2016/03/13 刈谷あいおいホール-1試合目~4試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2016/03/13 刈谷あいおいホール-1試合目~4試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

■1試合目
【フェザー級4回戦】
谷口 政治(結花) vs 松谷 亮佑(コパン星野)

谷口は結花ジム初のプロテスト合格者。
結花ジムは鳥取県にある新興ジムで、この名古屋が初陣となった形。
結花ジムにはプロボクサーがもう一人、この日出場する中村 洸介(結花)がいるが、
この選手は千里馬神戸ジムから移籍してきた選手。
谷口はこの試合がデビュー戦で、自身の初勝利とジムの初勝利がかかった試合。

相手の松谷は2戦2敗だが、デビュー戦では現在5連勝中の注目株、小坂 烈(真正)と対戦。
負けをしっかり経験に代えて、初勝利なるか…。
 

ゴングが鳴ると谷口のシャープさが目につく。
まだ会場が温まりきらない中で、4回戦らしい輝きを感じる。
カウンターセンスもかなり良く感じた。

松谷もいい左フックがあって、なかなか好試合を予感させる。
 

谷口はいいパンチが入ると、倒しに行くが…
撃ち合いになると、シャープだったボクシングが多少雑になってしまう。
松谷がいい左フックを持っているだけに、大丈夫か?と見ていると、
素晴らしいタイミングのカウンターで谷口がダウンを奪う。

なんとか立ち上がった松谷。
ここで1Rが終了。

谷口がいつ倒すか…そんな風に見ていたら…

2R、攻めて出る谷口は、やはりちょっと雑になりがち。
そこを松谷の右が捉えて、強烈な逆転のダウン。
左フックばかりに注目していたけれども、そこをエサに右で仕留めた見事な形。

3Rにも松谷がダウンを追加…。
谷口がクリンチに逃れようとしても、松谷は左腕で相手を押しのけて密着を許さない。
…なかなか上手い。

4Rに入ると、お互い疲れとダメージから足が止まり、ボコボコの撃ち合い。
そのまま最終のゴングが鳴り、松谷が判定勝利。
 

谷口はボクシングでは負けていなかったし、最後の撃ち合いも谷口が優勢に見えた。
撃ち合う時に落ち着いて仕留めるような意識があれば展開は違った気もする。

しかし、1Rで劣勢になっても慌てず自分のボクシングを貫き、右でダウンを奪った松谷は見事。
クリンチを許さない部分だったり、細かい部分でクレバーなところを垣間見せ、
なかなかの試合巧者になって行きそうな予感も感じさせる。

ダウンの応酬となった熱戦、会場がまだ温まっていない中、どちらもハートの強さを感じさせ
この日のスイッチを一気に入れた二人の戦いでした。
 
 

■2試合目
【ライト級4回戦】
片桐 佑馬(松田) vs 高瀬 衆斗(蟹江)

お互いデビュー戦の二人。
1Rで感じたのは片桐の左手の巧さ。
左フックのタイミングや、使い方は「おっ?」と思わせてくれる。

しかし、2R…突然終焉。
高瀬が放った右のオーバーハンドを避けた片桐。
そこに高瀬の左のショートアッパーが刺さりダウン。

ちょうど足がそろってしまった片桐。
そこに高瀬の快心のコンビネーションがハマった。

痛烈なダウンシーンではあったものの、そこまでダメージを残すような倒れ方には見えなかった片桐。
しかし、ダウンで焦ったか、ろくに休まずに取り返そうと一気に襲いかかる。
そこに今度は右オーバーハンドをもらって試合がストップ。

リング上で号泣する片桐。
この負け方は…悔しいだろうな…。

…ボクシングは、パンチもらっちゃダメなんだよ。
でも、左フックは僕の目には良かったと思えたし、あそこで休んでいれば…という思いとは裏腹に、
あのタイミングで撃ち合いに行けるハートは、いいボクサーの大事な要素。
少し休んだら、しっかりまた練習して、経験を積んで、強くなっていってほしい。

高瀬は、あのコンビネーション、何度も練習したんだろうな…。
ばっちりハマったその感覚を忘れずに…次の試合に挑んでいってほしいと感じた。

でも、4回戦で快心のKOをした選手がたまに陥るのが、
そのパンチに頼り過ぎる…要は忘れられずに崩してしまうっていうのもたまにあるので…
その辺はしっかりトレーナーさんと…。

