2021/05/30 -三重・メッセウィングみえ- 第1試合~第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2021/05/30 -三重・メッセウィングみえ- 第1試合~第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【フライ級4回戦】
木谷 剛(市野) vs 滝川 裕大(中日)

木谷 剛  デビュー戦
滝川 裕大 デビュー戦

お互い鋭くジャブを飛ばし合う立ち上がり。
先に刺さったのは木谷のジャブ。
滝川はワンツーでやり返し、さらに左フックで木谷の顔面を跳ね上げる。

そのまま勢いを止めずに、左右フックを振り回すと、
左フックが強烈にヒットして木谷がダウン。
ここで、倒れた木谷に右を撃ってしまった滝川。

木谷が立ち上がり、試合が再開されるとともに、1点の減点が科される。

再開後、一気に詰めていく滝川に対して、応戦する木谷。
滝川の勢いを止めれられず、クリンチに行こうとするも、滝川は寄せ付けず。
いくつもの被弾を重ねた後、なんとかクリンチへ。

レフリーが両者を分けた直後も、勢いの止まらない滝川。
右ストレートを撃ち込むと、ガクっと腰を落とす木谷。
ここは耐えきるも、さらに右フックを被弾し、
再度腰を落とした所でレフリーが試合をストップ。


TKOタイムは1:03


試合開始直後から形のしっかりしたジャブを丁寧に突いていた木谷だが、
デビュー戦の固さが抜けぬまま飲み込まれてしまった。
63秒で終わったデビュー戦、どんなボクサーなのか、はっきりとはつかめないまま。
次の試合を楽しみに待ちたいと思う。


ダウン後の加激はいただけなかったが、
ゴング直後からしっかりスイッチが入っていた結果に見えた。
手が出せなくなるよりよっぽどいい。
デビュー戦からしっかりと快勝、来年の新人王戦、
エントリーがあるかどうかはわからないが、を楽しみにしていたいと思う。

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【バンタム級4回戦】
塩田 賢(市野) vs 大久保 俊亮(中日)

塩田 賢 デビュー戦 サウスポー
大久保 俊亮 1戦1敗


お互いに緊張感高く向かい合う中、オープニングは塩田のジャブ。
時間が進むにつれ、じわじわと大久保が足を前に進め、らしさが出始める。
詰めて上下に連打を繰り出す大久保、対して塩田はナックルでのヒットを防ぎながら
大久保のパンチの合間に拳を差し込んでしっかりとヒットを奪っていく。
それでも、攻め手を緩めない大久保のパンチを防ぎきれない。


2R、入って来る大久保に左を合わせる塩田。
しっかりと見えている塩田、しかし、被弾に怯まず攻める大久保。
中盤、大久保が距離を取ると、試合はいったん落ち着くが、
踏み込んだタイミングで頭が衝突し、大久保がカット。

ドクターチェック後、再開されると大久保が勢いを増して攻めて行く。
上への被弾を抑えつつ、迎え撃つ形で拳を撃ち込む塩田だが、
ボディへの被弾は防ぎきれない。


3R、開始から一気に詰める大久保だが、
ロープ際に詰めたところでカウンターの右を強烈に被弾。
腰を落とした大久保に、塩田が一気に襲い掛かる。
防戦一方となったところでレフリーが割って入って試合終了となった。


TKOタイムは 3R 37秒


詰めて来る相手に対し、しっかりと被弾を防ぎながら撃ち込んで行った塩田。
序盤からしっかりと見えていたように思えるし、形もしっかりしている。
決してやり易い相手ではなかったにもかかわらず、
崩されずにしっかりと勝った姿に今後を期待したいようにも思える。

沖縄出身、決め台詞は「シーサー!」。
これからの中日本を存分に楽しませて欲しい。


デビュー2連敗となったが、がむしゃらに攻める姿が印象的な大久保。
特にボディがいい選手だと思っている。

前へ前へは誰にでもできることではない、長い時間となれば特に。
得意を活かして、その印象をより強くしてくれれば、相手にとって嫌な…
そして観客席を熱くさせる選手になってくれるのでは…なんて思えてしまう。

まだまだ始まったばかりのボクサーズロード。
描くドラマを楽しみにしたいと思う。

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【フェザー級4回戦】
後藤 宙(市野) vs 富平 謙伸(中日)

後藤 宙  デビュー戦
富平 謙伸 デビュー戦


開始直後は見合っていた両者だが、ワンツーで攻め込んだ後藤の右ストレートに
富平が左をクロスカウンターで被せると、撃ち合いとなったところで
富平が小さくまとめて、右のショートでダウンを奪取。

