2017/8/6 刈谷あいおいホール-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2017/8/6 刈谷あいおいホール-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

さて、本日は8/6に刈谷あいおいホールで開催される
「CHALLENGE THE BOXING 中部日本新人王決勝」の見どころ紹介。
 

中日本新人王もさることながら、メインにはとんでもないカードがぶち込まれている。
また、出場が決まっていた森 武蔵(薬師寺)の対戦相手が棄権。

代わりに、森 武蔵と日本ランカーの丸木 和也(天熊丸木)のエキシビジョンが開催される。
かつてのホープ、丸木…重度の腰痛から復活し、現在ようやく日本ランクを手に入れたところ。
森が才能を振りまくか、丸木がランカーの意地を見せるのか…。

商業的には森が圧倒するのがおいしいのだろうけど…。
丸木がみっともないエキシビジョンを見せるのなら、僕はきっとハラワタが煮えくりかえる。
僕は丸木 和也がチャンピオンになれるという夢を見ていたいのだ。

怪我で遠回りしてしまった丸木がここからチャンピオンなんて…僕自身、奇跡だと思う。
でも、そんな奇跡に期待したいと思っている。
…だからこそ、ランカーである丸木の意地が見たい。
 
 

——
■女子
【スーパーフライ級4回戦】
近藤 佐知子(駿河) vs 塩見 寿奈(トコナメ)

・近藤 佐知子(駿河) デビュー戦
・塩見 寿奈(トコナメ) デビュー戦

こちらは女子の試合。
僕は女子の試合はこれまで2試合しか見たことがない。
正直…解らない世界。

魅力的なのは知っている、熱をあげる人がいるのも知っている。
しかし、男子だけでも情報量が膨大すぎて手がまわらない…。
熱中してしまったら…と考えると少し怖くてなかなか手が出せないでいる。

知らないことに触れるわけなので、新鮮な気持ちで見てみようと思う。
 
 

■中日本新人王決勝
【ミニマム級4回戦】
水谷 流(トコナメ) vs マンモス 和則(薬師寺)

水谷 流(トコナメ) 5戦3勝2敗

昨年の新人王戦では西軍代表戦まで勝ち上がった。
今年ランカーに善戦した冨田 真(HEIWA)を相手に
ダウンを奪っての判定で中日本新人王を奪取。
2度目の新人王戦にアタック。

BoxRecでは2勝3敗となっているが、上述の冨田戦の勝敗が逆になっている為。
 

・マンモス 和則 2戦2勝(2KO)

デビュー以来、連続の1RKOで連勝中。
実力は間違いない部分があるが…まだプロのリングに立った時間は2分と少し。
試されていない個所も多々ある。

BoxRec上の名前はまだKazunori Nakayama。
この試合後に変更されると思われる。
 

エントリー2名の為、いきなりの決勝となったミニマム級だが…
好カードと言って間違いない。
マンモスの速攻劇…水谷を相手に演出できるのか…。
 
 

■中日本新人王決勝
【ライトフライ級4回戦】
東 健史(ARITOMI) vs 長井 佑聖(市野)

・東 健史 5戦3勝(1KO)2敗

過去の2敗は中日本新人王の注目選手筆頭にも上げられる松浦と、
既にB級昇格の権利を手に入れている村松 政実(松田)
実力ある選手に喫した2敗であるとともに、驚きは前戦。

KUWANAジムから所属ジムを変えて参戦した今年の新人王。
僕が優勝候補に挙げていたブル 弘師(トコナメ)を圧倒してしまった。
回転力を持っており、とにかくしっかり撃ち合える…そんな印象を上回っていた。
この男…なかなか強いと僕は思う。
 

・長井 佑聖 1戦1勝

この新人王でデビューした選手。
十河 正人(MSG平石)のしつこい手数をカウンターで制してフルマークの判定で決勝へ。
真っ向勝負のイメージが強い市野ジムの選手。
 

好戦的で面白いカードとして推したい一戦。
 
 

 

■中日本新人王決勝
【フライ級5回戦】
近藤 冬真(蟹江) vs かべりーん 祐耶(駿河男児)

・近藤 冬真 5戦4勝(1KO)1敗

準々決勝から2試合を勝ち抜いての決勝進出。
準決勝では堀井 翔平(トコナメ)を圧倒する戦いを見せている。

巧みなガードと、それに連動した的確な攻撃。
このクラスでは頭一つ飛び出しているように思える選手。
柴田 亮(中日)への初の敗北後から、その強さはさらに増してきている。
 

