高木 千尋 vs 樋口 藍 【ボクシング選手名鑑生配信表彰 最多再生回数】(選手紹介) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2022/03/11

高木 千尋 vs 樋口 藍 【ボクシング選手名鑑生配信表彰 最多再生回数】(選手紹介) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2022/03/11

 

 

【最多再生回数】
女子 54.5Kg契約 4回戦
高木 千尋(薬師寺) vs 樋口 藍(ARITOMI)

最多再生回数を記録したのは、女子の4回戦、デビュー戦同士の1戦。
メインでもない、また、衝撃的KOでもないドロー決着。
そしてまだまだ日本では人気の定着していない女子の試合。

 

元プロレスラー 高木 千尋。
プロレスラー時代には及川 千尋の名前で活躍。
結婚して及川から高木姓となり、その後、子育てをしながらボクシングを開始。
プロレスラー時代には「ブサイクの膝蹴り」が必殺技だったそう。

全日本女子ボクシング選手権3位 樋口 藍。
五輪メダリストを複数産んだ女子五輪ボクシング。
そんな活況の女子で全国3位を記録した期待選手。

 

19歳、ベルトを期待される将来有望な若い樋口。
対して、既に母として子育て兼任でボクサーズロードの一歩を踏み出す高木。
この辺りの背景も対照的で面白さを感じさせる一戦。

 

両者ともしっかりと経歴と背景のある選手。
しかし、試合前から話題にあがるようなものではなかった。
自分もこの情報はググり倒して知ったようなもの。

また、日曜日の早い時間帯は海外ボクシングがあり、
試合映像を楽しむコアなファンは、そちらに張り付いていることが多い。
それが終わってようやく、生配信に人が流れ込んで来る。

興行の第1試合は最も注目度が低い時間帯でもある。

しかも試合は、11/28。
再生回数は配信からのトータルとなる為、
年末に近くなればなるほど条件としては不利になる。

 

そんな試合がなぜ最多再生回数を記録したのか。

 

実はこの企画を発表した直後、
高木が「もらえるものは何でももらえ」の家訓に忠実に、SNSで情報を拡散。
再生回数5000回を目指した選手本人の投稿で、再生回数はグングン伸びる。

期間中、高木が中日スポーツに大きく取り上げられたこともあり更に再生回数は上昇。
この記事を書いている3月上旬時点で、6000回以上の再生数を記録している。

選手自身が見てもらおうとすれば、注目度はしっかりと上がっていく。

 

 

試合自体は両者ともデビュー戦の為、当然初見だった。

試合は足を使ってしっかりとボクシングをする樋口。
ボクシング自体は樋口の方が整っているように見えた。
年齢としては高木より一回り樋口の方が下だが、
アマチュアで15戦踏んでいる分、樋口の方が蓄積は多い。

序盤から高木のジャブにカウンターを合わせる樋口。
これが入った時点で、樋口の方が旗色がいいものに見えた。
しかし…高木が止まらない、怯まない。

捌いていく樋口に対して、高木がゴリゴリと詰めていく。
その姿、相手の事情なんかお構いなしに長話をまくしたてる近所のおばちゃんの如し。
攻め!攻め!攻め!
次第にその拳が樋口を捉える場面も増えていく。

樋口の綺麗さ、高木のド根性。
見応え抜群の一戦は、ジャッジ3名共に38-38のドロー決着。

 

試合後、SNSでこんな言葉を見つけた。

「多分、中日本で行われた女子の試合では、
 一番の試合であろう。かみあって、伝説になる試合です。」

この言葉の主は、中部地区のボクシングを長く網羅的に見られて来ている方。
特に女子ボクシングについての造詣も深い。

自分が網羅的に見るようになったのはここ5年くらいなので、
それより以前の中日本については見てきておらず、
これまでで一番かどうかについて言及することは難しい。

しかし、確かに確かに…
これまで行われた女子ボクシングの試合、いい試合は数あれど
ここまで見応えを提供してくれた試合は記憶にない。

 

中日スポーツやYahooニュースで取り上げられるなど、試合後に上がった知名度や話題性。
選手本人の拡散により伸びた再生回数。

ただしそれは、二人の試合内容があってのものだったと思っている。
樋口がしっかりと有望なボクサーであることを示し、
それを凌駕しようとした、高木のファイト。

 

試合後、悔しさからか涙を見せた高木。
自分が凄い試合を行った実感はあったのだろうか。
帰り際、たまたま高木を見かけて、いてもたってもいられず声をかける。

「感動しました」


その後、Twitterでは高木からこんな返しが…。

「声かけていただいた時面白い返し出来なくて悔しい!」

 

…感動したという言葉に対する答えが「面白い返し」という発想がわからないが
SNSをフォローしてみるときっと感じられる。

とにかく高木のツイートは面白い。
まわりを楽しませようとするサービス精神に溢れている。

リングの内外問わず、ファンを楽しませようとする姿勢もまた
プロとしてあっていい姿だと思う。


 高木 千尋 Twitterアカウント
  @chihiro_boxer

 

最多再生回数を表彰するよ!といった告知後に、
選手本人のあの手この手で伸びていった再生回数。

「純粋な試合内容の評価じゃない!」なんて思われるかもしれないけれど
中身が伴わなくて数字が出るものではないというのは、
生配信を1年続けてきて、強く実感しているもの。

どんなに自分や本人が告知しても、やはり再生回数が伸びていくのは
見ている人が「面白い」と評価してくれるものばかり。
土台にあるのは、高木 千尋と樋口 藍の二人が織りなした見応え抜群の試合。


まだ見ていない方、ぜひぜひご視聴ください。

 

この試合後、骨折でしばらくの空白が予想される高木選手ですが
「1勝するまでは」とのことですので、しっかりと治して復活してきてくれることでしょう。

対して、樋口選手は3/20、刈谷あいおいホールのリングでプロ2戦目が決まっております。
2戦目にして、相手は日本ランカー。
しっかりとその実力を示してくれることでしょう。

乞うご期待です!


3月20日 SPLENDID BOXING 13:00~配信開始予定

 

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