2020/08/09 -愛知・刈谷あいおいホール- 第4試合～第5試合(中日本ボクシング観戦記)　ボクシング選手名鑑ピックアップ！

2020/08/09 -愛知・刈谷あいおいホール- 第4試合～第5試合(中日本ボクシング観戦記)　ボクシング選手名鑑ピックアップ！
 
 

 

■2020年度中日本スーパーライト級級新人王準決勝
【スーパーライト級4回戦】

中村 力也(とよはし)　vs　高畠 愛大(タキザワ)

中村 力也　2戦2勝(2KO)　サウスポー
高畠 愛大　3戦3勝
 

お互い前の手をぶつけ合って距離とタイミングを測る立ち上がり。
喉元に左ストレートを撃ち込んだ中村に、右ストレートから左フックで捉えた高畠。
バランスを崩した中村だったがすぐさま立て直し、左フックで捉え返して、
今度は高畠がバランスを崩す激しい攻防。
いったん距離が空き、次の接触では高畑の左右フックが綺麗に突き刺さり、一瞬中村の動きが止まる。

中盤、高畠が右ストレートを突き刺すと、中村は貰いながら左ストレートで捉え返す。
高畠もそのストレートを貰いながら左フックで捉え返す…パワーパンチの応酬。
お互い距離のある所からタイミングを測りながら、接触した一瞬で激しい攻防を繰り返す。
ピンと張りつめた展開。
 

2R、中村の圧力がやや強まったようにも感じるが
高畠がカウンターの左フックで中村の足元が揺らぐ場面も。
中村が先を取るが、その撃ち終わりを高畠が綺麗に強烈に捉える。
中村の入り際への高畠の左フックも頻繁に入り始める…高畠がペースを握ったか。
 

3R、展開を変えに来たか…中村の手数が増える。
高畠のカウンターを浴びながらも、先手先手を緩めず
撃ち合いの頻度が増えると、中村が連打で高畠を捉えるシーンが目につき始める。

中村にとってはポイント的には五分か、若干不利の可能性もあるだろうか…。
短い4回戦の試合、出るべき場面で中村が仕掛けていく。
 

ラストラウンド、開始から好戦的に出る中村に対し、左ストレートで中村の顔面を跳ね上げた高畠。
パンチをまとめようとするも、ここは中村がうまくいなして脱出。
その後も、攻めて出る中村に対して、強烈なカウンターで捉える高畠。
左フックで中村の顔面が跳ね上がる場面が目立つ。

ガードの隙間から左アッパーを突き上げる場面も作って優勢を印象付ける。
しかし、中村は勢いを止めずに攻め込んで行く…。
アグレッシブを強めにとるジャッジであれば、中村優位に傾くか…。

両者力の拮抗したまま、試合は終了のゴングを迎える。
 

マイジャッジ、39-37　高畠
 
 

公式ジャッジ…

39-38　中村
39-38　高畠
 
 
 

38-38　ドロー
 
 

試合は新人王トーナメント。
ドローを付けたジャッジの優勢点で決勝進出者が決定する。
 

優勢点は…高畠。
 
 

全勝対決は両者土付かず。
これまで全てKOで勝ってきた中村が、技巧派の高畠に判定に持ち込まれながら拮抗し、
これまでKO勝利の無い高畠が、何度も何度も中村の顔面を激しく跳ね上がるパンチを撃ち込んだ。

中日本新人王戦準決勝のカードでは一番の注目カードと思えた全勝対決。
試合は期待通りの好試合となり、そして二人の未来をさらに期待させてくれるように感じた。
当人たちにその意識がなくとも、このドローはリングの外側に二人のライバル関係を意識させてしまうと思う。

リマッチで決着をつけるのもいいが…
願わくばこの二人が揃って後楽園ホールに勝負を仕掛けにいくような未来があれば…。
そんな空想をしてしまう。

とにもかくにも、勝ち上がった高畠にとってはまずは新人王を獲らねばならない。
決勝では強烈なボディブローで勝ち上がってきた近藤 璃空(緑)が待ち構えている。
 
 

■2020年度中日本ミドル級級新人王準決勝
【ミドル級4回戦】
早川 教文(中日)　vs　野村 宙永(市野)

早川 教文　デビュー戦
野村 宙永　デビュー戦
 

好戦的に前に出て行く野村。
足を使っての応戦となる早川。

新人王トーナメント最重量級の両者ともにムッキムキ。
野村のボディにビクともせず、入って来るところに合わせる早川。
早川の足さばきに目が行く中、試合は突如終了。

早川が体を入れ替えながら放った左ボディがみぞおちに突き刺さり野村が前に崩れる。
悶絶する中、テンカウントが数え上げられた。
 

KOタイムは1R 1分38秒
 

何かを見せる前に試合が終わってしまった野村。
今年の11月で36歳を迎える。

残り時間がない中、コロナウイルスの影響で興行も激減している。
どうにかもう1試合だけでも見れないものだろうか。
鍛え上げられた肉体は、何の努力もなしに作られるものではないハズ。
この試合で終わりになってしまうのは寂しく感じる。
 

以下にもパワーのありそうな背中をしながら、俊敏にリングを駆けた早川。
足さばきや、ポジションの入れ替えもスマートにこなし、瞬発力に秀でた選手だと感じる。

決勝では上の階級から落としてくる前岡 デニスロベルト(西遠)と対戦。
アマチュアでの土台がしっかりある選手に対しての戦いぶりが気になるところ。
どちらが勝っても、今年の中日本ミドル級新人王は期待大だと感じる。
 

これで、中日本新人王決勝進出者が決定。
コロナウイルス流行でのエントリー取りやめ等もあり、
既に3階級では新人王が決定済み。

9/21に予定されている中日本新人王決勝は全9試合となっている。
なお、この日の試合は8月20日から期間限定でYou tubeでも配信される予定。
その時を楽しみにお待ちいただきたい。
 
 

 

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