中日本所属選手 1月の試合結果(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2025/02/01
2025年1月14日 東京:後楽園ホール
フェニックスバトル127 ふじの国PROFESSIONAL BOXING6
【52.5kg契約4回戦】
ジェド・エンシナレス(駿河男児) △ vs △ 小沼 夢有人(渡嘉敷)
4R判定 0-1(37-39、38-38、38-38)
詰めてくる小沼に対し、迎え撃ったエンシナレス。
初勝利はお預けとなったドローだったが、反応の良さ等、
持ち得るスペックの高さは見せたように思える。
まだまだそれを生かしきれなかった結果が、詰められてのドローと言えるように感じた。
とはいえ、あと一歩で勝利へ持ち込んだ小沼の前進を褒めるべき試合。
続ければ頭角を現すはずのエレナンシス。
まずは厳しいプロの世界での初勝利を楽しみに待ちたい。
ジェド・エンシナレス 2戦1敗1分
小沼 夢有人 1戦1分
【52.5kg契約6回戦】
小川 昂輝(駿河男児) △ vs △ 小川 椋也(天熊丸木)
6R判定 0-1(57-578、57-57、56-58)
中日本の未来を担うファイター同士の激突は進化の一戦となった。
正面衝突ではなく、前に出てくる相手に対しどうするか?が散りばめられた戦い。
前に出る場面だけでなく、足を使い、ジャブを放ち、誘ってカウンターを狙う。
両者がこの一戦で増やした引き出しはここからのキャリアで大きく生きるようにも思えた。
勝敗はドローとなったが、試合終了のゴングとともに未来へのワクワク感が爆増した一戦。
より大きく、より強くなった二人がいつかまた相まみえる日を楽しみにしたい。
小川 昂輝 5戦4勝(2KO)1分
小川 椋也 7戦4勝(1KO)2敗1分
【59.5kg契約8回戦】
木村 蓮太朗(駿河男児) ○ vs 竹本 雄利(クラトキ)
1RKO
序盤からボディを効かせ、とどめの左ボディストレートでテンカウント。
日本タイトル挑戦もかなえた元日本ランカーを相手に圧巻の勝利。
アマチュア時代には激闘で鳴らしながら、プロでは丁寧な戦いぶりを見せていたキャリア初期。
復活とともに、アマチュアで日本を制したあの強い木村の帰還を感じさせた。
当初期待されたものを考えれば、リング内外で失敗を重ねたこれまでは
「期待外れ」と言われても仕方ないもの。
ただし、キャリアはまだ途中。
木村がその拳で覆していく姿を楽しみにしている。
木村 蓮太朗 10戦9勝(5KO)1敗
竹本 雄利 14戦9勝(5KO)4敗1分
【スーパーフェザー級8回戦】
大畑 俊平(駿河男児) ○ vs ペッチバンボーン・ゴーキャットジム(タイ)
8R判定 3-0(79-73、79-73、80-72)
かつては井上 尚弥(大橋)の世界王座にも挑んだペッチバンボーンを大畑が空転させた。
デビュー戦の勝利者インタビューで「僕は面白くない試合をする」と宣言した大畑。
淡々と相手をコントロールしつづけ、静かな勝利を挙げた。
撃ち合いがもてはやされるボクシングの価値観そのものに挑戦状を叩きつけるような姿は
ファイトスタイルとは裏腹な気の強さを感じさせる。
やろうと思えば激しい試合もできることを見せたうえでのこの試合なだけになおさらだ。
大畑がその美学をどこまで貫いていけるか。
僕はこのボクサーを異常なまでに面白く感じてしまう。
大畑 俊平 5戦4勝(3KO)1敗
ペッチバンボーン・ゴーキャットジム 75戦58勝(31KO)16敗1分
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2025年1月18日 東京:後楽園ホール
■OPBF東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ
中野 幹士(帝拳) ○ vs 英 洸貴(カシミ)
3RKO
テンポ早く左を差していく英に対して、
そのテンポに合わせることなくどっしりと対峙した印象の中野。
お互いに撃ち終わりを捉えながらも、中野がヒットでも一発のインパクトでも上回る展開。
そんな中で迎えた3R、一瞬の踏み込みで強烈なアッパーを突き刺して痛烈なダウンを撃った中野。
はっきりと効かされたダウンから立ち上がった英、
回復を図るもクリンチは中野が巧みに切ってしまう。
絶体絶命の中だが、相手の攻め時はこちらのチャンスでもある。
勇敢に撃ち合いに出たものの、左フックを浴びて2度目のダウン。
立ち上がったがレフリーは続行を許さなかった。
「強すぎて日本人との試合が決まらない」
“鉄の拳”と言われるその強打に立ち向かったのは佐伯 瑠壱斗(岐阜ヨコゼキ)に次いで英が二人目。
中野とやりたがらない選手、やらせたがらない関係者が山ほどいる中、
中日本のメインイベンター級の選手がこの男に挑んだ。
いずれ世界を獲るだろう中野の戦歴に2人の名前が刻まれたこと、
そして両者ともその強打に果敢に挑んでいったこと、ファンとして誇りでしかない。
俺たちのスーパーヒーローは勇敢なんだ。
誇りをもらったように感じた。
そして、世界ランカーへの壁…
まだしばらくかかるかもしれない、それでもきっと届く。
ダウン後、立ち向かっていった英に、そう感じたし、そうであってほしいと願っている。
中野 幹士 12戦12勝(11KO)
英 洸貴 22戦13勝(5KO)4敗5分
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