2016/03/06 岐阜商工会議所-中日本新人王3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2016/03/06 岐阜商工会議所-中日本新人王3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

 

さぁ、もう1週間以上経過してから…になってしまいましたが…。
そしてもう刈谷での興行も終わってますが…。
 

とにもかくにも残しておけるようにということで。
3/6の岐阜ボクシングカーニバルの観戦記を書いておきます。
 

—–

■1試合目
【スーパーフライ級4回戦】【中日本新人王戦】

山本 悠司(コパン星野) vs 久野 一輝(緑)
 

デビュー戦の山本と1戦1敗の久野。
実は久野のデビュー戦は見ていた…はず。
極度の体調不良の中で見に行った興行で、試合の記憶は曖昧だ。

デビュー戦同士の対戦で、かなり拮抗した接戦を落としてしまったことくらいしか覚えていない。
 
 

1Rはお互い未勝利同士で緊張したか、かなり堅いスタート。手数で山本が上回る。
ヒットはわずかだが、久野がオーバーハンドの右を見せた。一瞬「おっ?」と思う。
 

2R、手数は出ないものの、たまに見せる久野のオーバーハンド。
距離を測っているようにも見えた。このパンチを軸にする気か?
…なんて思っていたら、このオーバーハンドが山本を捉える。

一気に連打で攻める久野。しかし攻めきれずにゴング。
山本はしっかり手数を出しても、久野にうまく捌かれてしまっていた。
 

3R、久野がはっきりと山本のパンチが見えているのがわかる。
撃ち合いでも山本に撃ち負けず、的確な強打を撃ち込んでいく…。

しかし、自分がアウトボクサーである…という意識が強いのか、安全に進めたいのか、
行ける場面で下がってしまう。
コーナーに追い詰めたタイミングでも…である。

見ている以上に山本のパンチがあるのかもしれない。
このラウンド、山本は手数が減る。
少し撃ち疲れが見えてきたか…。
 

4R、撃ち合いでも上回る久野だったが、距離を取る戦い方で試合終了。
 

39-37、39-38、38-38
マイジャッジは39-37。

山本は相当走ったんじゃないかな。
手数もしっかり出ていたし、ダッシュの本数をこなしたことがうかがえた。

短い時間の中で手数手数で押し切る戦法が最も生きるのも4回戦。
もう少しコンビネーションや、フェイントなんかを磨けば、充分階段を上っていける選手に感じた。
 

久野はボクシングが上手。目も反応も良かった。
ガス欠の心配が少ない4回戦で相手を捌き切るのは実は凄いこと。
出るときに出る、チャンスでしっかり撃ち合う経験を積めば、
B級どころか、さらにその上まで目指せるのではないかと。

どちらの選手も自分のスタイルを大事に、トレーナーの言葉を信じて頑張ってほしいと感じた。
 
 
 

■2試合目
【スーパーバンタム級4回戦】【中日本新人王戦】

佐伯 瑠壱斗(岐阜ヨコゼキ) vs 荒川 高志(緑)

この日がデビュー戦の佐伯はJr.キックボクシング出身。キックでの成績は1勝2敗。
正直キックには詳しくないのでこの戦績が正しいかはわからない。
しかしリング慣れはしているのかな?と

荒川はデビュー以来2連続KO負けから、未勝利同士の戦いにスプリットの判定勝ちでようやく初勝利。
撃たれ強くはないのかな?なんて空想をしていて、しかし相手はデビュー戦。
それなりの洗礼を期待して見ることに…。
 
 

しかししかし、この試合には正直驚いた。
佐伯は4回戦レベルではちょっと頭一つ抜けてるかもしれない。
ゴングが鳴ってそうそう、距離を測るまでもなく、自分の距離が解っているようで…。

いきなり荒川の左に合わせて、パンパンパンパンとカウンターを放り込む。
荒川は面喰ってしまったか、ウェートが後ろに乗ってしまって、踏み込みが鈍る。
体重が後ろにあるからジャブが伸びない、射程が短くなってしまっている。
ジャブが届かないって感じてるだろうな…と想像しながら、これはまずいぞ!と。

しかし佐伯も中間距離からの攻撃は素晴らしいものの、密着するとなかなか有効な攻撃が見つからない。
付け込むならここか?と思っていた3R、逆に強烈なアッパーをもらった荒川、しかし倒れない。

4Rにはボディが有効と見た佐伯が近い距離で徹底的にボディを攻める。
中間距離も近距離も支配され、しかし勝つにはもう前に出るしかない荒川。
ボディをしこたま叩かれるも、なんとか耐えきり判定へ。
 

結果は佐伯の判定勝利。
採点は聞き逃してしまったんだけど、多分フルマークだったんじゃないかな…?

