2016/11/27 刈谷あいおいホール-セミファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2016/11/27 刈谷あいおいホール-セミファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 
 

さて、中日本ボクシング観戦記。
本日は11/27に開催された試合のセミファイナルを掲載。
 
 

【スーパーフライ級 4回戦】
畑中 建人(畑中) vs 村上 貴秋(結花)
 

直前の休憩から、突然会場の空気が一変。
4回戦だけど…4回戦じゃない。
先にリングインした村上。

後から入場してくる畑中。
幟が立てられ、会場は畑中コール…。

村上にとっては完全アウェイ。
こんな経験する4回戦…滅多にいないんじゃないだろうか。
 

インターハイ3位の実績を持つ期待のアマエリート…だからと言って普通はここまで盛り上がらない。
健人がボクシングを始めると言った時、父の元世界王者 畑中 清詞(松田)は大反対。
「親と比べられる…」と。

当然のごとく、元世界王者の息子…だからこそのここまでの盛り上がりだろう。
交流のある各ジムから贈られる激励賞の数はかなり多く、
選手の体が冷えてしまうのではないかと思えるほど。

この日は32年前、畑中会長がデビューしたのと同じ日。
まさに畑中 建人の為に組まれた興行と言えてしまう。
 

相手の村上は鳥取の新興ジム、結花ジムからの遠征。
このジムの選手が名古屋で勝つ姿は見れていないものの、
短期間で何人ものプロ選手が出ている。
僕自身、このジムの選手を目にするのは3人目。
 

ゴングが打ち鳴らされると、リングを大きく旋回する村上。
じっくりと見ているように見えた畑中。

二人の最初のはっきりとしたコンタクト。
いきなり畑中の右ストレートが刺さり、後ろ倒しに村上がダウン。

カウントエイトで試合が再開される。
強引に村上を追い込んだ畑中。
村上のパンチがいくつかヒットするも畑中はお構いなし。

両拳を左右から叩きつけ、潰されるように村上が2度目のダウン。
両手を交錯させるレフリー。
 
 

こんなの…4回戦から相手いないでしょ…。
世界を期待されるホープ…それがどんなものか見せつける戦いぶり。
慣れ親しんだアマの3回戦と近いこともあって、ハイテンポで攻め立てた畑中。
勝ちあがって、これが長丁場になれば、変化も必要だろうが…。

父と同じ1RKO勝利で試合を決めた畑中。

勝利者インタビューは父とともに。
「世界王者になるということが難しいということは私自身が良く分かっておりますが、
 夢を目指す健人を応援してやってください」
 
 
 

畑中 清詞

ヒルベルト・ローマン(メキシコ)を相手に初の世界挑戦、
ローブローに悶絶し、リング中央で椅子に座らされ…
試合後、控室で「何もできんかった」と泣き出したと言われる畑中。

卑劣な地元判定に何度も涙を飲み、最後はリングで死んだグレート 金山(ワタナベ)
彼の物語には、明らかに金山が勝った試合で、地元判定に屈したとして畑中との試合が上がることもある。
悪いのは畑中ではない…きっと屈辱でしかないだろう。
 

世界王者としての栄光も…ボクサーとしての屈辱も、知り尽くした名古屋の英雄である。
 
 

これほどまでの大騒ぎ…
畑中会長が望んだのかと言われれば、そうではないだろう。

世界を嘱望されたボクサーのほとんどが期待外れに終わる。
そんなことは百も承知。
それでも、客を喜ばせてこそプロ。

畑中の名を冠する息子を、かつて所属した松田ジムのセミファイナルでデビューさせた。
4回戦にはそぐわない実力を発揮した健人だが…世界は広く、頂は遠い。
畑中 清詞にとっても、新たな挑戦といったところか…。
 

「史上初の親子世界王者になります」
…と力強く宣言。

同じリングに、同ジムから二階級制覇を目指す、元第16代WBO世界ミニマム級王者田中 恒成(畑中)
元第31代WBA世界スーパーバンタム級王者の下田 昭文(帝拳)を迎えて初防衛戦を行う、
現第60代日本フェザー級王者の林 翔太(畑中)が上げられ、大晦日の岐阜メモリアルセンターでの決戦をPR。

畑中 健人の2戦目が早くもここで組まれるとのこと。
相手が誰だかは未だよくわからないが…
初期は日本人ボクサーとの対戦は難しく感じる。

それほど、並みの4回戦とは実力差がある。
数年後、対戦相手に外国人ボクサーが並んだ戦歴に、試されていないなんて言われそうだけど…
「試せるか!」…なんて言っていそうな自分が想像できる。
 

ファンの夢は広がるばかりである。
 

さて、次回はいよいよファイナル。
中京の破格のホープ。
水野 拓哉(松田)が登場。
 
 

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