軽量級の100万ドルファイター マイケル・カルバハル(米) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2015/10/23
さて、2回続けてレジェンドの登場です。
今回紹介するのはマイケル・カルバハル(米)
軽量級で初めて、1試合のファイトマネーが100万ドルを超えた…っていう大スターですから。
名前くらいは聞いたこと…あってほしい!!!
ちなみにね、なんでこんなレジェンド紹介するかっていうと、3つくらい理由があって…。
・単純に昨日、一昨日の記事が評判良かった。
・以前、ボクヲタ(ボクシングヲタク)仲間からリクエストもらってた。
・かみさんとの会話
このね、かみさんとの会話なんですけど、
具志堅 用高(協栄)の愛弟子が仙台で世界戦やるよ…って話をしたんです。
そしたら、具志堅が凄いボクサーだったのは知ってるけど、どう凄かったかは知らない…って言うんです。
ガッツ 石松(ヨネクラ)とかも、凄かったらしいけど…幻の右とか解らないって言うんです!!!
なんか衝撃的でね、こう、名前は聞いたことあるけど…になりそうなレジェンドも
紹介してった方がいいかなって思ったんですね。
まぁ、こんなブログ読むのってボクヲタでしょうし、ボクヲタはレジェンドの武勇伝が大好き!!!
何回読んでても、全然知ってても、それでも読んじゃうのがボクヲタ!!!!
だからまぁいっかってな感じでね。
って、ちょっと前置き長すぎますね。
さっさとカルバハルの話に行きましょう。
—————
アリゾナ州フィニックス、メキシコとの国境付近の移民が多数を占める街で、
メキシコ移民3世として生まれたカルバハル。
父はアマチュアボクシングの経験があり、子供たちにボクシングを教えます。
治安の悪い地域でまっすぐ育てるためには、ストイックなスポーツが一番!って考えだったらしいです。
兄弟たちもリングに上がり、弟のクルス・カルバハル(メキシコ)は
マイケル同様、世界王者にまでのぼりつめました。
さてさて、カルバハル、グローブを持った時からその才能は突出していたと言います。
世界王者の真似ごとが簡単にできたと…。
13歳から本格的にボクシングを始め、21歳でソウル五輪に出場します。
結果は決勝で敗北し、銀メダル。
軽量級に似合わぬハードパンチャーのイメージなんで、アマエリートって言うとちょっと違和感がありますが、超ド級のアマエリートだったんですね。
アマチュア戦績は112戦102勝10敗、プロデビューはソウル五輪の翌年。22歳の頃。
デビュー戦、相手は全く無名の選手。
メダリストのカルバハルは、ロベルト・デュラン(パナマ)が4階級制覇に挑戦するその前座で戦います。
有力なスター候補は大きな舞台でデビューさせる…これは今も昔もおんなじなんですね。
当然KOでカルバハル圧勝の予想だったんですが、これが判定までもつれます。
最終ラウンドでダウンを奪ったこともあり、ポイント的には圧勝だったんですが、
カルバハル大丈夫?ってなっちゃいそうなデビュー戦…
実はこれ、ただ相手が強かっただけの話。
当時2戦目で全く無名だったんですが、その相手こそのちに
第10代・第12代IBF世界ライトフライ級王者となるウィル・グリッグスピー(米)だったんですね。
デビュー戦からこんな相手引くとか…引きが強いというか何と言うか。
もしかしたら、カルバハルを倒してグリッグスピーを一気にスター街道に載せるような、プロモーター側の画策があったのかもしれませんが…なんせ30年以上も前の話。
そんなんだったら面白いなって空想するしかできませんね。
まぁ、キャリアのスタートはそんなもんで終わらせといて…。
カルバハルって映像見ればわかると思うんだけど、とんでもない。
ボクシングセンスの塊ですってボクシングをしててね。
とにかく目がいいんですよね。
相手のパンチが当たらない、ガードがかなり低くても何ら問題ない。
そしていとも簡単にカウンターを決めてしまう。
カウンターってそもそもがっつり力入れて撃つパンチじゃないんです。
だって相手のパンチに合わせて撃つんで、とにかくパンチのスピードが重要。
シャープなショートパンチで合わせるっていうのが普通なんですね。
それがもう全力で振るったパンチがカウンターで飛んでくる。
しかも抜群のタイミングで…。
だから、相手はだんだん手が出せなくなってくるんです。
ガードを固めて固まってしまう。
そうなると勝負は判定にもつれ込みそうなもんなんですが…
…カルバハルのパンチはガードをすり抜けるんです。
ちょっとしたズレがあるとその隙間をピンポイントで通して来る。
ズレがなければ、ガードを上から叩いてズラしてしまう。
当て勘って奴も半端ない。
守ってもダメ、攻めてもダメ。相手からしたら手詰まりになっちゃうんですね。
ライトフライ級の歴史上最強の1人に挙がる所以です。
多分ね、KO集みたいなのがYouTubeに上がってると思うので見てみて!
これ読んでから見れば、きっと確かに!ってなるはず。
もしそのまま映像をいくつか見たらね、きっとある選手とダブって見える瞬間があるんじゃないかと…。
切れやすいマブタ、溜めて撃つカウンター、足運び、好戦的なスタイル、目の良さ、そして髪型までも…。
辰吉 丈一郎(大阪帝拳)の感じが凄いの。
あのスリリングな感じがムンムンなボクシングするのね。
あくまで僕個人的な感覚ですけど…
そりゃ人気出るわ!ってとこです。
アメリカって軽量級の人気が無くて、重量級に比べればファイトマネーも安かったりするんですよね。
それが、このカルバハルだけ別格。
スピードに乗ったスリリングなボクシングするもんだから、すっごい人気出ちゃって大変。
そんな絶頂期のカルバハル。
IBFのベルトを6度防衛したところで立ちはだかったのがWBC王者のウンベルト・ゴンサレス(メキシコ)
ゴンサレスの愛称は少年という意味のチキータ。
チキータの何が凄いってね、それはもう基本。
基本に忠実でバランスのとれたボクサーなんですね。
中間距離でも、インファイトでも、アウトボクシングもこなせる。
どれでもできるんだけど、インファイトを選択することが多くて、
がっしりした背中や軽量級の割に太い首から、猛牛なんて言われたりもしてました。
背中が広くて首が太い、身長はライトフライ級では普通くらい…。
多分だけどこれ、相当減量キツいタイプの選手ですよ。
規律正しい努力家なんだろうな…っていうのがそんなところからもうかがえます。
この選手、メキシコでは大人気のボクサーで、
米国で人気のカルバハルとの試合が決まると両国で盛り上がりが超加速!
米国代表 Vs メキシコ代表 みたいな熱気になっちゃった。
ラスベガスで行われたこの試合、中身がまた凄いのなんのって…。
ちょっと長くなってきたので、この続きはまた明日。
伝説の試合は明日の更新まで待ってくださいね。
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