2018/7/9 -後楽園ホールⅡ- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2018/7/9 -後楽園ホールⅡ- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

■スーパーバンタム級4回戦
酒井 大成(角海老宝石) 2RTKO 松本 章(久米川木内)

長身のサウスポーで評価の高い松本に対し、全敗の酒井。
前回の後楽園ホールで酒井の試合を見ていたが…これで全敗?と思わされる選手だった。

試合開始とともに距離を潰していく酒井。
松本を押し込んで思い切りよく手数を繰り出していく。
捌ききれない松本は被弾を重ねながらも応戦。
もらってももらっても酒井は止まらない。

そんな中、2Rにブレイク後の加激で酒井がダウン。
ダメージの回復の為に休憩が与えられ、松本に減点1。
ダメージが尾を引かなければいいが…
そんな心配をよそに、再開後も怒涛のように攻めていく酒井。
強烈な右フックが松本のアゴを捉え、松本は失神。
試合はノーカウントで終了し、松本は担架に乗せられて退場となった。

松本は序盤から飲み込まれてしまい、本来の形を見せれぬままだったように思える。
また機会があるなら、改めてその戦いぶりを見てみたい。
この試合は、圧力と手数で飲み込んだ酒井が凄かった…そんな試合だと思う。
酒井はいい選手…と言っていた自分にとって、酒井に結果がついてきてくれたことを嬉しく思う。

中日本なら…溝越 斗夢(緑)がこの圧力を扱いきれるか?なんて思ったりする。
酒井がこれで自信をつけたとすれば…生半可なら押し切られる選手が多いはず。
これから先の酒井に黒星をつけれる選手は、先が期待できる選手として認識していいと感じる。
 
 

■50Kg契約6回戦
佐藤 剛(角海老宝石) 1RTKO スリス・バレラ(インドネシア)

昨年の全日本新人王がバレラを圧倒。
バレラ…パンチも鋭くいい選手だったが、佐藤は被弾お構いなしに圧力と手数で押し込む。
成す術なく飲み込まれたバレラは手が出せなくなり、レフリーが試合をストップ。

バレラは東南アジアの噛ませ選手だとは到底思えず、圧倒した佐藤の凄さばかりが目についた。
全日本新人王決勝では中日本の長井 佑聖(市野)を破っている佐藤。
前戦も見ているが…前戦以上にその圧力は増していた。
これを捌くのは至難の業だと思う。
佐藤がまるでカオサイ・ギャラクシー(タイ)のように見えた。

格上相手に挑んだとして…たとえ負けたとしても、
年間最高試合クラスの試合をしてしまうんじゃないかなんて空想をしてしまう。
ユーリ阿久井 政悟(倉敷守安)との試合など、見てみたい気もする。
A級昇格したばかりの佐藤だが…まったくもってアリだと思う。
 
 

■スーパーフライ級6回戦
住田 愛斗(角海老宝石) 判定 3-0(58-56、56-58、58-57) 近藤 冬真(蟹江)

お互いにやりたいことをさせず、やりたいことができずの封じ合った試合になったように感じる。
序盤、固さの見られた近藤だったが3R以降は本来の形も見せた。

しかし、住田のボディは強烈。近藤もボディを撃ち込むが…。
松浦 克貴(岡崎)との試合を支配したときのような強烈なボディを撃とうとすると顔面を襲われる。
住田のクリンチも巧く、近藤が得意とする多彩な左のショート連打で攻め込んでいく形をなかなか作れない。

マイジャッジはドロー。
判定は割れて、住田の手が挙がった。
お互いにはっきりしたラウンドを作り切れず、判定は妥当の範疇。

近藤が得意なことがなかなか出せずに苦しんだことこそ、住田の強さだったようにも思う。
空けば撃たれる、当てても崩れない…やはり住田は強かった。

しかし、柴田 亮(中日)への敗北を中日本新人王に繋げた近藤が思い起こされる。
負けを必ず次に繋げて強くなっていった近藤。
松浦に勝てたのも、西軍代表戦の敗北を経て、近藤が強くなった結果だと思っている。

この試合を経て、近藤はまた必ず強くなる。
いい壁に当たったと思っている。

ほんのわずかな差だった…試合自体はスリリングなものではなかったけれど、
選手が強くなる要素を沢山秘めた試合。
それは相手の住田にも言えることのようにも思う。
この二人が、レベルを上げて再度ぶつかるような展開もまた…期待したい流れだったりする。
 
 

■スーパーライト級6回戦
アオキ クリスチャーノ(角海老宝石) 4RTKO ジェフリー・ガルシア(比)

フレームで上回るガルシアはパンチも鋭く反応もいい。
しかし、それ以上にこの日のアオキはキレが凄まじかった。

撃ち終わりを狙うガルシアに危ないタイミングで返される場面もあったが、
冷静に対処して速い回転で的確にガルシアの上下を叩いていき、2Rには強烈にダウンを奪取。
リーチ差をモノともせずに押し込んで、4Rにはアオキの猛ラッシュの中で
ガルシアは手が出せなくなってレフリーストップ。

アオキは東京に行って強くなっている。本当に強くなっている。
タイトルを目指すと宣言したアオキ。
狙って欲しい…きっとそこに絡む実力は付けてきていると感じる。
 
 

本日はここまで。
続きはまた、次回。
 
 

 
 

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