3階級制覇! レオ・ガメス(ベネズエラ)④ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/04/19

3階級制覇! レオ・ガメス(ベネズエラ)④ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/04/19
 
 

本日はレオ・ガメス(ベネズエラ)の4日目。
 
 

間に3連敗を挟みつつも2階級制覇を達成したガメス。
3度防衛したライトフライ級を手放したところから。
 

既にベテランとなっていたガメスですが、王座陥落に止まることなく、
3ヶ月後には3階級制覇の足掛かりとして、WBAラテンアメリカフライ級王座決定戦に挑みます。

ここでぶつかったのが元WBA世界フライ級王者のアキレス・グスマン(ベネズエラ)
同国人元世界王者を相手に久々に母国へ戻っての試合。

この試合を判定で切り抜けると、この地域タイトルの防衛戦で
WBA世界フライ級王座への挑戦に失敗後、全勝で再挑戦を目指していた
アルバロ・メルカド(コロンビア)とぶつかります。

このメルカド、2年前に当時世界王者だったダビド・グリマン(ベネズエラ)に敗れていますが
その試合はグリマンをKO寸前まで追い込み、惜しくも判定で敗れた試合。
グリマンのダメージは、試合後に控室を訪れたWBAのメンドサ会長に対して、
「あなた誰?」と尋ねるほどだったとか。
 

WBA1位と2位の対戦ともなったこの試合。
事実上の挑戦者決定戦となります。
 
 

一回り身長で劣るガメスですが、長いリーチと素早い踏み込みで不利をチャラに。
逆に身長が低い分、ガードをすると長いリーチがボディまで覆い隠す。
 

強打のガメスをメルカドがジャブで突き放す…といった展開の中、試合を決めたのはガメスの右クロス。
3Rに強烈なクロスでメルカドが膝を折ってダウン。
再開後、ダメージを負ったメルカドに、またも同じ右クロスで2つ目のダウン。
その後、猛烈に攻めたガメスですが、メルカドはなんとかこのラウンドを乗り切ります。

しかし4R、ガメスのワンツーで完全に意識を飛ばされたメルカド。
ガメスが攻め立てたところで、名レフリーの一人、フリオ・セサール・アルバラードが割って入り試合終了。

連続のサバイバルマッチを切り抜け、WBA世界フライ級王座への挑戦を射止めます。
 
 

3階級制覇を目指して…
相手はタイの名王者セーン・ソープルンチット(タイ)

この時点で24戦全勝。
既に7度の防衛を記録しており、全盛期真っ盛りのスーパーブルファイター。

序盤、中間距離を支配したのはガメス。
溜めて撃つセーンを、ガメスは伸びのあるジャブやストレートで捉え、
相手のパンチをスウェーやヘッドスリップで綺麗に外す。
時折強打をもらいますが、そこはタフなガメス。
効いた素振りも一切なく試合を支配していきます

しかし5R、狙いをボディに定めたセーンは、強烈なボディを繰り返し、ガメスを止めます。
足が完全に止まったガメスは、鋭い踏み込みを失い、中間距離で体格差を補えなくなり…
前に出るしかなくなったところを、セーンのインファイトに捕まります。
下を効かされ、ガードが下がったところに上を狙い撃たれ…。

流れを引き戻そうとしても体格差で押し込まれてしまい、
6Rにはコーナーに詰まってラッシュを受ける場面も…

前半の貯金を一気に吐き出した中盤。
セーンが撃ち疲れ始めた9Rに入ると、試合は一進一退に。

ボディを含めた強打やダメージをとるならセーンに、
手数やヒットをとるならガメスに流れそうな拮抗した試合。
マイジャッジはドロー…この日ジャッジ席に座った審判が示した結果は…1-2でセーン。

敵地で王座に肉薄するも、王座獲得は成らず。
 
 

大ベテランの域に入っていたガメスですが、そこはしぶといベネズエラ戦士の一人。
あきらめることなく、また王座挑戦への階段を上り直します。

前回の王座陥落時と同じく、再起戦で対戦したのはアキレス・グスマン。
セーンへの世界挑戦をWBAラテンアメリカ王座在位のまま叶えていたガメス。

前回は王座決定戦として争った王座を、ガメスが王者としてグスマンを迎えます。

…が、この試合を判定で落としてしまったガメス。
地域タイトルまで手放してしまいます。

この敗北は効いたか…
ここから2年ほどのブランクを作ります。
 

復帰したのは35歳。
WBAラテンアメリカフライ級王座を3度防衛し、世界挑戦間近と目されていた、
ヒルベルト・ゴンサレス(ベネズエラ)との対戦。

2年ぶりとなったこの試合を8RKOで勝利。
 
 

一気にWBA世界フライ級タイトルへのチャンスを手に入れたガメス。
相手は既に59戦をこなしている、ウーゴ・ソト(亜)
勇利 アルバチャコフ(協栄)と大激戦を演じた凄まじいボクサー。
 
 

米デビューとなったニューヨーク・マディソンスクエアガーデンでの試合。
伝統のMSGと言えど、場所は軽量級人気の低いアメリカ。
ガラガラの客席の中で開始された超ベテランの二人の試合。
体格差を生かし、ガメスを近づけないソト。
綺麗なジャブで距離を維持し、ガメスの踏み込みを容易には許しません。

しかし2R、距離を取ろうとする相手に滅法強いガメスの強打が炸裂します。
ソトのジャブの出し際に、左フックを合わせて、追撃の右フック。
ソトがマットに沈みます。

立ち上がったソトですが、同じタイミングで同じフックを合わされ2度目のダウン。
ガメスは完全にタイミングをつかんだよう。
3Rにも同じパンチでダメージを与えると、ラッシュで強打をたたき込み、ソトは嫌倒れ。
そのままテンカウントを聞いてのKO劇。
 

ソトはとにかく綺麗なボクサーなんですが…ガメスとの相性は最悪だった。
 
 

これまでガメスを破ってきたボクサーはコリアンファイトの韓国人選手が3人(4敗)
ブルファイターのセーン・ソープルンチット(タイ)と、
ガメスと同じく身長の低いファイター型、アキレス・グスマン。

ガメスを相手にする場合、身長が低いだけにアウトボクシングで距離を取るのが有利かと思いきや、
ガメスはそんな相手が滅法得意。
アウトボクシングを展開しようとするボクサーをことごとく仕留めているんです。
 
 
 

とにもかくにも、ガメスが軽量級らしからぬ豪快な3RKO勝利。
3度目の栄冠を手にします。
 
 

…ここから4階級制覇へと突き進むガメス。
不惑の強豪ガメスの真価発揮はここから!

というわけで、また次回。
 
 

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