2017年度中日本新人王決勝戦(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2017/08/01

2017年度中日本新人王決勝戦(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2017/08/01
 
 
 

さてさて、今年一番最初の中日本ボクシング観戦記は
中日本新人王トーナメントの対戦カードを掲載しましたが…。
続々と選手が勝ち進む中、棄権などもあり、決勝を迎える頃にはわけがわからなくなっていることがしばしば。

ボクサーと言えど人間。
トーナメントは魅力的ですが、
その弊害としてスムーズに進んでいかないのも常だったりします。
 
 

さて、そんな中日本新人王トーナメントもいよいよ8月6日に決勝戦。
8月6日の見どころ紹介はもちろん掲載しますが、
それとは別に今年のトーナメントの成り行きをここで一旦整理しておきます。
 
 

■ミニマム級

〔決勝カード〕
水谷 流(トコナメ) vs マンモス 和則(薬師寺)
 

カードが発表される頃は本名の中山 和則だったマンモス。
矢吹 正道(薬師寺)の弟、力石 政法(薬師寺)のプロデビューに合わせて
薬師寺ジムが、突如リングネームを”マンモス”に変更。
傍から見ていると巻き添えを食ったような…

※矢吹、力石兄弟の本名は佐藤。

対して水谷は2016年の西軍代表戦に勝ち上がり、
全日本新人王を獲得する冨田 大樹(堺東ミツキ)に敗れている。
新人王戦は2度目のアタック。
 

出場2名のこの階級は、いきなり決勝となっている。
 
 

■ライトフライ級

〔決勝カード〕
東 健史(ARITOMI) vs 長井 佑聖(市野)
 

準々決勝でその名のとおりのブルファイトを見せるブル 弘師(トコナメ)
弾幕のような手数でTKO勝ちに持ち込んだ東。
次戦では準決勝から登場する予定だった下方 智裕(富士)戦が棄権の為、決勝へ。

準決勝から登場となった長井。
この新人王がデビュー戦。
十河 正人(MSG平石)のしつこい手数をカウンターで制してフルマークの判定で決勝へ。

東の弾幕か、長井のカウンターか…。
 

トーナメント開始前の僕の優勝予想は…ブル 弘師。
東の弾幕に敗れ去っている。
この試合で見せた東のパフォーマンスは圧巻。
同等の仕上がりを見せるのであれば…中日本新人王のその先も期待できる。

デビュー戦でフルマークを記録した長井が待ったをかけるか…。
もし長井が、東を破って勝ち進むのなら…それは新たな注目株の登場とも思えてしまう。
 
 

■フライ級

〔決勝カード〕
近藤 冬真(蟹江) vs かべりーん 祐耶(駿河男児)
 

トーナメント開始前の僕の優勝予想が近藤。
ガードの巧さが光り、準々決勝では中山 慶伍(駿河)を下し、
準決勝では堀井 翔平(トコナメ)を圧倒の2RTKOとしている。

頭一つ飛び抜けたように思える近藤に対し、かべりーん 祐耶が立ちはだかる。
準決勝から登場し、溝口 孝良(西遠)の飛び込み際を捉えて2RTKO。
長いリーチを生かし、ロングレンジで勝負しつつ、相手が入って来たところを逃さず捉える。
“静岡の毒蛇”なんて勝手な異名をつけたくなる。
 

近藤がどう攻略するか…それとも、大きなフレームを攻めあぐねるうちにかべりーんの餌食になるか。
決勝らしく、なかなか痺れさせてくれるカードになった。
 
 

■スーパーフライ級

〔決勝カード〕
松田 優希(市野) vs 松浦 克貴(岡崎)
 

準決勝から登場した松田。

この新人王でプロデビュー。
左ストレートが強烈なサウスポーだが、今野 光紀(コパン星野)に
とどめを刺したのは強烈な右フック。
市野ジムの選手らしく真っ向勝負を期待させてくれる。
イケメンゴリラの愛称を持ち、勝利の際にはまさにゴリラのような雄叫びをあげた。
 

対するは今年の中日本新人王で、注目選手の一人としてあげられる松浦。
僕は以前から”距離の支配者”と呼んでいる。
抜群の距離感を誇り、自由自在に相手をコントロールする巧さを見せる。
手数の少なさや、後半にわずかに失速を見せる部分が気になるが、
それでも抜群の逸材であることは間違いない。
 

この試合、もし松田が勝てば…一気にその名を浮上させかねない。
そして…両拳にはそれを実現するには充分なパワーを秘めている。
 
 

■バンタム級

〔決勝カード〕
大森 雄貴(三津山) vs 高井 一憲(中日)

お互いリーチに恵まれたように思える両者の一戦。
ロングレンジでの強打の応酬が想像できる。
もしかすると、一撃で試合が終わる可能性も。

大森は準々決勝で室田 桂秀(畑中)を、準決勝でヤノ ジョン(駿河男児)をリングに沈めている。
長い距離でも近い距離でも勝負できる。

僕が優勝候補に挙げていたヤノ ジョン戦では、飛び込んできたヤノに
ショートパンチを浴びせて試合を終わらせた。
この新人王戦でデビューした為、前情報はなかったが…なかなか強い。

