2018/4/30 -名古屋国際会議場-1試合目~5試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
■中日本フライ級新人王準決勝
【ライトフライ級4回戦】
中山 慶伍(駿河) vs 今村 太秋(緑)
・中山 慶伍 4戦2勝(2KO)2敗
・今村 太秋 4戦1勝(1KO)3敗
ゴングとともに一気に攻め込んだ中山。
今村の攻撃も近距離で巧く外しながら、その攻撃の手を止めることはない。
飲み込まれる今村…完璧なタイミングの左ボディを突き刺して、今村が悶絶のダウン。
地獄の苦しみの中…テンカウントが数え上げられ、あっという間の試合終了。
KOタイムは1R34秒
中山のボディを強く推して、中日本新人王の優勝予想に挙げていた自分ではあるが…
腹一撃でのKO勝利までは予想していなかった。
ゴングとともに一気に攻め込んだその姿には、これまで以上に自信を感じさせた。
ボクサーに自信を持たせるのは、試合間の練習期間。
そして…その自信はボクサーの強さをガラリと変えてしまったりする。
今村…また負けたか。
体はこれまでで最も出来上がっていたように見えた。
結果としては、たった30秒強で終わってしまい、これまでの試合の中でも最悪かもしれない。
それでも、作り上げたその体には変化を感じた。
ただし…まだまだ伸び悩みの最中。
もっともっと強くていいはずの選手だと思っている。
諦めるな…そして、強くなるための変化を…この選手が勝つところをもう一度見たい。
かつて荒川 高志(緑)に向けた思いを、今僕は今村に向けている。
中山は次戦、中日本フライ級新人王決勝で服部 琢磨(市野)と対戦。
服部のパンチ力は脅威…今日のような一気の攻めを服部相手にやれるかどうか。
中山vs服部…激戦の予感が充満するカードが予定されることとなった。
■中日本フェザー級新人王準々決勝
【フェザー級4回戦】
嶋田 光高(緑) vs アシス・ジェイロイ(浜松堀内)
・嶋田 光高 デビュー戦
・アシス・ジェイロイ デビュー戦
ジャブを突きながらワンツーを飛ばすジェイロイに対して、ハンドスピード豊かに前に出て行く嶋田。
ジェイロイはもう少し距離を作りたいところだが、詰めて来る嶋田に対してなかなか欲しい距離を確保できない。
ラウンド中盤、赤コーナー付近に追い込まれたジェイロイ。
サイドに動こうとしたところを、嶋田の右ストレートが貫く。
そのままロープ際に尻もちを着くようにダウン。
立ち上がったジェイロイだったが、嶋田のラッシュにさらされ、レフリーが割って入ってのTKO。
TKOタイムは1R 2分5秒
デビュー戦同士の二人、詰め切った嶋田は見事なデビュー戦勝利。
手数を武器に前に出る選手はたくさんいるが、その中でしっかりと相手を捉えて行く。
相手の動きを見ながら手を出していける好選手。
ファイターとしてなかなか面白いと感じた。
ジェイロイは圧力を捌ききれずに、もらってはいけない一発をもらった形。
何もできずに押し込まれてしまった…力を出し切れなかった形だろう。
この選手の特徴もはっきりとは感じ取れないまま試合が終わってしまった。
また、改めて試合を見てみたい。
嶋田は準決勝で実力者の佐々木 政城(天熊丸木)と激突。
【53Kg契約4回戦】
中西 楓太(鈴鹿ニイミ) vs 安西 蓮(岡崎)
・中西 楓太 デビュー戦
・安西 蓮 1戦1敗
デビュー戦で痛烈なKO負けを喫した安西。
この試合ではジャブの刺し合いから始まり、強烈なワンツーでいきなりのダウンを奪取。
立ち上がった中西だったが、またもワンツーを突き刺されてレフリーストップ。
TKOタイムは1R 25秒
この試合も早期決着で、中西がどんなボクサーかはつかめず。
安西は、前回相手を押しながらも危険な距離で勝負したことでKO負けを喫した形。
この試合では、しっかりと遠い距離から仕留めて見せた。
ゴングとともに攻め込んでの短時間KOはよく見るが、
しっかりと距離を測った上で、綺麗に決めたKO勝利。
この選手、きっと強さを増していくだろうし、順調に行けばいいところまで登って行く選手だと感じた。
今後を楽しみに見守りたい。
【ライトフライ級4回戦】
丁野 拓海(中日) vs 一枡 克美(駿河)
・丁野 拓海 デビュー戦
・一枡 克美 デビュー戦
いきなり右を強烈に被せた丁野。
お互いに大砲をぶつけ合いながら危険な角度でもらい合う。
とにかく思い切り振っていく丁野、カウンターも豪快にもらう。
激しいド突き合いとなるが、2分頃に強烈な右フックで丁野がダウンを奪う。
前のめりに手をついた一枡。
ここは立ち上がるが、思い切りのいい丁野のラッシュは防ぎきれず、最後はまたも強烈な右フック。
崩れ落ちた一枡にレフリーが試合をストップ。
TKOタイムは2分24秒
試合後しばらく起き上がれなかった一枡だったが、自分の足でリングを降りた姿にホッと胸をなでおろした。
それにしても丁野の腹の座り具合…えげつない。
そして、あれだけの強烈なパンチを浴びながらカウンターで丁野の顔面を捉えていた一枡。
どちらも今後が楽しみな選手。
ザ・ド突き合いを堪能できた。
【スーパーライト級4回戦】
下田 一貴(天熊丸木) vs 川内 寿也(元気)
・下田 一貴(天熊丸木) 1戦1勝(1KO) サウスポー
・川内 寿也 4戦1敗3分
距離を取りながら戦うフレームの一回り大きな下田。
川内は入って行けず、下田がボディに左ストレートを伸ばしていく…。
しかし、下田の左ストレートに対してカウンターの右ストレートを突き刺した川内。
効かされクリンチに逃げた下田だったが、振りほどいて一気のラッシュで仕留め切った川内。
立ち上がった下田だったが、レフリーはそのままカウントアウト。
負ったダメージは深く、ふらつく足でリングを降りた下田。
左ストレートのカウンターでデビュー戦を飾っていた選手が、逆にストレートのカウンターで初黒星。
もらってはいけない一撃に沈んだ。
教訓としてはいい類のものだと思う。
負けて良かったなんてボクシングには存在しないと思うが、
負けを糧にできないボクサーは終わっていくだけだ。
まだまだ、未来は開けている…頑張ってほしい。
川内は嬉しい初白星。
一回り背の高い下田を見上げるような形になり、アゴが上がり気味なのが気になったが
狙いすました一撃は見事の一言。
自信に変えて東日本のリングでも登って行って欲しい。
ここまで1RKOが5試合続いた興行。
あまりにも早い速度で進行していく…。
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