2016/03/06 岐阜商工会議所-6回戦~セミ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
さぁ、もう試合が終わってから10日以上経過していますが…。
その辺はさておきましょう。
もう…しょうがないです。
ボリューム削りたくないもの!!
前回は中日本新人王戦3試合を記載したので、本日は6回戦から。
■4試合目
【62kg契約6回戦】
島倉 裕矢(岐阜ヨコゼキ) vs 山道 聡(折尾)
島倉は8戦6勝(2KO)1敗1分で、2014年と2015年の中日本新人王。
2014年の西軍代表は引分の敗者扱いで惜しくも逃し、
2015年の西部日本・中日本の対抗戦でファイン 新井(関門JAPAN)に初の敗北。
前戦では日本王座挑戦経験もある元ランカー真鍋 圭太(M.T)の6年ぶりの復帰戦に判定勝ち。
A級ボクサーへ王手をかけている要注目ボクサー。
山道は8戦4勝(4KO)4敗。
昨年の西部日本新人王。中日本との対抗戦で敗北するも、B級昇格の資格を手に入れた。
初の6回戦。勝った試合はすべてKO勝ちと、パンチ力に期待できそうな戦績。
1R、体で押し込んで強烈なボディから入っていく島倉。
山道のコンビネーションの中ではテンプルを狙ったフックが逸品。
しかし島倉のガードはなかなか固い。
なかなかスリリングな匂いのする出だしの中、山道がボディを効かされる。
2R、やはりボディを皮切りに、攻め込まれる山道。
島倉はやや攻めが雑になった部分もあり、山道の強打なら驚きの逆転もあり得るか?と思っていたが、
山道の手が出なくなってしまい、一方的になったところでレフリーストップ。
島倉は今後8回戦を戦っていくと思われるんだけど…後々にはランク入り…期待してもいいのかもしれない。
山道のフックも魅力的で…、うーん九州の選手だからなかなか見れないのが惜しい選手。
■5試合目
【56.5kg契約8回戦】
杉山 令耕(岐阜ヨコゼキ) vs 五十嵐 嵩視(トコナメ)
杉山はデビュー4年半でA級ライセンスを手に入れた苦労人。
デビューから4戦で3敗1分と大きく負け越すも、初勝利を挙げてからは6勝(4KO)2敗2分。
この選手、とにかく人気があるようで…連敗から立ち直っての怒涛の快進撃。
やっぱりドラマを持つ選手は人気なのか…なんて思っていたんだけど。
ほんとのところの要因は解らなくって、もしかしたら人柄とか、
そういったところにあったりするのかもしれない。
相手の五十嵐は2014年の中日本新人王。西軍代表決定戦で敗北。
B級昇格以降は勝ち負けを繰り返しているが、前戦はPABA王座にも挑戦経験のあるインドネシア5位の
アレガ・ユニアン(インドネシア)を4RKOで下している。
実はこのカードは1年前にも組まれていて、その時杉山は、引分を挟んでの3連勝中。
それを止めたのがこの五十嵐。杉山はその後2連勝し、勢いに乗ってこのリベンジマッチを迎えている。
1R、前回何故五十嵐が勝ったのか、理由がはっきりと解る内容。
とにかくスピードが段違い。この五十嵐って選手、かなり強い。
しかしながら杉山はガードの外を回り込むような強烈なボディを叩き込む。
2Rも、ワンツーや、左のトリプル…ガードの上からでも五十嵐が叩き込んでいく。
このラウンドも、杉山はボディ攻撃に徹する。
前半2Rは五十嵐が獲ったか…
3R、杉山のボディが功を奏して、五十嵐の足が止まる。
すると杉山がボディを軸に徹底した手数で五十嵐を崩していく。
4R、逆に五十嵐が杉山をボディからのコンビネーションで攻める。
ボディからのアッパーで、杉山がたたらを踏む…このまま行けば、五十嵐がKOか?
しかしここを乗り切った杉山が、手数で盛り返し…ここからレフリーの陰に隠れて見えなかった!!!