それ程ダメージの無さそうに見える後藤。
再開後は、お互いがフェイントをかけ合う落ち着いた展開に。
時折、後藤が攻め込むと激しく撃ち合って、クリンチへ。


2R開始直後、見合った状態から後藤が飛び込むところに富平の右フックが刺さる。
固まった後藤に富平が連打を追加して、後藤が前のめりに手を着くダウン。
レフリーはノーカウントで試合をストップ。


TKOタイムは2R 40秒。


勢いよく入って来る後藤に対して、激しく被弾してもしっかりと対処し、
決して崩れることのなかった富平。

デビュー戦ではこういった展開で力を発揮できぬまま飲み込まれる選手も多い。
胆の太さを感じる戦いぶりだと感じる。

相手の仕掛けに対処する展開となったが、
自分が仕掛ける側に回った時にどうなるか…今後、そこも楽しみに感じている。


激闘を演出することが多い、市野ジムのボクサー。
負けん気強く攻め込んで行く後藤の姿は、今後そんな試合をやらかしてくれそうな予感が漂う。
思い切りの良さも胸をすくもの。
ここからどんなふうに変貌していくか、面白い試合を刻んで行って欲しいと思う。

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【ライト級4回戦】
山辺 蓮(市野) vs 石崎 慎太郎(平石)

山辺 蓮 デビュー戦 サウスポー
石崎 慎太郎 2戦2勝(2KO)


スピード豊かに左ストレートを突き刺した山辺。
石崎は前に出ながら左フックを突き刺していく。
サイドに周りながら左ストレート、左アッパーを撃ち込む山辺に対し
石崎は左フックで捉え、ラウンド中盤にはロープに突き刺して右ストレートも。

お互いに捉え合う展開の中、山辺がぐっとタイミングを測ったドンピシャの左ストレート。
石崎が尻もちをつくダウン。

再開後、一気に詰める山辺。
反撃の右ストレートを浴びて顔面を跳ね上げられながらも
撃ち合いで押し潰すように二度目のダウンを奪う。

再開後、左ストレートを何度も撃ち込んだ山辺だったが、
石崎が耐えきってラウンド終了のゴング。


2R、手数が少し落ちた山辺。
石崎の左フックが捉える場面が目立ち、中盤には連打をもらう。
石崎の左フックと山辺の左ストレートが相打ちし、石崎が足をばたつかせる。
ここまで手数やヒットなら石崎だが、印象のいいダメージブローは山辺か。

山辺が丁寧にジャブを突き始めたところを石崎がロープまで詰め
右ストレートを連続で突き刺したところで、このラウンドが終了。


3R、前に出続ける石崎に対し、足を止めた山辺。
要所でコンビネーションを返して石崎を強烈に捉える山辺だが、
スピードでは劣るものの、手を出し続ける石崎の方が手数もヒットも上回っていく。
終盤には山辺の顔面が跳ね上がるシーンが目立つ。


4R、頭を着けて撃ち合う最終ラウンド。
手が出るのは石崎の方で、徐々に徐々に山辺を飲み込んで行く。
そんな中、抜群のタイミングで左ストレートを突き刺した山辺。
勝負を決定づけるダウンを奪取。

このラウンド、石崎が獲ればドローもあり得た展開、これで石崎はKO以外に勝機はなくなる。
激しく撃ち合う中、山辺の右フックで足元をぐらつかせた石崎に対して、
コンビネーションを叩き込んだ山辺。
棒立ちでそのパンチを浴びた石崎に対して、レフリーが割って入って、試合が終了。

決着は判定まで残り1秒の2分59秒。
期待の山辺がデビュー戦をKO勝利で飾った。

 

1RのKOチャンスでの攻め疲れか、その後手数が大きく落ちた山辺。
しかしながら抜群のタイミングでしっかりとKOに繋げた。
プロの4Rにしっかりとフィットするだろう次戦の新人王決勝では
より力を発揮してくれるだろうと思える。
高い期待を持って、この選手を見ていきたいと思う。


序盤で試合が終わってしまうかとも思えたが、そこから粘り、
試合をあわやも思わせる熱戦へと昇華させた石崎。
撃ち合いの場面では優勢に見える時間帯も長く、力のあるファイターだと感じた。

この試合が、8年ぶりの試合。
来年の新人王へのエントリーはあるのだろうか。
もしあるならば、この選手がシンデレラストーリーを描く絵も充分に想像できる。

この試合が今後の布石になるなら…格別に面白い展開になる。
そう感じさせてくれる一戦だった。

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