・かべりーん 祐耶 9戦4勝(4KO)3敗2分

準決勝から登場し、溝口 孝良(西遠)の飛び込み際を捉えて2RTKO。
長いリーチを生かし、ロングレンジで勝負しつつ、相手が入って来たところを逃さず捉える。
しかし、前戦の高井 一憲との試合ではダウンを奪いながら引分けに持ち込まれている。

KOなら…そんな期待を持てる選手だが、巧みなガードを誇る近藤の前に
かべりーんの強打が機能するのか…
“静岡の毒蛇”なんて勝手な異名をつけたくなる選手。
 

フレームの大きいかべりーんに対して、近藤がどう攻略していくか…
攻めあぐねれば、かべりーんが強打で流れを持っていく可能性もあり。
決勝らしい、痺れさせてくれるカード。
 
 

■中日本新人王決勝
【スーパーフライ級4回戦】
松田 優希(市野) vs 松浦 克貴(岡崎)

・松田 優希 1戦1勝(1KO)

準決勝から登場した松田。

この新人王でプロデビュー。
強烈な左右を持つ、通称”イケメンゴリラ”。
市野ジムの選手らしく真っ向勝負を期待させてくれる。
勝利の雄叫びが響き渡るか…。
 

・松浦 克貴 4戦4勝

僕は彼を”距離の支配者”と呼んでいる。
今年の中日本新人王で、注目の逸材。
まだまだ注目ホープとしての知名度は低いが…。

相手を自由自在に翻弄する巧みさは
今後、中日本の重要なキャストになる予感を漂わせる。
 

イケメンゴリラvs距離の支配者。
野性と知性のぶつかり合い…。
新人王戦という偶然ながら、二人のキャリアにとって、
ここでこの試合が行われることは、なかなかの痺れ具合。

両者が振り返ったとき、キーになりそうな試合が思い浮かぶ。
 
 

■中日本新人王決勝
【バンタム級4回戦】
大森 雄貴(三津山) vs 高井 一憲(中日)

・大森 雄貴 2戦2勝(2KO)

この新人王でデビューした為、ノーマーク…しかし、なかなか強い。
近距離でも長距離でも戦える選手で、相手が飛び込んだ瞬間を
切って落とすようなセンスも持ち合わせる。
一撃の破壊力もあり…無骨な実力派に思える。

他の選手より試合数が多めな不運なトーナメント表だったが
室田 桂秀(畑中)、ヤノ ジョン(駿河男児)をリングに沈めて決勝進出。
そしてそのKOシーンは、いずれも鮮烈なものだった。
 

・高井 一憲 8戦4勝(2KO)2敗2分

射程外から一気に踏み込んで左のロングフック…。
さらに左ストレートはギュンと伸びる。
渾身の一撃を見舞うこと一点に絞ったようなサウスポー。

準決勝では荒川 高志(緑)に何度も強烈な左を撃ち込み、
完璧にリングに沈めている。

ダウンを奪われた試合でも、パワーで盛り返すハートも持っている。
 
 

ハードvsハード。
近距離、長距離、いずれも強打を撃ち込める大森。
一撃特化型の高井。

瞬きのできない試合…こういう試合のことを言うのだと思う。
 
 
 

■中日本新人王決勝
【フェザー級4回戦】
高瀬 衆斗(蟹江) vs 中野 元気(トコナメ)

・高瀬 衆斗 4戦3勝(1KO)1分

事実上の決勝戦と目された準決勝。
昨年の中日本新人王で準優勝の佐々木 政城(天熊丸木)と対戦し負傷判定の末にドロー。
優勢点で勝ち抜けた。

昨年の中日本新人王であるミゲル・オカンポ(緑)に勝利している。
その試合で見せた右ストレートのタイミングは抜群だった。
 

・中野 元気 4戦2勝(1KO)2敗

畑 直宏(MSG平石)の異常なまでの猛烈な手数に苦戦した準決勝。
割れた判定を手中に収めて決勝進出を果たした。

昨年のエントリーでは準決勝で高瀬に敗れた佐々木 政城に敗退。
元来撃ち合いが好きそうに思えるが、敗れた試合ではいずれもダウンを喫している。
 

このトーナメントの本命である高瀬に中野がどう挑むか…。
そんな構図を中野がひっくり返す姿にも期待したい。
しかし…高瀬は強い。
 
 

