2018/9/24 -武田テバオーシャンアリーナ- 見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2018/9/24 -武田テバオーシャンアリーナ- 見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

さて、今年の中日本新人王たちを続々と紹介している最中ですが…一旦中断。
あと1週間と迫った名古屋は武田テバオーシャンアリーナの世界戦。

日本人同士の超魅力的な世界タイトルマッチが組まれている日、
きっと全国から様々なファンが集まることでしょう。
ぜひぜひ、前座から楽しんでいただき、中日本のボクサーたちを堪能していただきたい!

…というわけで、本日は9/24、「SOUL FIGHTING」の見どころ紹介!
 
 
 

【スーパーフェザー級4回戦】
山田 竣介(伊豆) vs 中野 精(杉田)

山田 竣介 デビュー戦

伊豆ジムより3人目のプロボクサーが登場。
第31代OPBF東洋太平洋ウェルター級王者である山口 裕司(JBスポーツ)が地元の静岡県伊東市に開いたジム。
伊豆ジム最初のプロボクサーである豊島 竜樹(伊豆)がデビューしたのは昨年。
まだこのジムの選手は白星を挙げていない…。
未来を担う新興ジム、これから刻まれる歴史の歩みを進める意味でも、
ジムとしての初勝利を飾ることができるか。
 

中野 精 デビュー戦

ついにこの日がやってきた。
第35代日本スーパーフェザー級王者の杉田 竜平(畑中)が岐阜県高山市に開いた杉田ジム。
日本トップクラスのド田舎ジムと思われるところから、プロボクサー第1号。
山深く雪深い、地方の中のさらに地方からこの日のリングに登場する男、
まずは、高山のヒーローになってくれることを願う…。
 

ジムの関係者にとって創設初期の選手は特別とも聞く。
お互いに新興ジムの選手二人がデビュー戦でぶつかり合う。
彼らが背負うものは、自分だけのボクサーズロードのみにあらず。
様々なモノを背負って踏み出す道のりに、プロとしての幸せを感じて欲しいと願う。
 
 

【スーパーバンタム級4回戦】
ヤノ ジョン(駿河男児) vs 竹嶋 海刀(勝輝)

ヤノ ジョン 7戦3勝4敗

今年の元旦、ジョー ブログ(協栄)と対戦して注目を浴びたヤノ。
相手の長い距離を詰めれずに苦しんだ3Rまでだったが、4Rでは撃ち勝つ姿を見せた。
あの姿こそ、ヤノの魅力だと思っている。

ダウンを奪われての判定負けだったが…、
内側に入っての撃ち合いで真価を発揮したときのヤノはなかなかの強さ。
さらに前戦では、ディフェンス面の向上を見せている。
はっきりと伸びている選手…5月の試合からどう変貌を遂げているのかが楽しみで仕方ない。
 

竹嶋 海刀 5戦3勝2敗

今年の西日本新人王戦ではバンタム級で準決勝敗退。
西日本新人王を制することとなる津川 龍也(堺東ミツキ)を相手に壮絶な撃ち合いをしたという。
敗北のうちもう一つは、こちらも今年の西日本新人王を制したスーパーバンタム級の原 優奈(渥美)
強い奴らと戦いながらの、B級昇格まであと1勝…
なかなかの選手が西から登場することになりそうだ。
 
 

竹嶋の試合を見たことはないが、情報を聞く限り撃ち合う選手。
…となれば、両者の魅力が引き出される試合になるのではないかと想像している。
前戦で、下がりながらでも戦える姿を見せたヤノ。
なかなかの曲者に成長してきているように思う。

勝った方がB級昇格を決める1戦…先に進むのは中のヤノか、西の竹嶋か…。
 
 

【スーパーバンタム級6回戦】
ルスリ・ヤント(インドネシア) vs 田中 裕士(畑中)

ルスリ・ヤント 6戦3勝(1KO)2敗1分

戦績は確認出来る限り。
BoxRec上では3戦2勝1敗となっている。
2年前の6月に注目ホープだった千葉 開(横浜光)と対戦し、1R 1分49秒のTKOで敗れている。
今年29歳、2年前に速攻で沈められた日本のリング…強さを測る情報としては不明確に思える。
 

田中 裕士 26戦21勝(14KO)2敗3分

元WBCバンタム級ユース王者。
昨年、一昨年とチャンピオンカーニバルで日本王座に挑むも、いずれも敗北。
その後、2試合をこなしたところで、左肩の怪我により長期休養に入った。
前戦から一年ぶりとなる試合、田中 裕士がまず無事に復活のリングに上がることに安堵する。
 

相手の実力は不明だが…
この日、世界戦目当てのファンの方々には、ぜひとも田中の左を見てもらいたい。
上下へ素早く撃ち分け、そして打ち終わりの姿勢は惚れ惚れする…中日本で最も美しいジャブを撃つ男。

ただし…長期休養の原因となったのは左肩の怪我。
生命線であるジャブがどれほど戻っているのか…、不安な思いも感じつつ、
アーティスティックにも思えるそのフォルムを魅せつけて欲しいと願う。
 
 

【フェザー級6回戦】
竹嶋 宏心(松田) vs キキ・マルシアノ(インドネシア)

竹嶋 宏心 1戦1勝(1KO)

アマチュア戦績:101戦82勝19敗。
高校時代には高校選抜準優勝、国体準優勝を飾り、関東大学リーグ1部の拓殖大学では主将を務めた。
「日本ランカークラスが揃う」とも言われるアマボクのもっとも密度の濃いリーグを戦ってきた男。

デビュー戦を「まだプロの水に慣れていない」とする評価も聞こえるが…
僕個人の感覚では、片鱗は見せていると感じており、いずれにせよ登って行く選手だと感じている。
 

キキ・マルシアノ 3戦1勝2敗

戦績は確認出来る限り。BoxRecの情報しか見つけられず…。
来日経験はなくインドネシア国内で負け越しているようだ。
ただし、インドネシアの戦績管理はかなり精度が悪い印象がある。
初来日のマルシアノがどれだけの力を発揮するかは不明。
 
 

プロ2戦目にして早くも竹嶋が、老舗松田ジムを、
そして今後の松田興行を背負う方向にベクトルが向いているようにも感じる。
この試合は、注目度の高い世界戦の前座でその力をお披露目するような形にも思えるが…
相手が謎なだけにどうなるか。

少なくともここから先、竹嶋には看板としての難しい立場が待ち構えているようにも感じる。
まだプロ2戦目であり、序章なのは間違いないが…急転直下の展開も充分にあり得る彼の物語。
どう紡がれていくか、その方向を確認したいと思う。
 
 

■WBCフライ級ユース王座決定戦
【フライ級10回戦】
アプリリャント・ルマーパサル(インドネシア) vs 畑中 建人(畑中)

インドネシアフライ級6位
アプリリャント・ルマーパサル 3戦1勝2敗

こちらの戦績も確認出来る限り。BoxRecの情報しか見つけられず…。
情報としては上述のキキ・マルシアノと同じく初来日選手であり、全く不明。
 

日本フライ級12位
畑中 建人 6戦6勝(6KO)

第13代WBC世界スーパーバンタム級王者である畑中 清詞(松田)の長男であり、プリンスの異名をとる。
国体3位の実績を持ち、プロでは6連続KO中。
今年、ミニマム級の日本ランカーだった松井 謙太(三河)を破ってランキング入りとなり、
売り出し中の中日本のホープとしては先頭を走る一人。
2016年に中日本からデビューした選手としては最初のタイトルマッチとなる。

父親譲りの伸びる左は、受け継がれた才能を感じるが、
ここ2戦はカットによるTKO勝利が続いているのが本人として不満そう。
ハッキリ倒して決着をつけたい意思は、前戦の勝利者インタビューでも述べている。
 

相手の力がはっきりと見えない試合。
倒してベルトを獲りたいのはもちろん、次に控える田中の世界戦に勢いをつけたい思いもあるだろう。
タイトル戦となれば、相手のモチベーションももちろん高くなる。

この次に控える世界戦に向けて、きっちりと勢いに乗せてもらいたい思いを抱きつつ…
実力不明の相手に対し、まずは白星を期待したい。

「ベルトを巻いた選手は強くなる」
タイトルを手にすれば本人が思う以上に、期待や背負うものは多くなるだろう。
ここまでの道のりを支えた人々にベルトを掲げる姿を見せて欲しいと願う。
 
 

■WBO世界フライ級タイトルマッチ
【フライ級12回戦】
木村 翔(青木) vs 田中 恒成(畑中)

WBO世界フライ級王者
木村 翔 20戦17勝(10KO)1敗2分

WBOアジア太平洋王座を獲得後、香港での1試合を挟んでゾウ・シミン(中)へ世界挑戦。
坂本 真宏(六島)とのシビアな1戦をクリアしての世界挑戦にも関わらず、
知名度の低さから世界挑戦を無謀として叩くファンもいた。

しかし、そんな声を叩き潰すように、
敵地中国で無尽蔵のスタミナと手数を魅せつけゾウ・シミンを沈めた木村。
ここでも「シミンが衰えていたから…」等と言われることもあったが、
その後の2つのシビアな防衛戦をクリア。
気が付けば全てをひっくり返し、
今や中国で最も知名度のある日本人ボクサーとしてワールドワイドな存在。
数多くのファンがその実力を認める世界王者の一人となっている。
 

WBO世界フライ級1位
田中 恒成 11戦11勝(7KO)

高校4冠のホープとしてデビューすると5戦目でWBO世界ミニマム級王座を戴冠。
さらにその1年後にはWBO世界ライトフライ級王座を戴冠して世界二階級制覇王者に。
ライトフライでは名実ともに最強挑戦者であったアンヘル・アコスタ(プエルトリコ)を下して初防衛をクリア。
当時WBA世界ライトフライ級王者だった田口 良一(ワタナベ)との試合がほぼ確定しながら
パランポン・CPフレッシュマート(タイ)を防衛戦に迎え…激しい戦いを9RTKOで制するものの…
両目を負傷して田口との統一戦を流すこととなった。

望んでいた試合を失い、失意の中で転級。
減量の限界から三階級目を目指しての世界挑戦となる。
 
 

東日本からは田中有利の声が聞こえ、中日本では木村有利の声が大きい。
お互いを応援するファンも、強敵と認め合う超好カード。
元々減量苦が激しかった田中、解放された田中がどれだけの力を発揮するのか…。
木村の無尽蔵のスタミナと手数に飲み込まれずに対抗できるのか…。

お互いにその名を一つ押し上げることのできる試合。
強い奴と強い奴がぶつかり合う…。
軽量級の世界最高峰のカードが、日本国内で…名古屋の地で実現する。
 
 

 
 

 

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