2024/12/21 -静岡・ツインメッセ静岡- 第1試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2024/12/21 -静岡・ツインメッセ静岡- 第1試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

■IBF世界スーパーフライ級王座決定戦
【スーパーフライ級12回戦】
ウィリバルド・ガルシア(メキシコ) vs レネ・カリスト(メキシコ)

詰めていくガルシア、迎え撃つカリストも両者大きく振り合う立ち上がり。
ガルシアの撃ち終わりをとらえるカリストがよりヒットを奪うか。
終盤、ガルシアが様子を見ると、カリストが不意をついて右を突き刺す。


2R、詰めてくるガルシアに対し、足を使ってカウンターで迎え撃つカリスト。
中盤にはボディを攻めたてる場面も作るが、
ラウンド終盤には開き直ったようにガルシアがラフに荒々しくカリストをロープに詰める。


3R、ぐいぐい攻めるガルシアにカリストがロープに詰まる場面が増える。
形の汚いガルシアのスイングと、強烈にとらえても詰めて来つづけるガルシアに
カリストが削られてきたか…、捕まって撃ち合いになる場面が増える。


4R、大きく足を使うカリスト。
いったんはパンチを外すことで立て直しにかかるか。
時折詰められる場面はあっても、クリンチで遮断。
しかし、カリストの手はほとんど出ておらず。


5Rもなんとか相手を遠ざけようとジャブを飛ばし、足を使うカリストだが
ガルシアの勢いは落ちず、ラフに豪快に振り回しながら詰めてくる。
カリストの方が先に削られてきているか…。
展開は変わらず、巻き込まれる場面が目立つ。


6R、このままカリストがボロボロに削られていくかに思えた場面、
入ってくるガルシアのボディを強烈にとらえるカリスト。
一瞬動きが止まり、ここを契機に少し鈍り始めたようにも見えるガルシア。
変わらず攻め続けるが、ラウンド終了直前には強烈なカウンターを被弾し足元を揺らす。


7R、変わらず攻め続けるガルシアだが、カリストのカウンターを被弾する数が増える。
そんな中、強引に押し込んで強烈にボディを襲うガルシア。
見栄えのいいパンチはガルシアだが、手数やヒットではガルシア。
むつかしいラウンドとなる。


8R、ラフに突っ込んでくるガルシア、頭の衝突も多くあったが、ここでついにカット。
ドクターチェックが入るがここは続行。
チェックの間のロスタイムに少し休めたか、
動きが落ちていたようにも見えたガルシアの動きが復活。


9R、ポイント不利を悟ったか、足を使っていたカリストが、
逆に前に出て撃ち合いに出ると、ガルシアに押し負けず。
ファイトではやはりガルシアに分があるようにも見えるが、
逆転につながりそうな一撃でカリストがとらえる場面も。


10R、攻め立て続けるガルシア。
撃ち合いの中でも、とにかく拳を出すガルシアと
カウンターで撃ち終わりを強烈にとらえるカリスト。


11R、ヒットを奪うガルシア、綺麗にとらえるカリストといった印象だったが
ガルシア側が強烈に捉える場面も目立ち始める。
逆転を目指すカリストに、本職の打ち合いで上回っていくガルシア。


12R、撃ち合いとなってもカリストのディフェンス能力は高く、
手数の割にはクリーンヒットが少ない展開。
お互い上体柔らかく、攻め立てたながらもクリーンヒットは少ない二人。
まるで第1ラウンドに戻ったような攻防の中でラウンド終了。


マイジャッジ、117-111

公式ジャッジ

118-110 ガルシア
116-112 カリスト
114-114 ドロー


12Rにわたり攻め続けたガルシア。
驚異的なスタミナとタフネスに驚いた。
手数、アグレッシブをとるか、有効打を獲るか…。

上半身柔らかくガルシアのパンチをかわし、強烈なカウンターを入れていったカリスト。
至近距離でも巻き込まれず、普通なら疲弊しそうな展開を最後まで走り切った。


全く落ちずに攻め続け、詰め続けたガルシアも見事。
それに削られ切らず、カウンターで襲い続けたカリストもまた見事。

荒々しいガルシアのボクシングは嫌がる選手も多いように思う。
思わぬビッグネーム狩りもあり得るように思えた。
あのタフネスさに付き合えば、地獄に引きずり込まれるように疲弊する選手も多いだろう。

そんなガルシアに対して、カウンターで襲い続けたカリスト。
頭が跳ね上がるようなヒットは確かにカリストが上回っていた。
ラフなガルシアのパンチをボディワークで数多く外したことも、ポイントを得られた要因に思える。
マイジャッジはガルシアにつけたが、カリストにつけるジャッジがいることも理解できた。

ラフなガルシア、対抗するために下がってカウンターを狙ったカリスト。
両者の強さがわかりにくい試合になったようにも思う。
世界戦線では、各能力の平均値はそれほど高くない二人かもしれない。
ただし、とがった武器を持った二人…。
新王者は産まれなかったが、世界戦にふさわしい二人だったように思えた。


ウィリバルド・ガルシア・ペレス 30戦22勝(13KO)5敗2分1無効試合
レネ・カリスト 24戦23勝(9KO)1分

 

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