2023/3/19 -石川・内灘町総合体育館- 前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
名古屋から北陸へ直線的に突っ切る東海北陸道は、飛騨の山々を横断していく。
周りを見渡すと雪景色…サービスエリアでは除雪で積み上げられた雪が
50cm以上の高さで残っている。
運転の苦手な自分は冬は避けるルート…春だから大丈夫かと思っていたが、
高速道路では日本屈指の標高、山の天気は油断できない。
もう名古屋では上着も煩わしいほど暖かくなってきている今年の春。
気温差もあって外気はより冷たく感じる。
北陸ではカシミジムが主催する石川県の興行、トヤマジムが主催する富山県の興行がある。
名古屋から向かう場合、滋賀県をまわって福井から登っていくルートか、
山々を突っ切るルートのいずれか。
日本海が見えた瞬間か、広大な山々に直面した瞬間。
「いざ北陸」の気持ちが高まる場面。
その土地にはその土地に根付いたボクシングがある。
地方ボクシングとひとくくりにしても、条件が異なる以上、色も変わる。
スパーリングパートナー不足が深刻になりがちな土地。
世界のトップ選手であるゼネシス・カシミ・セルバニア(比)をフィリピンから呼び、
選手の育成に力を注いだ石川のボクシング。
英 洸貴(カシミ)が全日本新人王を獲得、さらに日本ユース王座を獲得し、
長年に渡る取り組みは徐々に実を結んできている。
体育館に到着すると入り口には長蛇の列。
会場はほぼほぼ満員。
前回の金沢はコロナの濃厚接触で観戦かなわず。
英が東日本や西日本のリングで戦うことも多く、生で英を見るのは久々となる。
しばらく見ないうちにこれだけ多くの観衆を集めるボクサーになった。
SNSでも、英への期待値はかなり高くなっているように見える。
直近に自分が離婚していたこともあり、話題はそのことが多く…。
ボクシングオタクや関係者の間で共通して使われる用語がある。
「虫に刺される」
ボクシングに惚れ込み、その魅力に埋没して行ってしまう様を刺す。
これまで数々の人々が虫に刺され、その人生をボクシングに捧げて来た。
自分がどこまで捧げられているかはわからないが、「虫に刺された」一人ではある。
虫に刺された人々は各地を飛び回り、行き過ぎた情熱から家庭が犠牲になることも多い。
ボクシングオタクの離婚は実は「あるある」だ。
だからこそ、様々な人たちから「家庭を大事に」「奥さんを大事に」とは口酸っぱく言われて来た。
そんな中で離婚の報告に…、多くの人が「やっぱりか…」の表情。
実際には自分が全てをハンドリングしたい…そんな妻に対して離婚に応じた結果。
あまりボクシングは関係なかったりするのだが…そんな説明は聞いてもらえず。
「ボクシングオタクは家庭から見ると勝手だから」
「すぐどっかにボクシング見に行っちゃうんだよね」
「ボクシング観たいなら、奥さんの機嫌ちゃんととらないと」
いや、そうじゃなくて…。
誰と話しても、「せきちゃんがボクヲタすぎて離婚した」になっていく。
こちらの釈明はほぼ聞いてもらえない。
そんなコントのような展開も、心配してもらっていること、
大事にしてもらっていることを強く感じるやりとり。
中日本という土地でボクシングを見てきてよかったな…と。
さて、ここでいつもの言い訳前置き。
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。
先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識した上で、読み進めていただきたい。
地元選手たちの晴れ舞台でもある場所。
前座の選手たちにとっても知った顔の声援を浴びながら戦える貴重なリング。
暖かく、そして熱気を孕んだ観客が選手たちを待ち受ける。
第一試合、いよいよ選手が入場してくる。
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