【56.2kg契約8回戦】
アドゥンデット・サイトーンジム(タイ) vs 五十嵐 嵩視(トコナメ)
 

・アドゥンデット・サイトーンジム 1戦1敗

戦績は判明分のみ。
今年4月に上谷 雄太(井岡)に3RKOで敗れている。
 

・五十嵐 嵩視 13戦10勝(3KO)3敗

僕が今、一番ドハマりしているボクサー。
体に刻み込んだようなコンビネーション。
杉山 令耕(岐阜ヨコゼキ)との激闘のドラマ。

ランカー挑戦を望んでいるが、そう簡単にはいかない様子。
杉山への敗戦後、3連勝中。
弟は極真のジュニア世界王者らしい…
 
 

五十嵐がランカーに挑む瞬間を心待ちにしている自分としては残念なカードだけれど、
そう簡単にランカーと試合ができたら、誰も彼もがランカーになれてしまうわけで…。
ここはぐっと堪えたい。

情報のないタイ人=弱いとされてしまうことが多いし、そんな試合が多いのも事実だけど
そんなタイ人が驚きのアップセットを起こすことも、ままある現実。
絶対に転べない戦い…熱を込めて見守りたいと思う。
 
 

【フライ級8回戦】
戸谷 彰宏(蟹江) vs 矢島 大樹(松田)

・戸谷 彰宏(蟹江) 9戦7勝(1KO)2敗 日本ライトフライ級10位

昨年、驚きのアップセットで全日本新人王を獲得した戸谷。
ダークホースからシンデレラへ…。
日本ランカーとして堂々のメインを飾る。

凱旋試合となった前戦では、6回戦の実力者、冨田 真に善戦を許すも
3度目の対決となった冨田に3つ目の勝利をあげ、立場の違いを示した。
これでA級昇格を決め、ここから、続々とランクを狙うA級ボクサーが襲い掛かってくる。
戸谷のドラマはこれから始まる…なんてふうに感じている。
 

・矢島 大樹(松田) 15戦7勝(3KO)5敗3分

ホームの名古屋では2年ぶりの試合となる。
この試合が初めてのA級のリング。

5敗と負けが多いが、それもそのはず。
矢島はデビュー4連敗を喫している。
それでもあきらめずに戦い続け、大きく変身していく。
以降の敗戦は、現在日本3位にランクされる松井 謙太(三河)に喫したもののみ。

2015年の中日本新人王を獲得し、新人王地区対抗戦ではドローの末、優勢点で敗退。
その後、2連勝するものの、2戦連続ドロー。
しかし、特筆すべきはそれがすべてアウェイであるということ。

戦績をパッと見ただけでは判別つき辛いが、名古屋が誇る立派な強豪である。
 

2015年の中日本新人王戦で二人は対決しており、その際は矢島の判定勝ち。
2年の月日が経ち、ランカーとして現れた戸谷。
リベンジを狙う戸谷に、ランク獲りを狙う矢島。
 

一旦ランクを手に入れると、ランクを失いたくない…と
いうような試合が組まれることも多いが、この試合はそういった試合ではない。

戸谷がプライドをかけて過去の清算に挑み、
デビュー4連敗から怒涛のように駆け上がる矢島がランクに挑む。
バッチバチのガチンコなメインイベントである。
 

———————————
 
 

先日から中日本新人王については細かく記載している為、
ここでの掲載には迷ったが…

この日の特筆すべきはファイナル。
最近、売り出し中のホープが増えてきた中日本。
カードを見て、こちらの胃が痛くなりそうなガチンコ対決は
セミやその前に組まれてしまうことが増えている。

これほどまでにゾクゾク来るファイナルは久々…。
そして、無名の強者、冨田と3度目の対決に挑んだ前戦といい…

肩書や名前の有無にかかわらず、現地観戦に熱中するファンが喜ぶような
シビアな戦いに挑む戸谷のボクシングロード。
とてつもなく痺れてしまう。
 

あまりにも贅沢過ぎる興行。
行かないなんて、絶対にあり得ない。
 
 

【カテゴリ別】
2017年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る

中日本ボクシング観戦記一覧に戻る

カテゴリ別記事一覧に戻る
 
 

【日付別】
【記事一覧】2017年8月に戻る

【記事一覧】2017年に戻る

【記事一覧】に戻る
 
 

 
 

各選手の戦績はこちら。
ボクシング選手名鑑
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました