】
市川 大樹(駿河男児) vs 杉田 聖(奈良)

WBOアジア太平洋スーパーフェザー級14位
市川 大樹 16戦11勝(9KO)5敗

前戦では岩原 慶(本多)と対戦し、4RTKOで敗北。
WBOアジア太平洋のランキングは維持されたものの、日本ランキング落ちとなった。
2年前にはロシアでWBOライト級ユース王座にも挑んだ選手。
しかし、ここ5戦では2勝3敗と負け越している。 

日本スーパーフェザー級7位
杉田 聖 21戦14勝(9KO)6敗1分

過去には日本タイトルに2度挑戦するもいずれも敗北。
前戦では日本王座挑戦者決定戦に挑むも、大里 拳(大鵬)のプレスに判定負けを喫した。
日本2位まで上り詰めたランキングは7位に下降。
こちらも、ここ5戦は国内トップ戦線の争いで2勝3敗。 

お互いに再浮上のかかる試合。
類似する点も多い直近の両者だが、日本タイトルにより近いところで戦っていたのは杉田の方。
市川にとっては挑む試合となるようにも感じる。
杉田もまた、WBOアジア太平洋のランキングというリターンが望める試合。

単純にお互いの未来を削りあうようなカードではない。
勝った方にしっかりとしたリターンが望める…これこそ好カードと感じる試合がメインに組まれる。

それぞれの選手にとって「勝負」の色合いが強い試合が揃ったこの日。
数々の選手が、キャリアの一つの分岐となるような試合に挑んでいく。
広大にそびえる富士山の袂、決戦のゴングが待っている。

 

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