2018/4/1 -刈谷あいおいホール- 6試合目、7試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2018/4/1 -刈谷あいおいホール- 6試合目、7試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

 
 

【スーパーフライ級6回戦】
松浦 克貴(岡崎) vs 近藤 冬真(蟹江)

・松浦 克貴 6戦5勝(1KO)1敗
・近藤 冬真 8戦6勝(1KO)2敗
 

昨年の中日本新人王で三賞を獲得した者どうし。
全日本新人王で敗れた松浦と、西軍代表戦で敗れた近藤だが…。
どちらも将来のメインイベンター候補だと思える。
 

1R、オープニングヒットは松浦の左フック…近藤のガードの外側を回り込んでヒット。
さらに松浦は右アッパーにつなげる。

先手を奪われた近藤だが、圧力強く松浦をロープに追い込み、強烈に腹をえぐると
近藤の力のこもった左フックが強烈に松浦にヒットし始める。
至近距離での戦い、常に足を前に進めるのは近藤の方。

ラウンド終盤、コーナー付近で近藤の強烈な右ストレートで松浦の顔がスバーンと跳ね上がる。
次の瞬間…膝をついたのは近藤の方。

小さく最短距離を走った松浦の右ストレートが相撃ちで近藤を捉えていた形か。
あまりにも衝撃的なダウンシーンに大声をあげてしまう。

立ち上がった近藤、ダメージはほとんど感じさせない。
再開後、一気に松浦をロープに詰めていった近藤、
強烈な左ボディを連打し逆に松浦を追い込んでラウンド終了。
 

2R、ひたすらボディに狙いを定め、ガンガン前に出ていく近藤。
プレスのかけ方も凄まじく、既に腹が効いてしまったように見える松浦は
頻繁にロープに詰まり、さらに上にも返される。

ラウンド終盤、ボディからの右ストレートで松浦の顔面が跳ね上がる。
松浦も必死で手を返すが…ボディを叩かれると動きが止まってしまう。
 

3R、ダウンを奪いながらも、流れとしては劣勢に陥った松浦。
相変わらず強烈に、力強く上に下に撃ち込んでいく近藤。

距離を取った松浦だが…近藤のクイックな左フックが近藤の顔面を襲う。
近づけば強烈な左ボディ、離れれば近藤の左フック。
近藤の左に打開策が見出せないままラウンドが終わる。
 

4R、松浦が足を使い始め、試合は若干、小康状態に。
それでも一発当たるとまとめて撃っていく近藤が、はっきりとしたヒットを重ねていく。
 

5Rもまた、近藤のラウンド。
松浦はジャブを着いて旋回し、ラウンド中盤ごろまでは頻繁に近藤の顔面を捉えていたが…
強引にロープに詰めた近藤がラッシュを仕掛けて、松浦は防戦一方に。
ストップがかかってもおかしくない状況に、なんとか撃ち返して窮地を脱する松浦。
 

6R、既にダウンのポイントは挽回し、さらにはっきりとしたリードを奪ったと思える近藤。
しかし圧力を緩めることはなく、力を込めてボディを突き刺していく近藤。

最後にかける力も残されていないほどにズルズルに疲弊した松浦。
苦しみ続けたまま…ダウンだけは拒否して、タイムアップ。
 
 

マイジャッジは58-55で近藤。
 

公式ジャッジは58-55、58-55、59-55
判定は3-0で近藤。
 
 

どちらも昨年、抜群の輝きを放ったボクサー。
 

近藤は涙の勝利者インタビュー。
西軍代表戦で敗北してから、5か月間の苦しさを吐露するとともに、陣営への感謝の思いを告げる。
蟹江ジムの選手と対戦…と聞くと、相手陣営が必ずと言って警戒する「チームワーク」。
このジムは個人競技のボクシングにおいて、新たな価値観を注ぎ込んでいる。

この日の近藤は、これまで以上に強かった。
前に前に突っ込んでくる相手を持て余すこともあった近藤だが…
前の手の攻撃が洗練されたことで、今後そう言ったシーンも減って来るだろうと思う。

そしてこの試合、以前にも増して強烈だった左ボディ。
負けてからこの5ヶ月の間に、えげつない武器を手に入れてきたと感じる。
 
 

松浦は間違いなく強い。
そして、この試合では序盤にボディを効かされるという致命的な状況に陥りながら
近付き、足を使い…ズルズルになっていくまで様々なチャレンジを敢行し続けた。
しかし、無情にもそのすべてのアタックは、負ってしまったダメージからか、
近藤の強さの前にか…はじき返されてしまった。

