2019/04/14 -三重・メッセウィングみえ- 見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2019/04/14 -三重・メッセウィングみえ- 見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

3/31の観戦記がまだですが…もたもたしてると次が始まってしまう!
…というわけで、本日は4/14、メッセウィング三重の見どころ紹介!
 

年に一度の三重興行。
主催である三重県鈴鹿市の市野ジムの選手たちは、この一年間、
中日本の各リングを準ホームとしながら、時には敵地でその拳を振るう。

彼らが一年間の戦った成果を持ち帰り、そして一年間の成長を魅せつけるリング。
それぞれがそれぞれのドラマを携えて、地元のリングに”凱旋”する。

超強気なマッチメイクと、ハイパーなド突き合いで鳴らす市野ジム。
お披露目興行をやるワケもなく、この日も市野の戦士が立ち向かっていくカードが組まれる。

…にしたって市野会長、やりすぎじゃないっすか!?
 
 

■中日本スーパーフライ級新人王準々決勝
【スーパーフライ級4回戦】
小林 優志郎(市野) vs 原 彪真(中日)

小林 優志郎 デビュー戦

地元興行の先陣を切るのはデビュー戦で新人王戦にエントリーの小林。
昨年、同ジムの服部 琢磨(市野)が同じように新人王戦でデビュー。
中日本新人王の栄冠を勝ち取っている。
この選手は果たして…。
 

原 彪真 デビュー戦

こちらも前情報はないデビュー戦の選手だが…。
空手道やジュニアテコンドー選手権での優勝者の欄に名前が見つかる。
youtubeには胴廻し回転蹴りで相手を倒す映像が上がっている。
ボクシングに関しては見たことがないから未知数としか言えないが…
身体能力は間違いなさそうだ。
 
 

どちらのジムもデビュー戦時点で一定水準の選手を輩出してくるイメージが強い。
勝者は5月19日の静岡・ふじさんめっせで、
プロのリングで負けながらも着々と強くなる堀井 翔平(トコナメ)と対戦。
対抗ブロックでは飛び抜けたスピードを見せる永治 悟志(薬師寺)が決勝進出を決めている。
待ち受ける二人に対し、デビュー戦の二人がどれ程対抗できる存在か…。
この試合で確認したい。
 
 

【54.5kg契約4回戦】
ヤノ・ジョン(駿河男児) vs 里村 広明(大星森垣)

ヤノ・ジョン 8戦3勝5敗

静岡の駿河男児ジムよりB級昇格まであと1勝と迫るヤノが登場。
戦績は負け越しだが、初期の血の気の多いファイトからテクニシャンへと変貌を遂げた。
見る度に強くなる選手なだけに、過去の数字である戦績はアテにならない。
長いラウンドの戦いで頭角を現す可能性も充分にあり、
B級昇格の権利は少しでも早く手に入れて欲しいところ。
 

里村 広明 9戦3勝(3KO)6敗

こちらも負け越し選手。
大阪の選手の為、初見となるが…。
負けた相手を見てみると、その後日本ランクを勝ち取る藤本 耕太(江見)、16年の西軍代表MVP城後 響(井岡)
西の実力派ホープ諏訪 亮(真正)、昨年全日本新人王の大橋 哲朗(真正)など…。
西日本の有力選手たちがずらずらと並ぶ。
こちらもまた、戦績で測れないキャリアの持ち主。
 

ヤノの人懐っこい笑顔と陽気な雰囲気を漂わせる姿はフィリピンの血を感じさせる。
お互いに多くの負けを重ねながら、B級まであと1勝とする者同士。
キャリアもどこか似通った部分を感じる。

ヤノはB級昇格王手から約1年、里村は約1年半。
次の一歩を踏み出すのはどちらか…ここもドラマの詰まったカードに感じる。
 
 

■中日本スーパーバンタム級新人王準々決勝
【スーパーバンタム級4回戦】
中村 龍明(市野) vs 畑 直宏(平石)

中村 龍明 2戦1勝1分

中日本新人王トーナメント、激戦区スーパーバンタム級でこのブロックの有力候補に挙げられる中村。
中村三兄弟の三男の実力はデビュー前から鳴り響いている。
準々決勝は相手の怪我による棄権で不戦での勝ち抜け。
この試合が新人王トーナメントの初陣となる。
 