佐伯はデビュー戦からいいボクシングを見せてくれて、
序盤に打開できなかったインファイトで、ボディに活路を見出した部分も素晴らしかった。
「自律心」さえしっかり持っていれば、しっかり輝いてくれるのではと…。

荒川は…もう1試合見てみたいかな。
序盤で歯車が狂ってしまった今日の試合は参考外。
相手が強敵すぎたのもあるかもしれない。
彼本来の姿をリングで見てみたい。
 
 
 

■3試合目
【スーパーバンタム級4回戦】【中日本新人王戦】

久保田 祐介(岐阜ヨコゼキ) vs ブルドーザー 大島 卓己(薬師寺)

久保田は学生キックボクシングからの転向組。
6戦3勝(1KO)3敗と戦績はイーブンだが、3敗全て昨年中日本新人王を獲得した水野 拓哉(松田)に負けたもの。
つまり、水野以外には負けていない。

現在その水野は9戦7勝(7KO)1敗1分。
昨年中日本新人王を獲得後、西軍代表戦で敗北するも、ハードパンチャーとして名前をとどろかせている。
3/13にはなんとランカー挑戦を控えている強者。

つまり何が言いたいって、久保田の3敗は弱くてついた3敗ではないですよってこと。
 

ブルドーザー大島は4戦3勝(2KO)1敗。
2014年の中日本新人王 伊藤 真嗣(蟹江)に負けた以外は順調に勝ちを重ねてきている。
 

この試合…とんでもない試合で、この試合だけでも6000円の価値があったかも…と思ってしまう。
お互いB級昇格の権利まであと1勝。

それぞれ試合数も重ねているので、4回戦の勝ち方を知っている…と感じるような撃ち合いからスタート。

12分で終わってしまう試合、ペース配分など考えず、手数手数の撃ち合いで押し切ることも充分可能な4回戦。
お互い猛烈に手を出し合うも、このやり合いでは、ブルドーザー大島の手数がとにかくしつこい。
久保田が一旦引いて足を使い始める。

ブルドーザー大島…多分物凄く走り込んでる選手で、ダッシュの本数も半端ないんだろうなって
簡単に想像がつくくらい、もうとにかく手を出しまくる。
足を使おうとした久保田が時折、いいパンチを放り込んでも全く止まらず、最初から最後まで手数手数。
どうしても久保田は飲み込まれてしまう。
中でもブルドーザー大島のボディの威力は凄そう。
しかし2R後半、このボディに久保田が強烈なカウンターを合わせる。
 

3Rが始まると状況に変化が…。
久保田は2R終盤の一撃でタイミングをつかんだようで、
ブルドーザー大島がボディを狙うたびにカウンターのビッグヒットを重ねる。

ラウンド中盤にはブルドーザー大島の意識が飛んだようにも見えた。
4Rも3Rと同じ展開が続き、ダメージが色濃くなってしまったブルドーザー大島をレフリーが助け出す。

4RTKOで久保田の勝利。
採点は試合会場で公表されないのでよくわからないのだけど、僕の目には見事な逆転KOに見えた。
 

それにしても、相手の最も強烈なパンチにカウンターを合わせる度胸、
そして、猛烈な手数に晒されながらも、その中でタイミングをつかんだ久保田は見事。
ド太い神経の持ち主なのかもしれない…なんて想像をした。

さらに、ブルドーザー大島のあの粘着質な連打は、誰にでも撃てるものではない。
真面目にガッツリ走った人間だけが手に入れる武器である。

この二人、なかなか先が楽しみな選手たちに感じた。
とにかく中身の濃い一戦。
4回戦とは思えないほど時間がたったように思えた。
 

中日本新人王戦の3試合が終わり、6回戦へ…。
 
 

 

…と、だいぶ長くなってしまったので。
 

続きはまた次回ということで。
 
 

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