2023/3/26 -愛知・刈谷あいおいホール- ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【ウェルター級8回戦】
能嶋 宏弥(薬師寺) vs 星 大翔(角海老宝石)
能嶋 宏弥 12戦11勝(5KO)1敗
星 大翔 9戦5勝(3KO)2敗2分
足を使いながら代名詞の「新幹線ストレート」を叩き込む能嶋。
星も能嶋が踏み込んだタイミングで左ボディを返す。
アウトボクサーを止める為の定石、ボディ攻めを見せる星だが、
能嶋はガードの脇から右を捻じ込み、パンチをまとめる場面を作る。
とにかくボディに狙いを定め徹底的に下を打つ星。
長い時間ボディばかりを叩き続けた星が、
5Rに右で能嶋の顔面を弾き、能嶋はクリンチに逃れる。
かなり効いたか、その後能嶋は足を使って距離を取り続ける。
6R、ボディを強烈に叩いた能嶋がパンチを纏めて行く。
手ごたえがあったか…
7Rからは徹底したアウトボクシングを展開する能島。
詰める星も、7R終了間際に強烈に右を当てる。
マイジャッジは77-75で能嶋
77-75 能嶋
77-75 星
76-76 ドロー
5年前の新人王戦、前評判高く、誰もが避けた遠藤 健太(帝拳)に唯一挑み、
ドローを演じた勇敢な星が、刈谷のリングで格上相手にドロー。
徹底したボディ攻めで試合を拮抗させていった。
能嶋が強烈な右を浴びせる場面は何度もあったが決して引かず。
日本ランキングに名前を連ねながらまだまだ伸び代も感じさせる。
また一人、面白い選手が日本王座挑戦権内に乗り込んで来る。
今後の日本ウェルター級戦線に楽しみが増えた。
対して能嶋は大苦戦…と言っていい試合だったと感じる。
元々戦っていた階級とはいえ、前戦から2階級下げての戦いに難しい部分もあっただろうか。
何にせよ強豪ぞろいのウェルター級、ランキングに空位は目立つが
それでも名を連ねるのは元王者、タイトル戦であと一歩まで迫った強豪達ばかり。
挑戦圏外やこれからA級に上がって来るだろう選手たちの中にも
彼らを脅かしそうな選手たちが紛れ込んでいる。
これから能嶋が歩く道が険しい道のりであることが指し示された試合。
身震いするような第二章に能嶋が乗り込んで行く。
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