2017/3/26 刈谷あいおいホール-前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
昨年、鳴り物入りで登場したホープ、森 武蔵(薬師寺)。
交通事故で再起不能を宣告されるも、復活を遂げ、U-15王者に輝く。
中学を卒業すると、縁のあった薬師寺ジムへ入門し、故郷を離れプロボクサーへの道を進む。
長い準備期間を経てライセンス獲得可能な17歳になると、期待のホープとしてセミファイナルでデビュー。
速攻の1RKOで花々しくデビューを飾った。
この日、またもやセミで彼の第2戦が組まれた。
矢吹 正道(薬師寺)。
昨年の西軍代表決定戦でMVPを獲得。
全日本新人王戦では東日本新人王MVPの中谷 潤人(M.T)と対戦し、MVP対決として話題を呼んだ。
世界さえ期待される中谷に敗北するも、”真剣の切り合い”と表現された緊張感あふれるその試合は
後楽園の玄人ファンたちを充分に満足させた。
この日のメインがその矢吹の試合。
6回戦には昨年全日本新人王を獲得した戸谷 彰宏(蟹江)が登場。
まさしく”後楽園でランクをぶん取って”の凱旋試合。
名古屋のホープたちが集結した興行。
期待に胸を膨らませて飛び起きる。
今日は電車で会場へ向かう。
名古屋駅からJR東海道線で30分足らずで到着する刈谷駅。
そこから徒歩わずか3分。
刈谷あいおいホールは、公共交通機関だとかなりアクセスしやすい場所にある。
前日、仕事で寝不足気味だった為、レッドブル2本を買って、集中力切れに備える。
家を飛び出した直後、一通のラインが。
「今日のスーパーモーニングで、高校選抜が特集されるようです」
もちろん野球の話ではない。
先週、岐阜で開催されたボクシングの高校選抜。
日本人として初めて世界ユースで金メダルを獲得した堤 駿斗。
同時期の完成度としては井上 尚弥(大橋)以上と言われている。
第32代OPBF東洋太平洋フェザー級王者、松本 好二(ヨネクラ)の息子、松本 圭祐。
この時点で既に高校5冠を達成している、敵なし状態の今永 虎雅、荒本 一成。
…などなど、東京五輪の出場候補となってくるであろう格別な才能たち。
中京高校のセコンドには、リオ五輪出場一歩手前までいった田中 亮明。
世界2階級制覇王者田中 恒成(畑中)の兄である。
東京五輪ではメダル獲得さえ期待される男。
パンチ力では弟を上回るが…兄弟どちらが強いのか…そこも気になるところ。
井上兄弟と田中兄弟の因縁。
これは、近年のアマチュアボクシングの伝説である。
井上 尚弥にこだわり続けた田中 亮明の兄同士の因縁。
井上 拓真(大橋)と田中 恒成の5度に渡る大激戦。
この4名のうち3名がプロへ渡り、唯一アマチュアの舞台に残った田中 亮明。
彼が、選抜が終わった直後にこうコメントしている。
「どうしても戦いたい高校生がいる」
堤 駿斗以外にはありえないだろう。
田中 亮明を本気にさせた高校生…アマチュア軽量級が新たなステージに向かって走り出した。
…と、豪華な布陣となった第28回全国高等学校ボクシング選抜大会 兼 JOCジュニアオリンピックカップ。
今回、張り切ってリングサイドに張り付いて観戦。
1回戦を観戦した為、抽選でシードとなった選手は惜しくも見れなかったものの…。
強豪たちの戦いっぷりを存分に楽しんできた。
また、屋嘉部 悠大、裵 聖和、西 晃など、未知の才能にも出会うことができた。
そんな高校選抜の特集が…
既に僕はバスの中…
泣く泣くスーパーモーニングを諦める。
会場に入ると、重そうなグローブにヘッドギア、Tシャツ姿の男たちが戦っている。
…オヤジファイト…今日もあったのか…。
…と、ここでいつもの注釈。
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。
そして、TVで観戦するのとは違い、1つの角度しか見れず、スロー再生もない。
レフリーで隠れたタイミングでパンチが入っても気付けないし、かなり離れた自由席での観戦。
ここに書く内容に誤りが多分に含まれることもある。
先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識したうえで、読み進めていただきたい。
中日本新人王予選のスタートが切られたこの日。
格別な強さを誇るホープが複数登場した興行だったが…
強い弱い以上に…超絶の魅力を放つ無名選手が登場。
僕はこの日の4回戦で、”拳聖”ピストン 堀口(不二)を目撃。
さらに、強さ以外にとんでもない才能を発揮する男。
この男…人気選手になってほしい。
そんなこんなで、試合内容はまた次回。
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