2階級制覇! レオ・ガメス(ベネズエラ)③ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/04/17

2階級制覇! レオ・ガメス(ベネズエラ)③ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/04/17
 
 

さて、本日は4階級制覇王者 レオ・ガメス(ベネズエラ)の3日目。
 

WBA世界ミニマム級王座の返上後、挑んだWBA世界ライトフライ級で2連敗。
WBA世界フライ級でも敗北。
世界戦3連敗後、南米の強敵たちに4連勝して再度世界戦線に浮上したガメス。
 

WBA世界ライトフライ級王座決定戦として八尋 史朗(帝拳)と戦います。
 
 
 

ライトフライ級では3度目の挑戦となったこの試合では、長身のアウトボクサー八尋を圧倒。
ただでさえ身長の低いガメスですが、伸びるジャブで距離の不利を感じさせず、
八尋の隙を衝いては素早く距離を詰めて強打を振るい…。
八尋は試合後、右ストレートが速くて見えなかったとコメント。

9Rにダウンを奪うと、再開後には連打を集めるガメス。

最後は八尋陣営からタオル投入。
9RTKO勝利を収め、ようやくの2階級制覇。

WBA世界ミニマム級を手放してから約6年の月日が流れていました。
 
 
 

初防衛戦の相手はWBAラテンアメリカ王座を4度防衛していた挑戦者
フアン・アントニオ・トーレス(パナマ)
この試合も敵地に乗り込み7RTKOで勝利。
 
 
 

2度目の防衛戦は敵地タイで、地元タイ国王者の
キャッジ・チャートバンディット(タイ)が相手。

現在、メキシコvsフィリピンでアジアと南米の定期的な対抗戦が行われているのと同じく、
この頃はタイvsベネズエラの対抗戦が行われており、この試合もその一環。

この試合で大苦戦を演じたガメス。
1-1の引き分けで辛くも防衛。
 
 
 

3度目の防衛戦も敵地タイ。
相手はピチット・シットバンプラチャン(タイ)
のちにガメスが巻いているWBA世界ライトフライ級王座のベルトを巻き、5度の防衛に成功する強者。

この時19歳、8戦目という若いピチットに序盤スピード負けしたガメス。
ピチットは名匠イスマエル・サラスに磨かれたボクシングで、
ジャブとストレートで突き放し、飛び込んできたところをショートのフックやアッパーで効かせる。

1Rにはピチットの強烈な連打で膝を揺らす場面も。
2Rには飛び込み際の攻防、左ストレートをスウェーで避けようとしたガメスが
よけきれずにもらってしまい、バランスを失ってキャンバスに背中から落下。

ダウンを奪った若い挑戦者は勢いに乗って攻め込みます。
一方的に攻め込むピチット。
5Rにはコーナーに詰めて、30~40秒にも及びそうな凄まじい連打。
しかし、しっかりとガードを固めて致命傷を避けたガメス。

この5Rの攻防がドラマを産みます。
 
 

6Rに入り撃ち疲れてしまったピチットが手数少なく足を使って回り始める。
歴戦のガメスはピチットの疲れを察知します。

もしかすると、5Rに一切反撃せずにガードに閉じこもったのはこれを狙ってのことか…。
一転、強引に入って強打を振り込みはじめ…。
最後は強烈な右フック、返しの左を挟んで、とどめに右フックでダウンを奪います。
 
 

立ち上がったものの足元が定まらないピチットをレフリーがストップ。
生涯に渡って苦手とするサウスポーに苦戦しますが、
強打を見せつける大逆転KO劇でガメスが王座を防衛。
 
 

4度目の防衛戦は韓国に場所を移して。
WBA世界ミニマム級王座を4度防衛後陥落し、2階級制覇を狙ったチェ・ヒヨン(韓)が相手。

コリアンファイターそのもののヒヨンは、
様子見の時間もそこそこに頭から飛び込んで手数の接近戦を仕掛けます。
当時、中南米の幾人ものテクニシャンたちがこのコリアンファイトに沈んで行きました。

テクニックの付け入る隙を与えない。
頭から飛び込みガチャガチャガチャガチャ…延々とこの展開。
クリンチになってレフリーが引き解くと、ジャブで相手を遠ざけようとするガメスですが…
ガメスの強打を恐れずに飛び込んでくるヒヨン。

飛び込み際や、ちょっと隙間が空くと放り込まれるガメスの強烈なアッパーをもらってもなんのその。
もらって当たり前かのごとく、もらいながら飛び込んでくる。

途中激しいバッティングでガメスが出血。
その後も何度も何度も激しく頭が当たりますが…レフリーはほとんど注意もなし。
これ、もしレフリーが違ったら少し展開が変わったと思います。

…が、それも所詮タラレバ。
どちらに振ればいいのかバラつきそうなラウンドばかりが重ねられ…。

結果、ガメスはこの試合で最小1P差の際どい判定を落とし、
1年半に渡って3度防衛した王座を手放します。
 

さぁ、ガメスが凄いのはここでへこたれないところ。
3階級…4階級と制覇していくのはここから!
 

…というわけで、また次回。
 
 

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