2017/6/11 刈谷あいおいホール-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
さて、本日は6/11の刈谷あいおいホールで開催される緑ジム興行の「GREEN Dream.4」の見どころ紹介。
中日本新人王戦の準決勝が4カード。
中でもフライ級はこの日、決勝の出場2名が決定。
両者の準決勝を見比べると言う意味でも重要な興行。
この日の興行を見ておくことで、8月の中日本新人王決定戦がより楽しめるに違いない。
また、通常の4回戦ではデビュー戦の選手も多く、来年の新人王への布石ともなる形。
丸木兄は再スタート、丸木弟はタイトルに向かってもう一度積み上げ直し。
ここをしっかり見ておけば…丸木兄弟が躍進した時の感動も大きいハズ。
濃厚な10試合は12:00開始。
今から待ち切れない試合が多数…。
——
■中日本ライトフライ級新人王準決勝
【ライトフライ級4回戦】
下方 智裕(富士) vs 東 健史(ARITOMI)
・下方 智裕(富士) 7戦2勝(1KO)3敗2分
・東 健史(ARITOMI) 5戦3勝(1KO)2敗
この二人の一戦はどうやら下方の棄権で中止になったよう。
勇敢さの下方に、弾幕の東…楽しみな一戦だっただけに残念。
勝ちぬけの東は、決勝で長井 佑聖(市野)と対戦。
三重県のジム同士の決勝となったライトフライ級…
そして、東と長井は同じ鹿児島県出身。
決勝がもしもドラマティックなものになれば…。
二人の因縁が絡み合うことに期待したりしてしまう。
■中日本フライ級新人王準決勝
【フライ級4回戦】
かべりーん 祐耶(駿河男児) vs 溝口 孝良(西遠)
・かべりーん 祐耶 8戦3勝(3KO)3敗2分
直近の試合は1年前。
高井 一憲(中日)からダウンを奪ったもののドローに持ち込まれた。
B級昇格の権利を既に手にしているかべりーん。
意外なことに中日本新人王にアタックは初。
最初で最後のアタックとなりそうな新人王。
魅力の強打は炸裂するか!?
・溝口 孝良 5戦2勝2敗1分
1回戦では中村 潔(ARITOMI)を相手に、果敢に押し込んでいった結果…
ダウンを奪われながらも、残り全ラウンドをとって判定勝利。
ポテンシャルは高いがグラスジョー。
そして被弾を恐れない押し込み型のファイター。
回復の速さも手伝って、この選手の試合はスリリングで面白い。
勝者は次戦の勝者と対戦予定。
勝った試合は全てKO、倒し勘を持ち合わせたかべりーん。
撃たれ弱さを抱えながら、回復著しくポテンシャル高い溝口。
ファイター同士の一戦、かべりーんが倒しきるか、溝口が押し込んでしまうか…。
トーナメントで実現した珠玉の魅力的4回戦。
ボクシングの神様はマッチメイクの天才かも知れない。
■中日本フライ級新人王準決勝
【フライ級4回戦】
近藤 冬真(蟹江) vs 堀井 翔平(トコナメ)
・近藤 冬真 4戦3勝1敗
僕がフライ級の優勝候補に推す近藤が登場。
ガードの巧みさはイチ推し。
さらに前戦では距離の作り方にも巧さを見せた。
前の試合の出来を見る限り、盤石とも思える戦いぶり。
しかし、ボクシングが描くドラマが、衝撃を演出することはよくあること。
…果たして。
・堀井 翔平 5戦1勝(1KO)3敗1分
これで3度目の中日本新人王へのアタック。
今年は引分けながら勝者扱いで、初めて初戦を勝ちぬけた。
3敗はしているが、負けた相手を並べてみると…
矢吹 政道(薬師寺)、東 健史(ARITOMI)、下方 智裕。
強い奴ばっか…。
さて、前戦ではスイッチを披露した堀井。
以前から取り組んできたものなのかもしれないが、
うまくハマれば大変身もあり得るか…。
未知数、それはとても怖い怖い存在だったりする。
堀井がかき回してしまう可能性も念頭に置きつつ、
変則的な堀井を近藤がどう処理するのか…。
近藤の対応力を楽しみに観戦したい。
直前の試合の勝者と、この試合の勝者が決勝で激突。
