ボクシング選手名鑑~三津山ジム応援キャンペーン~のお知らせ(雑) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2022/02/23
無名=弱い。名もなき選手にはしばしばそういったレッテルが貼られることがある。
今ほど情報網も発達していない時代、地方選手の東京での知名度はないに等しく
後楽園ホールには負け役として地方選手が登場することも多くあった。
判定では不利。実際にどうかはジャッジの採点が発表されるまでわからないが、
そういうこともあり得ると踏まえた上での敵地のリング。
覚悟を乗せた拳でジャイアントキリングを巻き起こし、東京のファンに自分を認知させる。
それが、地方選手が自分の名を上げる一つの手段。
誰彼構わず拳を交えていく…三津山 立直(串田)もそんなファイターの一人だった。
場所も相手も選ばず、海外ではのちの世界王者とも複数対戦。
引き分けを挟んで10連敗を記録したこともある。
そこを乗り越え、日本タイトル挑戦までこぎつけた。
現役時代から選手兼プロモーターとして試合を主催したこともあった三津山。
引退後は静岡に三津山ジムを構え、数々の記憶に残るボクサーを育てた。
坂本 博之(角英美宝石)を倒した柏樹 宗(三津山)。
新井田 豊(横浜光)と引き分けた飯田 大介(三津山)。
サーシャ・バクティン(協栄)を筆頭に名だたる名選手に挑んで行った村越 裕昭(三津山)。
自分より名のある相手に挑み、そして名を上げていった選手ばかり。
「ジャイアントキリングに挑む伝統」を持つ三津山ジム。
最盛期にはA級のカードを3つも組んだ自主興行もあった。
しかし、そんな三津山ジムも、現在は主興行がなくなり、プロボクサーの数はたった一人。
4回戦でデビューしたての中澤 快(三津山)のみとなっている。
森 重水(三津山)さんから、連絡をもらったのが昨年。
※森さんは引退後に漫画家となり、袴田事件をテーマに描かれた
「スプリット・デシジョン~袴田巌 無実の元プロボクサー~」の作画をされた方。
自分達が立った舞台「三津山ボクシングアワー」をもう一度。
代替わりして5年の新会長とOBたちでジム再興へ試行錯誤していることのこと。
宮城 ユウヤ(三津山)をはじめ何人かが指導にジムに通ったり、
Youtubeで選手をPRしたり…。
現在、孤軍奮闘中の中澤の練習熱心さもあり、
かつての勢いを取り戻そうとOBたちにも熱が入っている様子。
そういうことなら、できる限りしかできないけれど協力したい。
自分がバンドマンだった頃、青春を捧げたステージの
「中津川ライブハウスブレス」は小さな小さな田舎の箱。
そこを出発点に、その場所のファンに支えられながらより大きな舞台へと挑戦して行けた。
もし中津川ブレスがなくなってしまうかもなんて話が出れば、きっと居ても立ってもいられない。
自分の原点と思える場所を取り戻したい気持ちは痛いほどわかる。
「自分にできること」
頭の片隅に置きながら半年以上…。
年始の繁忙を乗り切って一息落ち着いた時点で思い立つ。
そうだ!ボクシング選手名鑑があるじゃないか!
幸い、三津山ジムは歴史のあるジム。
数えてみたところわかるだけで48名のボクサーがまだ未掲載。
ボクシング選手名鑑 ~三津山ジム応援キャンペーン~ と銘打って
一気にそのボクサー達を掲載していくような企画をやったらどうだろう。
どれほどの効果になるかはわからないけれど、
少しでも彼らの頑張りが知ってもらえれば…と。
森さんにも、三津山会長にも快諾いただき、いざ行こう!
というわけで、近日行います。
ボクシング選手名鑑 ~三津山ジム応援キャンペーン~
数々の名ボクサーの掲載、今しばらくお待ちください。
[[蛇足]]
中学時代、体が大きくならなかった自分は、
スポーツ選手に自己投影することは皆無でした。
しかし、ボクシングにミニマム級という階級があることを知り、
僕にとってボクシングのミニマム級は、唯一自己投影できるスポーツの舞台となりました。
僕の青春時代、そのミニマム級の頂点に君臨したのが新井田 豊(横浜光)と星野 敬太郎(花形)。
僕にとってこの二人は神様のような存在でした。
「世界挑戦が決まっていた新井田に日本人が引き分けた」
ボクシングマガジンに衝撃的な結果が掲載される。
その時から、飯田 大介(三津山)の名前は一生忘れらない名前となりました。
白黒の記事を何度も読み返し、その文字から試合描写を何度も脳内再生。
当時はインターネットなんてものも一般的ではなく、
ボクシングに係りのない高校生が映像を手に入れるなんて夢のような話。
何年か経ってその映像を入手して見たときの感動がどれほどのものだったのか。
縁がなく、その試合ぶりを見ることはできませんでしたが、
その名前は僕のボクシングファン人生に刻まれています。
飯田が活躍した舞台…いつか復活してくれればと、心から願っています。
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