何より、トレーナーを信じれた選手が強くなる!
それだけは肝に銘じて頑張ってほしい。
 
 

■3試合目
【フライ級4回戦】
東 健史(KUWANA) vs 松浦 克貴(岡崎)

東 健史は2戦1勝1敗。
デビュー戦ではこの後に出場するミニマム級の村松 政実(松田)に敗北。
減量が厳しかったのかライトフライ級、フライ級と上げてきた選手で、
この階級でどういったボクシングになるか楽しみなところ。

松浦 克貴は1戦1勝。
デビュー戦ではデビュー同士の対戦を制しての1勝。
 

桑名にジムができたんだ…桑名市の高校に通っていた自分としては、
当時このジムがあったらきっと通っていただろうな…なんて思ってしまう。
そんなことをフワフワ考えながら…

目についたのは松浦の丁寧さ。
距離をしっかり測って、1Rの3分間をしっかり有効に使おうという意識が見える。
まだ2戦目とは思えなかった。

2Rに入ると、「やっぱり!」と声が出てしまうほど見事なカウンターで松浦がダウンを奪う。
これは一方的になるか…と思っていたら、倒しに行ったのか3Rに入ると松浦の足が止まる。

試合は二人の撃ち合いに…。
こうなると、身長とリーチで劣る東にもチャンスが出てきて…。
4Rは二人が際どいパンチを頻繁に交換し、そのまま最終のゴング。

松浦の明確な判定勝利だったんだけど、試合が終わるころには松浦はかなり効いているように見えて…。
東があと一歩のところだった…なんて見えた試合。
 

東は、序盤に距離を測られているタイミングで、手数を出せなかったこと…
これが2Rのダウンを招いてしまったように思える。
やりたいようにさせてしまったのかな…と。
それでも、しっかり撃ち合えるし…三重県出身の自分としては嬉しくなる選手。

松浦の丁寧なボクシングも見ていて気持ちのいいもので…見事な2連勝。
 

この二人、どんどん強くなっていきそうな気もして。
ガンガン走っていい結果を残していってほしいと切に願ってしまう。
 
 

■4試合目
【ミニマム級4回戦】
村松 政実(松田) vs 井上 ヨシアキ(三河)

村松 政実(松田)は4戦2勝2敗。
前戦で井上相手に連勝がストップし、この試合がリベンジマッチ。

井上 ヨシアキ(三河)は9戦3勝(1KO)5敗1分。
デビュー戦引分後に4連敗。その後盛り返し、直近では3勝1敗。
この試合、引き分け以上でB級昇格の権利をつかめる。

井上はこの階級では信じられないくらい身長があって、減量ツラそうだな…って思わされる。
でも、この身長とリーチ差を上手く使おうって意識があって…。
10戦目ともなると、もう自分のボクシングがある感じ。

1,2Rは井上がきっちりアウトボックスしたように見えた試合。
しかし3Rには村松が左をかいくぐるタイミングをつかんだか…
うまくくぐってヒットを重ね、明確なラウンドを作る。

これはこのまま4Rも村松が…と思いきや、
前のラウンドより少しだけ距離を縮めて出入りする井上。
これで左のタイミングが少しだけずれて、前のラウンドと同じようには行かなくなった村松。

こんな工夫、狙ってやってたなら凄い…
なんて井上が勝ったような書き方をしているけれど、勝者は判定で村松。
判定が割れて(39-37、39-38、37-39)。

僕のマイジャッジは39-37で井上…ですが、割れておかしくないとは感じていたので…納得の範囲。
ジャッジ席に何を採点に反映するジャッジが座るかは運次第…。
それだけ拮抗した試合内容でした。
 

村松はリーチ差のある相手に、きっちり潜るタイミングをつかんで、アグレッシブに戦った。
やりにくくて当然の相手にクロスゲームを拾いきったこの星は見事。

井上は、惜しかった…引き分けにしてやりたい気分だったけど、B級昇格まであと0.5勝。
再チャレンジに期待!
 
 

…と、この日は全部で11試合。
このまま行くとかなり長くなりそうなので、このあたりで一回切ります。
 

読み返したら、お前何様だ!…って感じですが…。
まぁ、僕の目にはそう見えたってことで。
 

続きは、また次回。
 
 

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