8月の決戦がより楽しみになる試合の並び。
ワクワクが止まらない。
■中日本バンタム級新人王準決勝
【バンタム級4回戦】
ヤノ ジョン(駿河男児) vs 大森 雄貴(三津山)
・ヤノ ジョン 4戦2勝2敗
準々決勝では位置取りの巧さも光り、僕が優勝候補に挙げていた
桐林 迅児(HEIWA)を破っての準決勝進出。
リングを降りるとき、足元が定まらないほど、ビッグパンチを応酬させた両者。
果敢に撃ち合う姿は魂を感じる。
・大森 雄貴(三津山)
準々決勝では室田 桂秀(畑中)を相手に強烈なKO劇を演出。
パンチ力があり、くっついてよし、離れてよし。
2Rに開き直ったようなラッシュで相手を沈めている。
両者とも噛み合う展開になると予想。
大森のパンチ力は魅力的だが…ヤノを折ることができるのか。
ここでヤノが負けてしまったら…桐林を推していた自分の立場が…
なんて保身的な考えも過るが…純粋に楽しみたいカード。
一定水準を満たした二人の、強打vs根性の戦い。
そんなふうに見えてしまう。
勝者は決勝でサウスポーの高井 一憲(中日)と対戦予定。
■中日本スーパーバンタム級新人王準決勝
【スーパーバンタム級4回戦】
豊島 竜樹(伊豆) vs 干場 悟(タイガー)
・豊島 竜樹 1戦1分
この新人王でデビューした豊島。
当然情報がなくノーマークだったのだが…。
カウンターセンスも抜群、撃ち合いにも引かないし、最後までペースも落ちない。
相手の甲斐 貞行(HEIWA)がなかなか強く、引分の勝者扱いで勝ちぬけたが…。
いいところまで行くんじゃないかと思わせてくれる。
今年の新人王、僕の中ではダークホース的存在に感じている。
・干場 悟 4戦2勝(1KO)2敗
撃ち合いに強い干場。
準々決勝はダウンを奪っての判定勝ちで勝ち抜けている。
ショートレンジの攻防に持ち込めば勝機あり。
激戦を積み重ねていきそうなカラーを持つ選手。
どの距離での戦いになるかで展開が大きく変わりそうな一戦。
接近戦になれば…干場の鋭いパンチが豊島を襲う想像もできる。
逆に、その距離で干場を制することができたなら、豊島の今後は大注目とも感じる。
決勝で待ち受けるのは山本 大貴(市野)。
雌雄を決するのは…。
【52.5kg契約4回戦】
岡﨑 駿一(中日) vs 村瀬 和希(西遠)
・岡﨑 駿一 デビュー戦
デビュー戦の為、情報なし
・村瀬 和希 デビュー戦
デビュー戦の為、情報なし
デビュー戦同士の一戦。
来年の中日本新人王へのエントリーもあるかもしれない二人。
今のうちから要チェック!
【スーパーフェザー級4回戦】
北川 仁暉(唯心) vs 児玉 宏紀(タキザワ)
・北川 仁暉 デビュー戦
デビュー戦の為、情報なし
・児玉 宏紀 3戦3敗
前戦は大阪遠征で、西日本新人王戦の注目株、木村 テミン(グリーンツダ)に敗北。
ワンツー主体のストレート系パンチャー。
デビュー以来3連敗となっているが、ここからの巻き返しに期待したい。
【53.0㎏契約4回戦】
安藤 佳孝(中日) vs 栗原 祐樹(和光)
・安藤 佳孝 デビュー戦
デビュー戦の為、情報なし
・栗原 祐樹 デビュー戦
デビュー戦の為、情報なし
またもデビュー戦同士の一戦。
前出のデビュー組との階級も近く…。
来年の新人王優勝候補を探すという意味で、かなり面白いカードの並び。
【スーパーフライ級4回戦】
西上床 慎一(中日) vs 今村 太秋(緑)
・西上床 慎一 2戦2敗
前戦では山本 悠司(コパン星野)から2度ダウンを奪いながら、
最後はスタミナ切れからクリンチを連発。
原点をきっかけにクリンチに逃げれなくなったところを、
山本のラッシュに飲み込まれての逆転TKO負けを喫している。
抜群の一発を持ちながら、スタミナ切れを起こしてしまう西上床。
素材はいいだけに…開花が待たれる選手。
・今村 太秋(緑) 2戦2敗
ハートの強さは人一倍。
デビュー以来2連敗となってしまったが…、きっとこの選手は負けを血肉にしてくるはず。
