2026/4/26 -愛知・津島市文化会館- 第1試合~第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2026/4/26 -愛知・津島市文化会館- 第1試合~第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【スーパーライト級4回戦】
桑瀬 豪輝(名古屋大橋) vs 此川 尚輝(トヤマ)

オープニングヒットは此川の右クロス。
しかし、桑瀬が右のショートアッパーで此川の腰を落とす。
さらには右のショートでぐらつかせてロープに追い込む場面も。
反撃の右を思い切り撃ち込んで窮地を脱出する此川。

2R開始早々には桑瀬がまたもショートアッパーを突き刺し此川がダウン。
カウント8まで休んだ此川に再開後攻め込んだ桑瀬。
次々とビッグヒットを奪う桑瀬だが、此川は思い切りのいい反撃で応戦。
しぶとく押し返してみせる。

振り回す此川に対して、落ち着いてその撃ち終わりを捉える桑瀬。
桑瀬が効かせて攻め込むと、此川も意地の一撃を撃ち込んで見せる。
跳び込んで左フックを叩きつける此川だが、乱戦気味になる中でも
桑瀬は上体柔らかく、此川をかわしながら痛烈に拳を叩きつける。

タフに、しつこく前に出続ける此川。
強烈に捉え続ける桑瀬。
試合はその展開のまま、試合終了のゴング。

マイジャッジ 40-35
公式ジャッジは40-35×3の3-0で桑瀬が勝利。

デビュー戦、いきなりクロスを合わせていった姿に、此川のセンスを感じる。
筋の悪い選手ではなく粗削りさも感じる。
ここから伸びていく素養を強く強く感じる選手。

初勝利までは時間がかかるかもしれないが、続けていくことできっと強さを増していく。
続けることさえできれば、最終的な着地点には期待できそうにも思えた。
これからの道のりを楽しみにしていきたい。

そして、これだけ粗い選手を相手にその攻撃を綺麗にかわしつつ強打を叩きこんだ桑瀬。
簡単な作業ではなかったはずだが、相手を圧倒する形でそれを成した。
完敗を演じたデビュー戦から、徐々にその実力を発揮できるようになっている。
形が綺麗な相手と対峙した時にどうなるか…期待値が上がったようにも感じた。

桑瀬は次戦は8/2。
中日本新人王決勝戦として今年の目玉選手、堀田 悠真(駿河男児)と激突。
此川は7/12に敵地大阪のリングで天才と評される、新堀 天真(ミツキ)と対戦。

両者とも、ここから短期間でどれだけ伸びることができるか。
次戦が楽しみに出ならない。

桑瀬 豪輝 3戦2勝1敗
此川 尚輝 1戦1敗

 

【フェザー級4回戦】
北村 健人(changes) vs 町田 虎我(タイガーウイング)

コーナーに誘い込むように下がり、右のカウンターを立て続けに浴びせた町田。
前に出てくる北村の拳を交わしながら的確に拳を差し込んでいく。
時折の被弾もお構いなし、右ストレートで効かせると
一気に追い込んでまとめ上げ、たまらずレフリーがストップ。

TKOタイムは1R 2分2秒

単純に強い。
ゴング早々に相手のパンチを見切り、的確なタイミングで襲い続けた町田。
被弾はあっても危ないとは感じさせない圧倒劇。
まさに鮮烈と言っていいデビュー戦だったように思う。

新人王戦にエントリーして来るのか、それとも別ルートなのか。
ここから先、4回戦のフェザー級戦線で軸になりそうな選手とも思えた。

勇敢に挑んだ北村だったが、デビュー戦勝利は叶わず。
どれだけ撃たれても手が止まることはなく、その分被弾も重なったように思えた。
これを踏まえてのこれからに期待したい。
負けの数は自分より強い相手に挑んだ数だ。

北村 健人 1戦1敗
町田 虎我 1戦1勝(1KO)

 

【フェザー級4回戦】
山城 勇希(天熊丸木) vs 三上 卓也(鈴鹿ニイミ)

オーソドックスの山城と、サウスポーの三上。
ロングレンジからの駆け引き合戦…踏み込みのタイミングを測り合う。
お互いにパンチをいなし合う中、離れ際や不意を突いたような
いやらしいタイミングでヒットを奪う山城。