(多分)壮絶な撃ち合いの中で、完全に効かされたようにふらふらとコーナーまで後ずさりしたのは…五十嵐。
何をもらったかは解らないけど、相当効かされたよう。
杉山が連打をまとめると、レフリーが割って入って…。
杉山…見事な逆転勝利。
もしかして…この選手、毎試合こんな試合しているのかな?
だとしたらあの人気も当然か…と感じてしまう。
しかしこの試合がここまで素晴らしい激戦になったのは、五十嵐という実力者あってのもの。
ボクサーはライバルに恵まれて際立っていくわけで…。
杉山を応援してた人、どこかで五十嵐を見かけたら、応援してあげて欲しいな。
ここで一旦休憩。
会場では飲食物が販売されていて、フランクフルトを注文したが、まだ焼けていない…と。
休憩がいつ終わるか聞き逃していたので…あわてて別の物を注文した。
これ、初めてボクシング観戦する方はちょっと面喰うかもなんですが…
こういった興行って試合間の間隔も狭く、テンポよく進むのでリングからなかなか目を離せない。
トイレに行くタイミングを誤ると…決定的な場面を見逃してしまったり。
ボクシングは戦うのも見るのも事前の準備が大事ってことで…。
ここからいよいよセミファイナル。
■6試合目
【スーパーライト級8回戦】
宇佐美 太志(岐阜ヨコゼキ) vs 伊波 ファン カスティーヨ(真正)
宇佐美 太志(岐阜ヨコゼキ) 15戦12勝(9KO)2敗1分
OPBF東洋太平洋ライト級王座挑戦で王者中谷 正義(井岡)に敗北してから1年半ぶりの再起戦。
2敗のうちもう一つの敗北はOPBF15位の村田 和也(千里馬神戸)。
岐阜のゴールデンボーイの異名を持つ人気選手。
伊波 ファン カスティーヨ(真正) 12戦9勝(4KO)3敗
BoxRecではペルーで1位にランクされる。
アマキャリア豊富で全日本社会人王者。B級デビューを飾り6連勝。
しかしその後、いずれもタイトル挑戦経験者に3敗を喫した。
日本ランキングは最高で5位まで上げるも、現在はノーランカー。
この試合、上を目指すなら、どちらが負けてもちょっとまずい試合。
元ランカー同士のいわゆる生き残りマッチ。かなり骨太な試合。
ゴングが鳴ると先に攻めて出たのは伊波の方だったが、ハンドスピードでは宇佐美が圧倒的。
しかしながら、伊波の当て勘も素晴らしく、スピード差から当たりそうもないようなパンチが
空いた所に正確にズシっと入る。
2Rに入ると、スピードを生かした宇佐美のコンビネーションが入る。
上が堅いと見るや、宇佐美はボディを中心に組み立てる。
伊波はボディがかなり効いてしまったよう。
3R、ダメージを蓄積させたボディを叩かれ、伊波がダウン。
立ち上がったところに宇佐美が襲いかかるも、残り時間少なくここはゴング。
4Rでは攻めて出た宇佐美に対し、腹を隠すように丸くなる伊波。
この伊波を宇佐美はアッパーで突き上げる。
さすがはOPBF東洋太平洋王座挑戦経験者。
攻撃もバリエーションが多彩。
しかし伊波はこのラウンドも耐えきる。
5R、当て勘やパンチの威力はまだまだ健在な伊波に対し、足を使う宇佐美。
撃ち疲れか?ポイントアウトする気か?…と頭をよぎる。
伊波はボディをもらうとやはり苦しそう。
6Rが始まると、宇佐美が放ったコンビネーションの中のボディで伊波がダウン。
同時にセコンドからタオルが投げ込まれ…、試合終了。
宇佐美…1年半ぶりの試合だったけど、そのボクシングは健在。
伊波は宇佐美の前に力を発揮できず…。
サバイバルマッチとも思えたこの試合、負けた伊波は脱落か…と思いきや、
次の試合でこの考えは覆される。
この後、メインにふさわしい激戦が展開されるのである。
…が、やっぱり長くなってきたのでまた次回。
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