ライセンス ボクシングファン入門 ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/03/31

ライセンス ボクシングファン入門 ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/03/31
 
 

今回は久々にファン入門。
 

ボクシングのライセンスについて。
 
 

まずは発行元。
日本でプロボクサーライセンスを発行しているのはJBC(日本ボクシングコミッション)です。
JBCの規定に沿ってプロテストが行われ、受かるとこれを受け取れます。
 

ここの規定はJBCのサイトから転載

日本プロボクシング協会(JPBA)加盟のジム(https://www.jbc.or.jp/info/gym.html)に入会し、 トレーニングしてください。ジムの許可が下りたら、プロテストを受験できます。大体の目安ですが、半年から1年間の密度濃い練習が必要でしょう。 また、プロテストには、ボクシングに関する基本的なルールを問う筆記試験と実技試験(スパーリング2R)があり、 いずれにも合格しなければ、プロボクサーにはなれません。さらにコミッション・ドクターによる身体検査(CTスキャナーテスト<30歳以上はMRI>、 B型肝炎テストなど)に合格しなければ、ライセンスは交付されません。ただし、新人ボクサーの受験資格はプロテスト申込み時に満32歳までとなっています。
 
 

ライセンスの管理はその国のコミッションが行っているので国々によって違います。

これ、他の国だとうまく管理が行き届いていない国もあって、
タイやメキシコなんかだと、凄く曖昧らしいです。

タイなんかだと、草試合の延長がプロのリングみたいなんですよね。
だから戦績もどっからどこまで含めるか…っていうのもザックリのパターンもあるらしい…。
 
 

ちなみに、イギリスでの話ですが、場外乱闘を起こしたデビッド・ヘイ(英)デレク・チゾラ(英)
自国のライセンスを停止され、お互いが他国のライセンスでイギリス国内で試合するという、
何だか訳の解らない状況になった試合もあったりします。

何のためのライセンス停止処分だ!ってやつですね。
 

それはさて置き、ライセンスをとりましたと。
…で、このライセンスには種類があります。

C級ライセンス 4回戦(4R制の試合に出れる)
B級ライセンス 6回戦(6R制の試合に出れる)
A級ライセンス 8回戦以上

このA級ライセンスまで取得してようやくランキングに乗る可能性が出てきます。
 

で、ライセンスをどうやって昇格させるか…なんですが、
下記の実績を得ると昇格させる権利を得られます。

C級ライセンスを取得後、4勝でB級昇格。
B級ライセンスを取得後、2勝でA級昇格。
(引き分けは0.5勝で計算)
 

ここでひとつ。
実はC級で4勝を挙げても昇格する権利があるだけで
ライセンスの更新を行わないと、B級に上がらないんですね。

で…これをわざと上げないパターンがある。
っていうのが、新人王トーナメント。

これに出場して優勝すれば、日本ランキングがもらえます。
新人王は基本的にC級ボクサーがエントリーするものなので、
これがB級に上がってしまうと、新人王に出場できなくて
日本ランク入りを目指すには、最終的に日本ランカーに勝つとか
かなり高いハードルになってしまうわけです。

特に地方の選手はなかなかランカーとぶつかることが難しいんですね。
選手の多い東京にランカーが集中してしまう。
となると、新人王に出れなくなるっていうのはかなりの痛手になるんです。

この新人王の出場資格もその年ごとにころころ変わったりするので、
狙えるならという前提ですが、4勝してもC級のままで、トーナメントにエントリーしたりするわけです。
 

また、やはりC級から上がっていくごとに選手のレベルは上がるわけで…。
B級で2勝したけど、まだA級では通用しないだろうから、
ライセンスの更新はせず、もう少しB級で経験を積ませたい…なんて意向で更新しないこともある。

先日紹介した小林 タカヤス(川島)がまさにこのパターンでしたね。
なんで、一概に○勝で○回戦というわけではない…というのも併せてご認識を。
 

さて、ここで疑問に思われた方もいると思います。
井上 尚弥(大橋)は4回戦を戦っていないぞ?と。

実はいきなりB級ライセンスを獲得できる仕組みがあるんですね。

また、JBCのサイトから転載です。

ボクサー・ライセンスの種別にはC級(4回戦)、B級(6回戦まで)、A級(8回戦以上)とありますが、(社)日本アマチュアボクシング連盟の戦績証明に基づいて、アマチュアでの経歴を考慮し、審査の上、C級テストを免除(アマで5勝以上)することもあります。B級テストについては、アマチュア全日本ランキング10位以上や高校チャンピオンなどが受験資格対象者となっています。
 

これ、アマチュアボクサーだけじゃなく、他格闘技から転向のパターンもあります。
K-1世界王者藤本 京太郎(角海老宝石)がいい例ですね。

特例でのA級プロテストもありました。
ロス五輪代表の平仲 明信(沖縄)
ロンドン五輪金メダリストの村田 諒太(帝拳)
この2名ですね。

村田に関してはA級ライセンスを取得しながらデビュー戦は6回戦で戦ってます。
8回戦でデビューしたのは平仲だけですね。

まぁ結局は、目安はあるものの、JBCの審査次第…と。
そういう認識で間違いないと思います。
 

ちなみにB級ボクサーが4回戦を戦うってのもルール的にはありです。
ただし、昇格条件は6回戦で2勝なので、そこは注意ですが…。

A級ボクサーが4回戦や6回戦を戦うのもあります。
最強後楽園(A級トーナメント)なんかがその例ですね。

トーナメントは試合間隔が短くなるため、安全面へ配慮して5回戦なんて中途半端なのもあります。
 

ちなみにイギリスでは3Rのトーナメントを1日で行う…。
まさにK-1の1dayトーナメントみたいなトーナメントがあります。

これは…また次の機会でいいかな。
 
 

で、最後。
ライセンスには年齢制限があります。
また転載。

17歳以上36歳まで(受験資格はプロテスト申込み時に満32歳まで)で、37歳に達したボクサーのライセンスは自動的に失効となります。ただし、現役のチャンピオンに関してはタイトルを失った時、各種トーナメントで勝ち進んでいる選手については負けた場合となっております。 また、元チャンピオン(日本、OPBF、世界)、世界挑戦経験者、世界ランカー(WBA、WBCの15位以内)からの申請があった時は、コミッション・ドクターの特別診断(CTまたはMRI、神経的な診断など)をクリアした場合に限って許可されます。ただし、これにも条件があって、申請手続きは最後の試合から3年以内に限られます。
 

これ、実はつい最近変わりまして…まだJBCのHPは更新されてなかったんですが。
受験資格は16歳から34歳まで(試合は17歳から)となっています。

他にも色々更新されていくと思いますので、この内容も時間が経つごとに古くなっていくはずです。
興味のある方は、一度JBCのQ&Aのページを確認いただくと解りやすいかも。
https://www.jbc.or.jp/info/howtobox/question.html
 

まぁ、長くなってきたのでこの辺で。
良くわかんないことがあったらコメントもらってもOKです。

僕も解んないかもだけど…とりあえず調べたりはしますんで。
ってわけで…。

また次回。
 
 

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