個人事業主の決算は12月だ。
今年も決算に向けて、ひたすらに帳簿をめくり返している。
当然、普段の日常的な仕事もおざなりにできない…
そちらの方も、今年一番の忙しさになってきてしまっている。
ボクシング選手名鑑では、最新情報の反映は毎月10日~15日を目途に行っている。
年が明ければ、WINの次号が発刊される。
任せて貰えた記事のざっくりしたイメージもつけなければならない。
そんな中での、12月半ばの刈谷あいおいホール…。
口癖にもなっているが、目の前の試合を楽しむには自分のコンディションも重要。
それは体力的な部分も精神的な部分も…。
気にかかることは少しでも消化しておきたい。
1週間前からこの日を見据えて消化すべき作業をこなしていく。
深夜2:30に床に就くのがデフォルトになってきた。
思うように進まない作業と睡眠不足に苛立ちが募る…
自分の機嫌は自分でとる…大人としてやるべきことがままならなくなる。
そんな中、今年の夏、大阪で試合を見た竹嶋 海刀(勝輝)の試合が
相手の減量失敗で流れたことを知る。
中日本のリングではヤノ・ジョン(駿河男児)と対峙した選手だ。
刈谷の前日、12/14に岸和田市総合体育館アリーナで組まれた試合だった。
この時の状況は竹嶋のInstagramから確認できるので、ぜひ見て欲しい。
前置きしておくが、相手に計量失格されたときのリアクションに何が正解かはない。
それぞれ思うことや、置かれる状況も様々。
何がいい悪いの話ではない。
竹嶋の言葉には色々思うところがある部分や、残念さもありつつ、
試合中止が決まってからその興行が終わるまで
起こることを前向きに前向きに捉えようとする姿があった。
尚且つ、Twitterでは公開スパーとなってしまった
リングをお客さんに楽んでもらおうとしたり…。
対戦するはずだった相手を気遣ったり。
この試合に勝てばユース王座を狙うことにも近づいたはず。
キャリア的な遠回りにも繋がりかねない状況。
竹嶋は、そんな状況に置かれながら、誰も傷つけず、色んなことに配慮して、
起こること全てを経験として吸収しようとする。
その姿勢に、プロのアスリートであることを感じさせてくれる。
代替えの公開スパーでさえ楽しみに思わせてもらえた。
この流れてしまった幻の試合で、竹嶋に骨の髄まで魅了された自分を感じる。
試合が流れても、ファンを魅了できる。
プロとして在ることの凄さを感じさせられる。
自分はプロボクサーではない。
しかし、すべての人がそうであるように、自分の仕事の場所ではプロだ。
自分がプロとして在りたい姿を見せられた。
忙しさに苛立つ自分がなんと未熟なことか。
いくつも年下の若者に教えられる。
竹嶋に救われた…。
自分で自分にオーバーワークを課し、自分を保つ時間をおざなりにしていた。
全てにおいて、最大のパフォーマンスが発揮できるよう…
そんな視点ですぐにスケジュールを組みなおし、床に就く。
既に刈谷は翌日。
仕事も大事だが、こちらも大事。
選手が全力を傾けるそのリングを、全力で見る。
これが無ければ、僕は人生を楽しめない。
さて、ここでいつもの
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。
そして、TVで観戦するのとは違い、1つの角度しか見れず、スロー再生もない。
レフリーで隠れたタイミングでパンチが入っても気付けないし、かなり離れた自由席での観戦。
ここに書く内容に誤りが多分に含まれることもある。
先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識した上で、読み進めていただきたい。
この日の興行は11:30開場の12:00ゴング。
少し早めに家を出て、組み直したスケジュールの影響で
遅れの出る仕事について相手先にお詫びに行く。
土日も稼働している事務所で助かった。
お詫びとお礼は1秒でも早い方がいい。
用件を済ませていざ刈谷へ。
気持ちにひっかかることがなくなり、どんどん自分のテンションが上がっていく。
同日、金沢でも興行が開催される。
そちらも気になって気になって仕方ない。
金沢は刈谷の2時間半後にゴング。
刈谷から金沢は約3時間半…。
奇跡的に興行が早く進めばなんて思いが頭を過る。
5試合連続1RKOなんて興行もあった。
間に合う可能性があるなら…刈谷が終わった瞬間に金沢に向かおう。
楽しみで楽しみでたまない…魅力的な北陸の戦士たちが躍動する。
見れる可能性があるのに向かわないなんて、絶対に後悔を残す。
向かった結果終わっていた…ならあきらめもつく。
上がり切ったテンションを胸の内に抱えて会場に到着。
いつもの定位置へ。
この日は、セミファイナルに登場予定の芝 力人(RK蒲田)の後輩、
奈良井 翼(RK蒲田)が喋りに来てくれた。
元々大阪の出身で竹嶋とも交流があったそう。
前日にTwitter上で、竹嶋に感動した内容をありのままツイートしていたこともあり
それが少し誇らしそうに、竹嶋とつながりがあることを教えてくれた。
自分の知っている選手、仲間内が褒められて嬉しい…
西のボクシングの選手同士のつながり…その素敵な暑苦しさを改めて実感する。
他にも様々な人たちが来てくれる中、加藤 駿希(天熊丸木)も…。
期待のかかる選手だったが、デビュー戦では1RKO負け。
3日くらい前まではもう辞めるつもりでいたそうだ。
「新人王戦…出ないんですよね。」
そう声をかけると、隣にいた丸木会長が
「いや…それが出ることにしたんです!」
…と嬉しそうに報告してくれる。
この日一番嬉しい言葉。
やはり、一人でも多くの選手にリングで躍動してもらいたい。
思わずさらにテンションが上がってしまった。
そんなこんなでこの日も眞野リングアナの声が響く…。
第一試合開始のゴング…今年の中日本、最後の興行。
いよいよ開始!
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