期待の選手だった松浦が連敗。
強い奴と強い奴が戦うとそういうことになる。
戦歴の中に加わった連敗が、その選手を弱く見せることもあるだろう。
今日この1試合だけを見て、松浦に強さを感じなかった観客もいるだろう。

でも、見てきたファンは松浦の強さを知っている。
この厳しい試合に負けたことくらいで、その期待は萎まない。
あと1Rポイントを獲れば日本ランカーだった男。

負けて強くなる…それは背中に濃厚なドラマを背負うことになる。
ファンの記憶から消えないボクサーはそんな奴らばかりだ。

松浦…ここからの復活はきっと大きなドラマになる。
 
 

 

【ライトフライ級6回戦】
東 健史(ARITOMI) vs 冨田 真(HEIWA)

・東 健史 7戦4勝(1KO)3敗
・冨田 真 14戦6勝6敗2分
 

お互いに負けを重ねながら登って来た6回戦のリング。
数多くの4回戦を戦った冨田はこれに勝てばようやくA級に。
 

1R、足を使って遠い距離をまわる冨田。
じわじわ距離を詰めようとする東、ジャブを出すがまだまだ距離が遠い序盤。
スッと入って左フックを当てた冨田がオープニングヒット。

その後、静かな展開の中、冨田がスルスルと入って左ストレートをヒット。
入るタイミングを確かめながら、慎重に慎重に距離を測っていく。
ヒットアンドアウェイを繰り返す冨田に、東はほとんどヒットを奪えないままこのラウンドが終了。
 

2R、まだまだ距離がつかめない東。
冨田のヒットアンドアウェイに翻弄される。
このラウンド後半、東が冨田を追いかけ始める。
手を出しながら詰めていくが、冨田の力のこもったコンビネーションをもらってしまう。
これ以降、冨田が入って撃ち込むパンチは強烈なものとなっていく。
 

3R前半、冨田の入り際に左フックを叩きつけた東。
冨田の右フックと相撃ちだが、ようやく東がクリティカルなヒットを奪う。

ラウンド後半にも東の右ストレートが冨田の入り際を捉える。
ようやく冨田が入って来るタイミングをつかめてきたか。
 

4R、大きく空振りした東。
その撃ち終わりに冨田の右フックが東のテンプルを襲う。
東が入り際を狙い始めたことで、入って行きづらくなった冨田。
接触の数は少ないが、ピリピリとした緊張感がリングから湧き上がる。

終盤、体で強引に冨田をコーナーに押し込んだ東が、強烈に腹を叩いてみせる。
 

5R、冨田が飛び込んで東を捉えれば、東が冨田の入り際を叩く。
冨田が飛び込む頻度を増やし、張り詰めた空気だった戦いに熱が加わり始める。
ラウンド終盤には冨田の左アッパーと、東の右フックが交錯し、お互いの顔面が跳ね上がる。
 

6R、お互いに距離が縮まったところで撃ち合いの頻度が増える。
しかし、ラウンド中盤以降、また冨田が足を使い始めると、追いつけない東。

それでも飛び込んできた冨田に右ストレートを合わせた東。
冨田はショートで連打を撃ち込む。

最後は撃ち合いでゴングを聞く。
 
 

マイジャッジ、58-56 冨田
 

アウトボックスしながらも常に仕掛ける側だった冨田。
アグレッシブでも有効打でも冨田が優勢か。
 

採点が発表される。

58-57、59-56、60-55
 

3-0で冨田。
 
 

ここまで長い道のりを経てA級ボクサーとなった冨田。
いよいよ冨田が8回の資格を手に入れた。

ここまではっきりとアウトボクシングを自分のスタイルとする選手も中日本では希少。
今日もリングを思いのままに駆け回った。
仕掛けるときの思い切りの良さや、小気味いいテンポ。

冨田のボクシングは見ていて気持ちいい。
 
 

この試合が初の6回戦となった東。
これまで3試合を6回戦で戦い、その勝ちも負けも血肉にしてきた冨田は少し荷が重かったか…。

4回戦の頃、東の弾幕のような手数に驚かされたが、そのインパクトはここ数試合影を潜めている。
相手が悪かった…のもあるように感じるが…。

勝ち続けてここまで来たわけではないのも東。
冨田が通った道のりと同じく、ひとつグレードが上がった舞台で、勝ちながら負けながら…
また強さを増していってほしい。

負けながら少しずつ登ってきた選手だからこそ…きっとやってくれるはず。
 
 
 

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