ホープに魅せた意地 ロジャー・メイウェザー(米)⑪ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/10/01
ロジャー・メイウェザー(米)のピックアップ11日目。
前回はエフライン・ニエベス(米)との激しい戦いで、ロジャーが再々起を飾り、
ようやく世界再挑戦のスタートを切ったところまで。
その後、のちのメキシコ王者、マルティン・キロス(メキシコ)に3RTKOで難なく勝利を収めると、
のちにUSBA全米フェザー級王座に挑戦する、この時点14戦無敗のホープ、ビリー・ホワイト(米)と対戦。
長身同士の戦いとなったこの試合。
サウスポーに構えるホワイトとロジャーの体躯は鏡写しになったよう。
ボディから刺しあっていった二人の最初のビッグヒットはホワイト。
下がるロジャーに飛び込んで右フックをたたき込む。
同じような強烈なヒットをもう一つ積み重ねたホワイト。
しかし3度目は…逆にロジャーが交わしてカウンターで右を突き刺す…。
ピリピリするような1Rは、ジャブを数多く刺したロジャーが先取。
ジリジリと詰め寄るホワイトに、同じようにジリジリ下がりながら一定の距離を保つロジャー。
ジャブを撃ち終わりを逃さず、ホワイトを捉えていくロジャーですが、
虚を着いて飛び込んで、ロジャーの顎を跳ね上げるホワイトの左ストレート。
この強烈な一撃、普段から短気なロジャー。
撃たれるとカッとなるのはいつものことで、それでもリスクマネジメントを怠らないのが
ロジャーの強さだったりするんですが…
この場面は完璧に頭に来たようで、ロジャーはリスクを犯しながら、相撃ちスレスレのカウンター。
ホワイトの左フックに合わせた右ストレートをたたき込む。
感情むき出しの強烈な一撃。
かなり効いたホワイト…足元を怪しくしながらも、ガードの下がったロジャーに
左フックを引っ掛けますが、ロジャーは意にも介さずホワイトをコーナーに追いつめ、撃ち降ろしの右。
これで完全にグラついたホワイト…ジャブをいくつか突いて狙いを定めたロジャーは
みぞおち目がけて右ストレートを一閃。
体をくの字に折ったホワイトの顔面に左右アッパーを追撃。
リング上をタコ踊り上体になってリングに倒れ込もうかというホワイトに、
トドメの右アッパーを二つ追撃。
無残に崩れ落ちるホワイト。
なんとか立ち上がり、この場面はゴングに救わるも…
「若造、調子に乗るんじゃねぇ」
…そんなロジャーの声が聞こえてきそう。
3R、ボディのダメージがかなり響いていそうなホワイトは、足を使ってロジャーから逃げ回る。
大きなパンチはカウンターのタイミングを完璧につかまれており
とにかくロジャーのパンチが届かない距離に行きたいホワイト。
それでもラウンド終了直前には突然踏み込んでの左フックを当てて必死の抵抗。
4R、足を使うホワイトに丁寧に左を刺していくロジャー。
ホワイトはほとんど手を出せず、カウンター狙いの待ちに徹する。
しかし不意をついてのロジャーの右ストレートでホワイトはたたらを踏んで後退。
ここは踏みとどまって詰めてきたロジャーをクリンチで捕まえてピンチを脱出。
5R、状況の打開を狙って、飛び込む回数を増やしたホワイト。
ボディからの右フックをヒットさせるも、強烈な左フックとボディのお返しをもらう。
慌てて右フックを引っ掛けて距離を置くホワイト。
最後に右ストレートを喰いながらもなんとか距離をとって危険地帯を脱出。
しかし、この攻防でまたロジャーはスイッチが入ったか…。
足の運びでホワイトをロープ際まで追い込むと、ホワイトのジャブをもらいながら
右ストレートで顔面を突き刺し、ホワイトは吹っ飛ぶようにダウン。
再開後は無理に攻め込まず、ボディにパンチを集めておいて、
ガードの下がったところに冷静に右のダブル。
このラウンド2つ目のダウンで、完全に効いてしまったホワイト。
立ちあがったものの、ロジャーに一気に詰められ、右ストレートを二つ被弾。
もんどり打ちながら逃げようとしたところへ、ロジャーの走りながらの追撃の右ストレートを追加され、
コーナーにもたれかかるようにダウン。
ここでレフリーが試合をストップ。
ホープを完膚なきまでに沈め、まだまだ世界のトップでやれることを示します。
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