畑 直宏 4戦1勝(1KO)3敗

新人王トーナメント1回戦となった3/17の刈谷のリングで初勝利を挙げて準決勝に進んできた。
手数の鬼とも言える猛ラッシュで突撃する。
聖地後楽園ホールに乗り込み、2度のダウンを奪いながら逆転KOに泣く試合を経験。
下がりっぱなしだったガードも改善を見せておりこれからが楽しみな存在。
 
 

中村はデビュー2戦目で既にB級昇格の権利を得ている実力者、三輪 珠輝(松田)と対戦しドロー。
力は示したが、それでもまだ本来の強さは発揮できていないと聞く。
試合のリングで力を発揮しきれるようになった時、いったいどんな姿となるのか。
このブロックの本命に推される存在。

しかし…畑の猛烈な手数は誰にとっても厄介なもの。
わずか3戦目で名前を売っている中村に対し、
全敗戦績から新人王に挑んできた畑がどこまで対抗するのか。
驚きのアップセットの可能性も充分に潜んでいる試合。
 
 

【50.0kg契約4回戦】
楠本 慶一郎(広島三栄) vs 各務 海都(尾張水野)

楠本 慶一郎 5戦2勝(1KO)3敗

昨年の西部日本新人王戦にはミニマム級でエントリーし、全日本新人王まで駆け上がる竹田 宙(S&K)に敗北。
初見の為、その力は未知数だが、足の使える好選手と聞く。
 

各務 海都 デビュー戦

愛知県も名古屋市より北側となるとプロジムが手薄になる中、
愛知県岩倉市の水野尾張ジムから新たな選手が登場。
先月プロテストに合格したばかり、この選手がどんなドラマを積み重ねるのか、期待して試合を見たい。
 
 

来年の新人王戦に登場する可能性もある各務。
今年の新人王が始まったばかりのこの時期、オープン戦の4回戦は来年の新人王戦の布石となる。
今年の新人王で敗れてしまった再チャレンジ組と、今年オープン戦を戦う選手たち。
ここがどう絡み合っていくかを楽しむためにも、この時点の試合を押さえておく意味は大きい。
未知の西部のボクサーが見れるのも嬉しいところ。
 
 

【フライ級4回戦】
塩谷 尚也(市野) vs 亀川 陵太(ARITOMI)

塩谷 尚也 デビュー戦

30歳を超えてからボクシングを始め、昨年プロテストに合格。
本業は弁護士という異色のボクサー。
三重のペドロ・ゲバラ(メキシコ)なんて異名が付けられそう。
 

亀川 陵太 デビュー戦

特に情報は見つけられず。
中日本に新たな選手が登場するだけで嬉しいもの。
この選手もまた、その第一歩目からボクサーズロードのドラマを楽しませてもらいたい。
 

三重県にジムを構えるジム同士、市野の選手とARITOMIの選手が激突。
この構図はたまらなく面白い。
そして、デビュー戦からその選手の軌跡を目撃できるという意味でも、
デビュー戦選手の試合は楽しみで仕方がない。

「デビュー戦から見てました」のセリフに喜んでくれる選手も多くいる。
ファンにとって選手が喜んでくれる姿が一番。
この二人がキャリアを進めた頃、このセリフを言うためにも、しっかり二人の戦いを見守りたい。
 
 

【スーパーフライ級4回戦】
中村 淳希(市野) vs 小坂 大地(ARITOMI)

中村 淳希 2戦1勝(1KO)1分

デビュー戦では1RKO勝利でその才の輝きをまき散らした中村次男。
2戦目では今年の中日本バンタム級新人王トーナメントの有力選手と目された安西 蓮(岡崎)とドロー。
その力は充分に全日本新人王の舞台で勝負できることを感じさせる。
 

小坂 大地 2戦1敗1分

デビュー戦では3度のダウンを喫しながら、倒れなかった2つのラウンドでポイントを獲る試合をした。
ダメージを溜め込みながらも相手を上回るラウンドを作り、
そして試合終了間際にはあわや逆転のシーンも作る。
反面、2戦目では前半を優位に進めながら、ペース配分を誤ったか後半に失速してのドロー。
2戦して未勝利…しかし、中身の濃い試合で経験値を蓄えている。
 

このカードは8/4にセットされている中日本新人王決勝のカードそのまま。
前哨戦として同じカードをこの4カ月前にやってしまうという、とんでもないぶっ飛んだカード。
このカードが組まれたことで、8/4の決勝は必然的に再戦となり、当然この試合はその布石になる。
カードによってドラマが練り上げられる…なんて面白い組み方をするんだろう。
 
 

【フェザー級8回戦】
菅原 秀馬(市野) vs ロリ・ガスカ(大阪帝拳)

菅原 秀馬 7戦6勝(4KO)1敗 サウスポー

前戦、2017年の全日本新人王決定戦まで進んだ高瀬 衆斗(蟹江)と対戦。
真っ向勝負で鳴らしていた高瀬を圧倒する勝利を挙げ、客席に衝撃を与えた。
日本ランカー…果てはベルトも…そんな期待の声が次々に聞こえるほど。

スピード、ポジションの巧さもありながら、
スリークォーター気味に繰り出される独特なボディーブローは逸品。
 

ロリ・ガスカ 33戦24勝(8KO)8敗1分

元OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者。
世界的には第5の世界王座とも言われるIBO世界王座に4度挑戦している。
2015年から2017年にかけて1年半のブランクを作り、復帰後は1勝1敗。
しかし、その1敗は元WBOアジア太平洋フェザー級王者 リチャード・プミクピック(比)に0-2と迫った判定負け。
今回、日本に拠点を移して再スタートの初戦…紛れもなくアジアトップクラスの選手。
 
 

菅原は4回戦時代にのちにOPBF東洋太平洋のランクを獲得する佐伯 瑠壱斗(岐阜ヨコゼキ)と好試合を演じ
熱心なマニアの注目を浴びる存在だったが、高瀬との試合でその存在感を中日本に知らしめた。
そして…この試合で一気にその知名度を全国区に広げる可能性も充分にある。

ガスカの元OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者という肩書が先行すれば、
7年も前に陥落した選手…ロートルに思えてしまいそうだが、その後IBO世界王座に何度も挑むなど
その先の戦いに身を置いていた選手…間違いなく東洋圏の高い位置に存在する選手だ。
それを証明するように大阪の名門、大阪帝拳が抱え、日本のリングで再スタートを切る。

相手はA級初戦のノーランカー、ここで躓けば…ガスカの先行きも不透明なものになる。
菅原が…いきなり激烈な生存競争に飛び込んで行く。
 
 

■日本スーパーフライ級ユースタイトルマッチ
【スーパーフライ級8回戦】
中村 祐斗(市野) vs 近藤 冬真(蟹江)

日本スーパーフライ級ユース王者
日本スーパーフライ級級12位
中村 祐斗 14戦9勝(7KO)5敗

昨年、地元三重のリングでメインイベンターとして登場した中村。
日本バンタム級ユース王座決定トーナメント準決勝として行われた試合で敗北する。
ユースの王座に挑むこと、実質4度。(1度は直前に相手の計量失格でノンタイトル戦に変更されている)
挑み続けてベルトを勝ち取り、文字通り凱旋のリングに立つ。
 

近藤 冬真 11戦7勝(1KO)4敗

2017年中日本フライ級新人王。
西軍代表戦で敗れるものの、B級初戦ではスーパーフライ級に階級を上げ、
同階級で全日本新人王決定戦まで勝ち上がった松浦 克貴(岡崎)と中日本新人王対決に挑む。
この試合で松浦を圧倒した近藤…次戦では後楽園ホールで
ランカークラスの力を持つ住田 愛斗(角海老宝石)に惜敗、
さらに次戦も後楽園ホールのリングに上がり、
全日本ライトフライ級新人王で日本ランカーの佐藤 剛(角海老宝石)と対戦しこれにも敗北。

この敗北後、トレーナーは「スタイルをいじる」と宣言している。
果たして…近藤がどんな姿でリングに上がって来るのか…。
 
 
 

両者とも、目指すものはまだ先にあるだろう。
戦績こそ、ホープと言うには負けの数が多いが、この先を充分に戦っていける二人だ。
その二人がここで潰し合う。

手痛い負けを知る者同士…22歳という年齢に見合わないほど、二人が積み重ねた道のりは濃厚。
連敗を乗り越え、追いかけ続けたユースのベルトを手に入れた中村。
今まさに連敗から這い上がろうとする近藤。

歴史の浅いこのベルトに、またひとつドラマが付け加えられる。
さぁ…先に登るのはどちらだ。
 
 

 

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