2018/4/30 -名古屋国際会議場-前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2018/4/30 -名古屋国際会議場-前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 
 

三人の娘の寝顔を見守りながら、真っ暗な部屋でぼうっとする。
かみさんはいびきをかいている。
 

明日、力石 政法(緑)が試金石と言われる試合に挑む。
相手は前日本フェザー級王者の坂 晃典(仲里)

日本王者となって刈谷のリングに上がった林 翔太(畑中)から、そのベルトを奪っていった男である。
あの日、我らがチャンピオン、林が敗れた姿は瞼に焼き付いて離れない。
 

プロデビュー三戦目。
まだまだヒヨッコと言われておかしくない力石が、相手にするには少々荷が重いようにも感じる。

様々なジムに出稽古に出て、ランカークラスの選手を寄せ付けないその強さに、関係者の期待は高い。
その分、試合がなかなか決まらない…ノーランカーの強者の常。
どんなボクサーにとっても、全くおいしくない相手。

「あの力石と!?」
なんてファンが沸き立てば旨味もあるだろうが…。

B級で華々しくセミファイナルでデビューし、ホープとして注目を集めた矢吹 正道(緑)を兄に持つ…。
それでも、やはりまだまだ全国のファンの間では力石の知名度は低い。
力石の強さを知るもののみが、この試合を受けた坂の凄さを真に感じ取ることができる。
 
 

この3週間前。
倉敷の地で、兄の矢吹がユーリ阿久井 政悟(倉敷守安)に敗れた。
将来を期待されるホープ同士の対決。

雌雄を決するがごとく戦った二人の一戦は…たった一撃の右ストレートで決した。
まるで神様が撃たせたようなその一撃は震えるほどのもの。
僕の肉眼で見た中では、あれ以上の右ストレートは記憶にない。

この試合に勝てば、大きなチャンスだった。
「負けたら終わり」

背水の覚悟を携えた強い強い兄が、国内屈指の実力者に挑み、そして負けた。
あの日、悔しさを噛みしめる力石は、震えるほどの空気を携えていたという。
「俺は負けない。」
 
 

負けたら…3戦目だからまだまだ大丈夫。
いい勉強になった。
次がある。

きっとそんな風に言われるんだろう。
でも、僕はそんな風には思えない。
 

あの倉敷を経て、きっと力石は背水の思いだろう。
負けることは、死に等しいくらいに思い詰めているだろう。
力石という人間を知らないし、勝手な空想だけど…。
あの日の姿を思い浮かべると、なんとなくそう感じた。
 

眠れない…。
携帯をいじっていた手を止めて、ただただ暗闇の部屋でぼうっとする。
 
 

若いころならきっと朝まで起きていただろう。
年齢のおかげか、気が付けば眠っていた。
 

この日は仲良しのボクオタと一緒に観戦。
車で迎えに来てくれることになっていた。
本当に助かった…家を出るときから膝が震えていた。
 

他愛のない話をしながら、ラーメン屋で昼食。
田中 裕士(畑中)の母と兄が営む名古屋市東区徳川の福寿園へ。
ラーメンも旨いし、壁には田中のこれまでの写真や記事が貼られていて、
好きな人間にはたまらないだろうお店だと思う。

早めに会場に到着し、しばらく待機。
喫煙室でレフリーのかたと談笑する。

JBCが職員を募集しているが、まだまだ人材が足らないらしい。
特にレフリーやジャッジ。
興味のある人はJBCに問い合わせてみて欲しい。
 

一緒に来たボクオタと様々な話をしていると、東京から知り合いのボクオタが来るとの連絡。
驚いて探しているうちに開場し、試合会場の中で落ち合う。

なんと…同行していたのは有名ボクシングブログの主。
あらあらと感激しているうちに、市野ジムの選手達が声をかけてくれる。
この日は偵察らしい…今後狙う相手など、ワクワクする情報をもらったりした。

慌ただしくしながら、リングサイドに向かい、激励賞を渡そうとする。
中身に現金を入れたままだったことで、中身は関係者に渡すよう言われる。
 

・現金は関係者に直接渡す。
 →面識なければ受付に相談。
・カラの袋には選手名を表側に書く。できれば何試合目か。
・リングサイドのリングアナウンサーに渡す。

ザックリこんな手順らしい。
最近になって出し始めたので全然知らなかった。
 

これで試合前にすることは全部終わった。
談笑しながら第一試合の開始を待つ。
 

さて、ここでいつもの言い訳前置き

自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。

そして、TVで観戦するのとは違い、1つの角度しか見れず、スロー再生もない。
レフリーで隠れたタイミングでパンチが入っても気付けないし、かなり離れた自由席での観戦。
ここに書く内容に誤りが多分に含まれることもある。

先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識したうえで、読み進めていただきたい。
 

ついでに今日はもう一つ…。

試合の合間にも色々な方が挨拶に来てくれたが、自分ごときに申し訳ない思い。
自分自身が、場所を確保したらあまり動き回らない為、いつも相手を来させてしまう形になる。
人の時間を使ってしまう申し訳なさ含め、いつも恐縮の思い。

チケットを買ったり、激励賞を出したりしてはいるけど、
挨拶なんかなくても嫌いにはならないので…。
 

これまで、選手からの挨拶は基本、遠慮していて…。

何が一番嫌だったかって、「こいつ凄い!」って書いたときに
その選手と談笑しているところを見たりした人から、
「あぁ…仲いいから書いてるんだな」なんて思われたら嫌だったので。

その選手の「凄い」が薄れてしまうような気がしていて…。

ただもう、なんか…マンモス 和則(薬師寺)とかトミナガ シンペイ(中日)とか毎回来てくれるし、
その辺りの部分も崩壊しつつあったりするのと、
一部の選手から「話せなくて残念…」と言われていたことを知ったので…。

遠慮はするけど、拒否はしない…という感じで行こうと思っています。
ボクサーは憧れの対象なので、内心はやっぱり嬉しかったりするので。
 

まぁ、そんなことはさておき、ヤイヤイしているうちに第一試合の選手が入場する。
この日は様々な意味のあるカードが並ぶ日。

内容は…また次回。
 
 
 

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