2017/3/26 刈谷あいおいホール-4試合目、5試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2017/3/26 刈谷あいおいホール-4試合目、5試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

 

■中日本フェザー級新人王準々決勝
【フェザー級4回戦】
畑 直宏(MSG平石) vs 中野 元気(トコナメ)

・畑 直宏 デビュー戦
・中野 元気 3戦1勝(1KO)2敗

2年連続エントリーの中野。
昨年は準優勝の佐々木 政城(天熊丸木)に敗退。
リベンジを叶える為には、決勝まで勝ち残ることが必要。
…リベンジマッチやラバーマッチの魅力もまた、新人王戦。
 

ゴングが鳴ると、ガードを固めてサークリングする畑。
射程距離には入らず、若干の硬さが見える。
お互いにガードの上を叩きあう静かな立ち上がり。

ラウンド終盤に入ると、畑が近い距離に入っていくつかコンビネーションをヒット。
中野は右目上をカット。どの攻防で発生したかはよくわからず…。
 

2Rに入ると、近い距離で優勢に立った畑が一気に詰めて出る。
カットが影響してか、手が出ない中野にいくつかコンビネーションをヒットさせることに成功した畑。
中野の返すパンチには力がこもっているものの、畑がズイズイ押し込んでいく。

その姿はまるでピストン 堀口(不二)
ガードと言うガードもなく、両腕を低い位置から腹に向かって振り回す。

まだまだボクシング技術が確立される前の時代…原点の殴り合いに近かった頃。
最強を誇り、拳聖とまで言われた男である。
畑のその姿は、化石となったボクシングを現在のリングで体現しているように見える。

その時代のボクシングが現代に通用するかと言われれば…誰もが否定するだろう。
しかし、それが実証されることは永遠にないと思っていた。
それが…である。

技術を置き去りに、根性と度胸で左右の拳を振りまわす。
今日デビューの畑…ただただ未熟なだけにも見えるそのボクシングは
空想の中でしか実現されることのなかった時空を超えた対決を、現実のリングで体現する。

その勢いと圧力の前に、現代のボクサー、中野はロープへ…ロープへと押し込まれていく。
しかし、中野の起死回生の一撃が、畑を捉える。
効かされた畑は防戦一方になりながらコーナーに押し込まれる。

中野はストップを呼び込もうと連打を叩き込むも、ここは体を入れ替えて脱出した畑。
ラッシュがもう少し続けばストップもあり得た形。
ここを畑が切りぬけたことで、この試合はさらにその色味を濃厚にする。
 

3R、またも前に出た畑。
ズイズイ押し込みながら、合間に差し込まれる中野の大きなパンチをもらい、逆に後退。
それでも一旦立て直すと、またもズイズイ押し込み始める。
畑の手数は止まることはなく…それはスタミナが枯渇しはじめ、腰が浮き始めても。
不格好ながら…中野の強烈なパンチをもらいながら…手だけは止まらない。
飲み込まれず、パンチの合間を急襲する中野の集中力も凄い。
ダメージで言えば、中野の方が与えているように見える。

技術vs根性、過去vs現在…これまでファン同士が論戦してきた一つの答えが
目の前で繰り広げられる。
 

4R、1つのパンチの重さも、速さも、角度も、タイミングも、中野が上。
強烈なパンチで捉えられながらも決して守りに入らない畑。
倍か…それ以上か…旺盛な手数で撃ちまくる。

最終のゴングが鳴り響き…採点が発表される。

マイジャッジ、39-38で畑。
手数を取れば畑だが…いかにも割れそうな試合。

39-38 中野
38-39 畑



39-37 中野
 

思わず言葉が漏れる。
「うわぁ…勝たせてやりたかった…」

こみ上げる思いには、日本ランカーとは思えない下手糞さながら
驚異的なスタミナで日本王座を獲得した中野 吉郎(協栄)が…。
こういう選手は、徐々に徐々にファンの心をつかんでいく。
 

長くやってほしい。
きっと、愛されるボクサーになるはずだ。
 

勝ち抜けた中野。
勝者ながら、敗者を引き立てる…畑の前進に飲み込まれず、心を折られず戦った姿は称賛モノ。

次の試合は6/18、松谷 亮佑(コパン星野)との準決勝。
松谷は昨年3月の谷口 政治(結花)との試合では、ダウンの応酬を演じた選手で左フックが強烈。

3か月近くある為、大丈夫だとは思うが、まずはマブタの回復に努めてほしい。
決勝の対戦相手は、次の試合で決定する。
 
 

■中日本フェザー級新人王準決勝
【フェザー級4回戦】
高瀬 衆斗(蟹江) vs 佐々木 政城(天熊丸木)

今年、僕が中日本新人王優勝候補に推す高瀬と、昨年準優勝の佐々木。
事実上の決勝戦と言われておかしくない好カード。
 

左の刺し合いの中、高瀬の左に右をかぶせた佐々木がオープニングヒット。
しかし直後の攻防では逆に高瀬が右を合わせてやり返す。
お互いにリードに対して力のこもったパンチを合わせ合う展開。
単発ながらカウンターを獲り合って1Rを終了。
どちらかが切って落とすような展開も想像できるヒリヒリした内容。
 

2R、拳を合わせに行った佐々木を急襲する高瀬。
際どいシーンで巧く対応して回避した佐々木。
お互いに高い集中力を発揮。
一旦距離が空いて仕切り直した直後、佐々木の強烈なカウンターが高瀬を襲う。
 

3Rに入るとお互いに密着した距離を嫌い、クリンチが頻発。
離れた距離から交錯するように二人がパンチをかわしあい、クリンチ…。
この形が何度も何度も出来上がる。

しかしこのラウンドの終盤、距離が近づいたところで撃ち合いに出た高瀬。
コンビネーションを叩きつけて、この試合初めてはっきりとしたラウンドを作る。
佐々木が左目下に傷を作る…これは有効打によるもの。
 

4R、相手のパンチに合わせて踏み込む二人。
お互いに同タイミングで踏み込むため、頭の衝突が一気に目立つようになる。
佐々木が両マブタをカットし、距離がつかめなくなり…高瀬が一気に攻勢に。

このラウンド、2度のドクターチェックが入り、試合がストップ。
試合後半の為、4Rの攻防を採点に反映しての結果が発表される。

結果は、39-38、38-38、39-38。

マイジャッジは40-38で高瀬。
1,2Rをどちらに振るかでどんな形ににも成りうる接戦。
お互い勝利でB級昇格の権利が手に入ったが、この時点でそれは両者持ち越し。

新人王戦の為、優勢点が発表される。
勝ち抜けは…
 

高瀬 衆斗。
 

これで高瀬は決勝へ進出。
松谷 vs 中野の勝者と8/6の刈谷市あいおいホールで決戦に挑む。
 

レベルの高い試合を勝ち抜けた高瀬。
生半可な相手ならば、高瀬が中日本新人王を勝ち取る姿が浮かぶが…

中野と松谷…どちらも面白い選手。
その頃にはどう成長を遂げているか…も興味深い。
 
 
 

…とまぁ、ここで一旦切り。
 
 

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