対して高井は強打のサウスポー。
長い距離からギュンと伸びる左ストレートを、一撃一撃力を込めて撃ち込んでいく。
渾身の一撃を見舞うこと一点に絞ったような高井のボクシングは魅力的。
 
 

■スーパーバンタム級

【中日本新人王決定】
干場 悟(タイガー)

こう言っては失礼だが、まさかのダークホースが勝ち上がった。
当初、波乱があるならこの階級と言ったが…まさかこんな形で的中するなんて。

干場のことを僕はまったくノーマークだった。
近距離での攻防に特化した選手。

まずは準々決勝でショート連打に秀でた後藤 憬(中日)から、ダウンを奪って勝ち抜ける。
近距離での回転が凄まじく、離れた距離ではカウンターセンスを発揮する後藤は
負け越しているが、その戦績にそぐうわない実力を持っている。

後藤を近距離で上回っての準々決勝突破にも驚いたが、
準決勝では僕が強豪と見ていた豊島 竜樹(伊豆)をも破る。
この試合も接近した距離での撃ち合いとなり、接戦をもぎ取った。

そして、決勝戦の相手、山本 大貴(市野)が棄権。
結果、ひと足早く中日本新人王に輝くこととなった。
干場を平均値の高い選手だとは思わないが、得意な土俵になれば抜群の強さを発揮する。
 
 

この階級、優勝候補としては加賀 聖也(タキザワ)の名前を挙げていた。
しかし加賀は不参加となり、後藤、豊島と、イキのいい選手を破って、干場が勝ち上がった。
この階級の全ての勝敗予想を外してしまったことは…恥ずかしいので内緒にしようと思う。
 
 

■フェザー級

〔決勝カード〕
高瀬 衆斗(蟹江) vs 中野 元気(トコナメ)
 

右ストレートが逸品の高瀬を優勝候補に挙げていたフェザー級。

準決勝では昨年の中日本新人王で準優勝の佐々木 政城(天熊丸木)
結果は4R負傷判定の末、1-1のドロー。
優勢点で勝ち抜けた。

対する中野は、準々決勝で畑 直宏(MSG平石)の猛烈な手数に手を焼いた。
技術で勝ってスプリットの判定勝利を手に入れている。
準決勝は松谷 亮佑(コパン星野)と戦う予定だったが、松谷が棄権。
決勝にコマを進めた。

お互いに苦しんでつかんだ決勝戦。
前戦のカードの注目度は高瀬の方が上だった分、下馬評としては高瀬につきそうな形。
果たして…。
 
 

■スーパーフェザー級

【中日本新人王決定】
森 武蔵(薬師寺)

エントリー2名のスーパーフェザー級。
決勝は神谷 啓太(畑中)との対戦となるはずだった森だが
対戦相手の神谷が棄権した為、森が試合なしで中日本新人王となっている。
スーパーホープの森と、名門畑中ジムの神谷。
注目度の高い試合だったが、森には次の新人王対抗戦に期待。
 
 

■ライト級

【中日本新人王決定】
近藤 裕真(畑中)

こちらも、エントリー2名で片方が棄権。
加藤 道哉(岐阜ヨコゼキ)と対戦予定だった。

無戦での新人王対抗戦への出場となるが、
実力的には中日本を代表するのにふさわしい選手。
こちらも次に期待したい。
 

■スーパーライト級

【中日本新人王決定】
伊藤 為治(浜松堀内)

こちらはエントリー1名のみ。
強敵と戦い続けてきた伊藤が、新人王対抗戦へ。

元々はFeスタートだった選手。
スーパーライト級リミットの伊藤を見たことがない為、
そういった意味でも新人王対抗戦を楽しみにしている。
 

■ウェルター級

【中日本新人王決定】
清 利樹(駿河男児)

こちらもエントリー1名。
見た試合では、初回に大ダメージを負いながら、逆転の1RKO勝利。
まだ数分しか見れていない選手だが…

新人王対抗戦であの日見た強打を爆発させてほしい。
 

■スーパーウェルター級

こちらはエントリーなし
 

■ミドル級

【中日本新人王決定】
髙橋 ルガー 大毅(駿河男児)

この階級もエントリー1名。

高橋は昨年の新人王戦に出場。
エントリーは2名で、トミナガ シンペイ(中日)と中日本新人王を争った。
この試合ではトミナガの強打に2RTKO負けを喫している。

総合格闘技出身の選手で、フィジカルは強い。
戦い方も、すっかりボクサーが板についており…今年の新人王での大躍進を期待したい。
 
 

今年の優勝予想で、外したのが確定したのは
ライトフライ級、バンタム級…そして加賀が棄権したスーパーバンタム級。
残りは8/6に答えが出る。
 

期待される選手を下馬評不利な選手が勝ちとる瞬間もボクシングの醍醐味。
当日は…どんな驚きが待っているのだろう…
 
 

超絶期待!
 
 

 

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