2024/12/21 -静岡・ツインメッセ静岡- 第6試合~ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2024/12/21 -静岡・ツインメッセ静岡- 第6試合~ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【フェザー級8回戦】
アンジェロ・ベルトラン(比) vs 亀田 京之介(TMK)

開始直後からじりじりと詰めていく亀田。
ロープに追い込みワンツーを突き立てた直後、
亀田の撃ち終わりにベルトランが振った左フックを被弾したと思った瞬間にうずくまるベルトラン。
左フックに合わせたカウンターのボディが突き刺さっていた恰好。
うつぶせに悶絶したままテンカウントが数え上げられた。


KOタイムは1R 1分18秒


ベルトランの実力を見るより先に一撃のボディKO劇。
戦慄の強さを見せつける格好。
何をもらったかわからないまま、ボディのダメージに崩れ落ちたように見えた。

ベルトを巻いて強さを増す選手がいる。
肩書を経て自信を得ることで変わるのだろうか。
世界ランキングには入っているが、国内、アジア圏の
ランキングはまだまだ実力に比べて低いようにも感じる。

過小評価も勝利を重ねることで覆せると思える。
その為にも、戦ってくれる実力者が必要だ。

勝利者インタビューでは阿部 麗也(KG大和)へ宣戦布告した亀田。
現時点、阿部の方が格上なのは間違いないが、チャレンジマッチとも言えない。
国内トップ戦線を戦える実力はつけてきている。

相手が阿部にならずとも、京之介の勝負の試合、実現を望みたい。


アンジェロ・ベルトラン 13戦10勝(8KO)3敗
亀田 京之介 20戦15勝(9KO)3敗2分

 

【ヘビー級8回戦】
但馬 ブランドン ミツロ(亀田) vs ロスメン・ブリトー(ベネズエラ)

身長でひとまわり上回る相手に、ジャブをついて距離を詰めに行く但馬。
足を使って周るブリトーだったが、早々に但馬が踏み込むと
コンビネーションを浴びせて、ブリトーが崩れ落ちる。

ここは立ち上がったブリトーだったが、再開後、右フックを叩きつけ、
さらに追撃を浴びせたところで、ブリトーが2度目のダウン。
ここで試合終了となった。


TKOタイムは1R 21秒


いきなり訪れたファーストタイムのチャンスで完璧に仕留めた但馬。

千載一遇の世界ランカー挑戦を敗戦してしまった但馬。
この試合を持って、また世界へ挑めるとは言いにくい。
ブリトーが強いか弱いかもわからないままに終わってしまった試合。
ただ、苦戦していればよかったのかと言えば、そうではないはず。
次のチャンスを得られるまで、こういった勝利を挙げていく他ない。

必要なのは、実績や肩書のある対戦相手だ。
その機会が訪れるまで、腐らず途切れず、高めていくことができるのか。
アマチュア時代から孤高の香るミツロ。

どこまで強くなれるのか…
行く道を追いかけていきたいと感じさせてくれた。


但馬 ブランドン ミツロ 12戦11勝(8KO)1敗
ロスメン・ブリトー 13戦11勝(9KO)2敗

 

【スーパーフライ級8回戦】
横山 葵海(ワタナベ) vs デンマーク・ケビド(比)


じりじりと詰める横山に、ロープ伝いに動きながら時折飛び込むケビド。
体ごとジャブを撃ち込むケビドに対し、横山はサウスポーのケビド相手に距離が遠いか、
お互いほとんどヒットのない中、横山のボディがヒット。
静かな1Rが終わる、


2Rに入るとグイグイと押し込み始める横山。
強烈にボディをえぐる横山に、ケビドはテクニカルに顔面を襲いサイドへ飛ぶ。
ラウンド中盤から横山がしつこくボディを襲うと、ケビドの手数が落ち始める。
それでも最後はロープ際から体を入れ替えながら巧みに右を突きさしたケビド。


3R、お互い足を止めてスリリングな撃ち合いへ。
しっかりガードしながら拳を滑り込ませるケビドがヒットでは上回るか。
しかし、中盤にはボディから追い込んでコーナーに押し付けてパンチを浴びせる横山。
左右アッパー三連打で横山を後退させるケビド。
撃ち合いでも尋常じゃない巧みさを見せつける。


4R、お互いにパンチをかわし合い、
なかなかクリーンヒットが生まれないテクニカルな攻防。
時折、ケビドの左がヒットする。
静かなラウンドだったが、ラウンド終盤にはお互いに大砲を交換し合うシーン。


5R、ケビドが足を使い始めると、なかなか遠いか、
拳が届かず、迎え撃つケビドの左を浴びるシーンが目立つが、
ラウンド終盤には詰めて、ボディからパンチを浴びせる横山。
終盤をまくってこのラウンドの採点をわからないものに持っていく。


6R、横山の強烈な右ストレートから始まったラウンド。
中盤にはロープやコーナーに詰めてボディを襲う場面が目立つ。
巧みなボディワークで最小限の動きでケビドのパンチを鼻先でかわしながら
腹から攻め立てる場面を繰り返し作る横山。


7R、はっきり主導権を握ったかに思えた横山だったが
このラウンドが始まると、ボディへの攻撃は見られず。
お互いにパンチをかわし合う展開の中、ケビドが追いかけて
いったん流れた拳を引き戻すような変則的な右をヒットさせ、
追撃の左をを当てると、横山がバランスを崩してダウン。

それほどダメージもないように見える横山だが、試合終盤の痛いダウン。
攻めの姿勢を強めて飛び込んでいくところにケビドがカウンターを撃ち込む場面が目立つ。


8R、攻めの姿勢を強めた横山。
撃ち合う場面では力強く襲うが、ケビドも巧みに拳を入れる。
拮抗した内容の中、ラスト20秒で、強烈に左右ボディを叩きこんだ横山。
ケビドの反撃のコンビネーションを素早く外しながら、強烈にカウンターを差し込んで試合終了。


マイジャッジ 76-75 横山


76-75×2
78-73

3-0:勝者 横山

 

ケビドの強さに驚いた。
各ラウンド拮抗したものだったように思える。
最終ラウンドを迎えた時点でマイジャッジはドロー。
最後の20秒で、横山が勝利をさらったように見えた。

2戦目でこれだけの強敵に接戦を勝ち切った横山。
上を戦うにおいて、圧倒的に足りない経験をしっかりここで蓄積したように思う。
シビアな戦いを勝ち切った…苦戦はしたが、だからこそより将来に期待できるように思える。

また、この日敗戦したケビドだったが、実力は並みのアジアランカーとは思えなかった。
この選手がおいおい、世界戦線に浮上してくる未来も楽しみにしたいと思えた。


横山 葵海 1戦1勝(1KO)
デンマーク・ケビド 18戦13勝(7KO)3敗2分

 

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