…なんて信じてしまうほど熱い戦いを見せつける。
西上床の強打に対して、ハートが強い今村。
お互い未勝利ながら、特段の武器を持つ二人の戦い…。
前半決着なら西上床、後半に持ち込まれれば今村。
これまでの試合から行くとそんな予想をしてしまうが…
びっくらぽんの豹変ぶりを見せつけるのが4回戦ボクサーの醍醐味。
試合までの数カ月、より努力を重ねたのはどちらか…。
ファンに見えない場所での勝負が決着をつける。
【ウェルター級10回戦】
丸木 和也(天熊丸木) vs ヨスマー・クフィ(インドネシア)
・丸木 和也 24戦19勝(12KO)5敗
名古屋で初めて世界戦を行った、天熊 丸木(常滑)の長男。
丸木兄弟として弟とともに中日本注目のホープだったが…。
2007年の新人王戦で、西軍代表選のMVPを獲得してから10年。
かつてホープと目された男は、ベテランの域に達し、正念場に立たされている。
韓国の強豪、パク・チャンヒ(韓)への敗北から昨年再起に挑むも失敗。
スイッチを使いこなす曲者、田岡 大(タキザワ)に際どい判定を落とした。
・ヨスマー・クフィ 13戦5勝(4KO)8敗
7年前と5年前の2度来日。
岩渕 真也(草加有沢)と宇佐美 太志(岐阜ヨコゼキ)、それぞれにKO負けを喫している。
過去の来日時の日本語表記はジョスマル・ケフィ。
戦績はBoxRecからの転載。
コミッションの管理が行き届いていないインドネシアの為、
はっきりした戦績は当日のパンフレットを確認したい。
和也は腰の慢性的な怪我にも悩まされていると聞く。
この試合が再スタートの一戦。
内容に注目したい。
【スーパーウェルター級 10回戦】
丸木 凌介(天熊丸木) vs ロッキー・イラワン(インドネシア)
・丸木 凌介 18戦13勝(8KO)4敗1分
日本スーパーウェルター級3位
OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級10位
WBOアジア太平洋スーパーウェルター級4位
高校選抜優勝など、アマチュア時代からその強さを発揮した丸木弟。
負けもありながらWBCユース王座を獲得するなどして着実に実績を積み重ねた。
昨年1月、日本王座へ挑戦するも、ベテラン王者の野中 悠樹(井岡弘樹)に阻まれる。
再起戦では、日本を拠点に強豪との対戦を重ねるコロンビア人、
エルフェロス・ベガ(MSG平石)をきっちり倒し、その実力を誇示して再起。
・ロッキー・イラワン 8戦6勝(2KO)2敗 インドネシアウェルター級2位
4年前に1度来日し、岡山 翎洙(グリーンツダ)に敗北している。
戦績はBoxRecからの転載。
コミッションの管理が行き届いていないインドネシアの為、
はっきりした戦績は当日のパンフレットを確認したい。
インドネシアランカーを招集しての試合。
OPBF、またはWBOアジア太平洋を狙う可能性も考えられるように思える…。
貴重な名古屋のランカーでもある丸木。
野中との試合は、後半に野中を失速させるなどあわやの展開も作り出した。
外国人が並ぶ戦歴だが、昨年戦ったイ・ジュンヨン(韓)等、なかなかの強豪もいた。
今後、次のチャンスに向けて、新章に入っていく。
———————————
弾幕の東…勇敢な下方。
とにかく楽しみにしていた1戦が流れてしまったことはショックだけど…。
急に力を伸ばしたようにも思える東…その躍進は8月まで楽しみにとっておくとして…。
8月の中日本新人王決勝を楽しむ為の、要所とも思えるこの日のカードたち。
楽しみ過ぎて仕方ない。
【カテゴリ別】
2017年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る
中日本ボクシング観戦記一覧に戻る
カテゴリ別記事一覧に戻る
【日付別】
【記事一覧】2017年6月に戻る
【記事一覧】2017年に戻る
【記事一覧】に戻る
各選手の戦績はこちら。
ボクシング選手名鑑
コメント