入りづらそうにする山城だが、ロングレンジの三上のワンツーは柔らかくいなす。
踏み込んで綺麗にヒットを奪うわけではないが、離れ際や撃ち終わりなど、
常にオンタイムの状態で不意を突いていく。

3Rに入るとようやく左ストレートをヒットさせ始める三上だが
お互いの距離がつぶれたところで手が出るのは山城。
ヒットでも手数でも山城が上回る。

最終ラウンド、突然のドラマ。
ロープ際で三上の左ストレートが貫いて山城がダウン。
立ち上がった山城だが、ダメージはあるか。

ここまでのマイジャッジは山城が3Pリード。
絶体絶命だが、逃げ切れば山城勝利もあり得る展開。
三上の攻撃をなんとかいなす山城だったが、残り10秒を切って被弾。
ロープ際で三上がパンチをまとめるとレフリーが割って入る。

TKOタイムは4R 2分58秒

残り2秒での大逆転KO劇。

「あと2秒くらい待ってやってほしかった…」
そう言いかけてやめた。
ストップしておかしくない形、格好だったし、次の一発で…を思えばレフリーを責めれない。
三上からすればそれに足りる状況まで残り時間ギリギリで追い込んだ。

出た言葉は「三上を褒めるべき試合」。

年齢はベテランだが、デビューの遅かった山城はキャリア的には浅い。
しかしながら、ベテランのようないやらしさを持ったボクシングをした。
常にオンタイムで、相手の緊張感が切れるタイミングを逃さない。

常日頃から考えて積み重ねて…そうでなければできないはず。
そんなボクシングを見せてくれた。

ただ、その積み重ねを左ストレート一撃で打ち砕いた三上。
彼もまた、「ワンツーのみ」と形容したくなる選手で
何もかもをやれる選手ではないように思える。
ただ、そのワンツーを強力な武器とし、ロングレンジ特化の尖った武器で勝負する選手。

お互いがお互いの武器を磨き、足りないものを補ってプロの世界を戦っている。
ここにこの2人の凄みがあるようにも思えた。

気が付けば負けなしでB級昇格まであと1勝とした三上。
彼のワンツーがどこまで行けるか、見守っていきたい。

山城 勇希 6戦2勝4敗
三上 卓也 4戦2勝(1KO)2分

 

■2026年度中日本スーパーフェザー級新人王準々決勝
【スーパーフェザー級4回戦】
中尾 公信(市野) vs 滝井 勇(駿河男児)

いきなり好戦的な戦いとなった二人。
密着したインファイトとなった二人。
強烈なパンチをぶつけ合う。

押し合う中で手が回るのは中尾の方。
一発一発の強烈さは滝井が勝るか。
ガードを固めながら耐え、強打を返していく。

粘着質にしつこくしつこく拳を出していく中尾。
3R終盤には滝井が大きく足を使い、出てくる中尾を捉えるビッグヒットを連発。

しかし、最終ラウンドにはまた押し合いながらのファイトへと。
しつこく押し込みながら戦う中尾だが、滝井もコンビネーションで手を回す。
強烈なパンチでお互いの顔面を弾き飛ばし合う激しいファイト。
暑苦しいファイトはそのまま試合終了のゴング。

マイジャッジは40-36で中尾。
公式ジャッジは39-37×3、3-0で中尾の勝利。

プロ10戦目のキャリアを持つ中尾に対し、
幼稚園からボクシングを始めたデビュー戦の滝井。

アマチュアで20戦近いキャリアを持つ滝井に、大幅負け越しの中尾が洗礼を浴びせた格好。
ただ、デビュー戦から中尾によくやったとも言えるように思えた。
ただ負けていた選手ではない、負けながら強くなる10戦を踏んだ選手だ。

途中、下がりながら中尾を次々に捉える場面を見せた滝井。
もしかすると、ファイトじゃなく、他のやりようもあったのかもしれない。
ただ、だからといってそうすべきだったとは思わない。

デビュー戦からこれだけ見ているものを熱くさせる試合を演じた。
この敗北を誇りとしてほしいと思えた。

勝者の中尾は6/28の静岡で中村 永遠(トヤマ)と激突。
デビューから大逆転KOを連発した今年の優勝候補。
強くなった中尾がどんな戦いを演じるか楽しみだ。

中尾 公信 10戦3勝(1KO)6敗1分
滝井 勇 1戦1敗

 

 

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