2016/11/27 刈谷あいおいホール-6試合目~7試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2016/11/27 刈谷あいおいホール-6試合目~7試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

 

さて、中日本ボクシング観戦記。
本日は11/27に開催された試合の6試合目、7試合目を掲載。
 

実は昨日の12/4も刈谷あいおいホールで興行があり…
そちらもまたえらいこっちゃな感じの試合が多数。
早く掲載したいのはヤマヤマですが、11/27の分の掲載…こっちも手を抜きたくない!
…ってことで、こちらが終わってから。

そちらはまた後日、こうご期待ってことで。
 
 
 

【スーパーバンタム級 4回戦】
加賀 聖也(タキザワ) vs 後藤 憬(中日)

・加賀 聖也(タキザワ) 4戦3勝(1KO)1敗 23歳 サウスポー
・後藤 憬(中日) 2戦1勝1敗 サウスポー

彼らのことを身長差があると書いたけれど…いや…全然なかった。
ボクシングは相手あってのもの、相対的な印象になってしまう為、
こういった勘違いは多々ある…なんていう言い訳。

ニワカですんません…。

それはさておき、試合の方。
加賀は低い位置からジャブが伸びる。
そんなところから、どうしても彼の体躯が長く感じる。

前回に僕が見た試合では左を痛めて、前の手である右で相手をさばいた加賀。
この試合では左も全快なようで、大きな弧を描くアッパーやフックが鋭く後藤を捉えて行く。
これが本来の加賀か…と、心の中で加賀の実力を上方修正。

詰めたがる後藤だが、上体の柔らかい加賀を捉えきれない。
しかし、試合は一方的にはならず、相撃ち上等で攻める後藤は
巧みな加賀を気持ちで押していく。

加賀の上半身には、長谷川 穂積(真正)や、小林 タカヤス(川島)を感じる。
のれんに腕押し感はイラリオ・サパタ(パナマ)のようにも…

後藤の気持ちの入ったファイトに、加賀は被弾することも多いが、攻防の谷間、
一息つくようなタイミングで加賀のパンチが後藤を捉える瞬間が増えて行く。
相手がよく見えている。

4Rには倒しに出た加賀。
ここを乗り切った後藤は、右ストレートで反撃するも最終のゴング。
 

ジャッジは、39-38×3で加賀。
 

明らかに技術的に上だった加賀に迫った後藤。
この要因は…と考えたとき、後藤の強さが見えてくる気がする。
試合運びだったり、そういったところでこの試合は取られてしまったけれど…。
決して弱いボクサーじゃない、それが見えたのが嬉しかった。

加賀は勝利者インタビューで
「車を買ったので、会長…ファイトマネーお願いします」
…だって。

お調子者を漂わせる、カワイイ生意気さを発揮しつつ、これでB級昇格の権利を手に入れた。
また、面白いキャラクターが現れたなんて思ってしまう。
 
 
 

【56kg契約 4回戦】
三輪 珠輝(松田) vs 伊藤 記道(市野)

・三輪 珠輝(松田) 5戦2勝(1KO)3敗 20歳
・伊藤 記道(市野) 2戦2勝(2KO) 31歳

三輪の前回見た試合はサウスポーの加賀に、右手で捌かれてしまった試合。
サウスポーにやりにくさを感じていそうな試合だった。
今回の試合はオーソドックス、市野ジムの伊藤が相手。

市野ジムと聞くだけで、強い選手と思えてしまう。
それほど、最近の市野ジムはいい選手を輩出している。
 

頭を金髪に染め上げた三輪。
対して丸坊主の伊藤。

見た目の対照的な二人。
…こういうの、とっても見やすくて好き。
 

ゴングが鳴ると、スピード豊かに旋回する三輪。
静かにプレスをかけて行く伊藤。

伊藤が一旦プレスで追いつめると、二人の戦いは撃ち合いに突入。
重そうなパンチで三輪の顔面を襲う伊藤…しかし三輪も怯まずに渾身の一撃を見舞う。
 

2R、今度は初っ端から撃ち合い。
スピードで上回る三輪のラッシュに、伊藤が躓き気味にダウン。
カウント3で立ちあがると聞いていないことを証明するかのような怒涛のラッシュ。

短い4回戦、1度のダウンがポイント的には致命的になる。
倒したい三輪と、倒さなければ負ける伊藤。
二人の殴り合いは、滅多に見れない程の激戦へと発展していく。
 
 


 
 

3R以降…僕のメモ書きは真っ白になっている。
もう…何が何だか分からない。
地元の三輪に贈られる「タマキ」コールの大合唱。
お互いに顔面が吹き飛びそうな撃ち合いの中で沸きあがるどよめき、歓声。

好試合が続いていた日、観客がとりためていた興奮はこの試合で爆発していた。
明らかにパンチのある伊藤の攻撃に、全く怯まずスピードのあるパンチで対抗する三輪。

お互いに撃ちつ撃たれつ、ラッシュがやむことはない。
ボクサーの努力は、ファンには見えないところで行われる。
選手が煙草を吸っていたとしても、走っていなかったとしても、僕らファンには全く見えない。

しかし、時にリングは見えないはずの選手の努力をさらけ出す。
試合が終わったとき、思わず口を衝いて出た…
「こいつら…どんだけ走ってんだよ」

自分を追い込むダッシュの本数を重ねなければ、連打は出ない。
 

最終のゴングが鳴らされ、判定へ…

39-38,39-38,39-37

勝者は三輪。
 

ポイント的には、2Rはダウンじゃなくスリップだった?とも思えてしまう。
反面、2Rダウンと取っていた僕のマイジャッジは39-38で三輪で公式ジャッジと一致。
3R、4Rは10-10をつけてしまう…はっきりと採点できない激戦。

勝利者インタビューでは、前の試合で辞めようと思っていた…と三輪。
辞めちゃダメだよ。

この二人、後楽園のファンに見せてやりたい。
どうだ!名古屋のボクサーすげぇだろ!?って…。
 
 

まるでラリー・ホームズ(米) vs ケン・ノートン(米)のような試合を目撃し。
なんだか訳もわからず胸がいっぱいになりながら…
休憩が挟まり…突然、刈谷あいおいホールの空気が変わり始める…

次の試合、いよいよビッグホープの登場である…
 
 

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