2017/12/03 刈谷あいおいホール-4試合目~7試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2017/12/03 刈谷あいおいホール-4試合目~7試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

 
 

【57.5kg契約4回戦】
佐々木 政城(天熊丸木) vs 山口 号珠(横浜光)

・佐々木 政城 5戦3勝(1KO)1敗1分
・山口 号珠 1戦1勝
 

山口、計量オーバーにて試合中止。
佐々木は1Rの顔見せスパー。
 
 

………
 

計量はオーバーはね、非難されて当然のことだと思う。

「佐々木の試合がなかなか決まらない…」
なんて話は漏れ伝わってきてた。
やっと決まった試合だったんだよね。
 

怒りしかありません。
 

山口選手、この挽回はリングの上でお願いします。
東日本の選手だから、なかなか見れないとは思うけど…。
しっかり活躍して、取り返してください。
 

僕は、この試合が見たかった。
 
 
 

【スーパーフェザー級4回戦】
溝越 斗夢(緑) vs 児玉 宏紀(タキザワ)

・溝越 斗夢 デビュー戦
・児玉 宏紀 4戦3敗1分
 

4戦して未だ未勝利の児玉。
しかし、内容は右肩上がりで徐々に初勝利に近付きつつある選手。
相手はアマチュア経験のある溝越。
 

1Rゴング前、軽くリングを踏み鳴らす溝越。
ゴングが鳴ると、両手のガードをだらりと下げる。
まさか…デビュー戦の固さもなく、とんでもない強心臓をうかがわせる。

距離を取りながら、飛び込んで児玉の撃ち出しにカウンターを撃ち込んでていく。
わずかに被弾はあるものの、リング上を自由に飛び回り、
軽く合わせるのではなく、力を込めてのカウンター。
奥の手のアッパーも強烈。

1:30の声を聞くと、多少の被弾かまわず一気に襲い掛かる。
相手のパンチをいなしながら、自分のパンチを差し込んでいき、最後は強烈な右ストレート。
崩れ落ちる児玉…なんとか立ち上がるも、ふらついたところでレフリーがストップ。
 
 

1R 1:52
 

勝利者インタビューでは自信満々の一言。
「新人王サクッと獲るんでよろしくお願いします。」

来年の新人王レース、今のところどの階級でもド本命になると感じる。
本気で強い。
 
 

なにも出せずに敗れてしまった児玉。
ただただ、溝越の強さに圧倒されてしまった。
これはもう…仕方ない。

強い奴、弱い奴、入り乱れるのが4回戦。
その中には既にランカークラスの実力を持っていて、既定の勝ち星を稼ぐことが命題…みたいな選手も。
当たった相手が…不運。
この日はもう、仕方ない…でも、ここまで右肩上がりで来た選手。
今日出せなかった力は、きっと次に生きるハズ。

試合に負けたら弱くなるわけじゃない。
この試合に向けてきた努力は、見せられなかっただけ…もしくは僕が見落としてしまっただけで
身になり、力になっているハズだと信じる。

これで5戦4敗1分。
ここまで来たら児玉初勝利の瞬間は、絶対に見逃したくない。
 
 
 

【ライト級8回戦】
山口 祥吾(唯心) vs サム・プアディ(インドネシア)

・山口 祥吾 15戦10勝(5KO)3敗2分 
・サム・プアディ 19戦11勝(8KO)8敗
 

1R、ガードを固めるプアディにジャブを撃ち込んでいく山口。
プアディをリングの中央に置いたまま、綺麗な円を描いていく。
顔面を固めるプアディのガードが絞られて行く…その上からさらにジャブを叩く山口。

山口のジャブの連打に手が出ないプアディに対し、山口はジャブをボディに持っていく。
そして次の瞬間、まったくジャブと同じ撃ち出しで放たれたパンチ。
ジャブばかり撃たれ、真ん中に絞り込まれたプアディのガード。
その外側を周り込むような左フックがプアディの顎を貫く。

悶絶してうずくまるプアディ…そのままレフリーはテンカウントを数え上げる。
 

KOタイムは1R 1:00
 

1発のパンチも出せないまま敗れ去ったプアディ。
実力も何も解らないが、結果的には噛ませ犬と呼ばれて仕方ないのかもしれない。
しかし…山口のあの左は、相手が噛ませ犬だったとして、充分満足させてくれるものだった。

日本人選手でも、あれをもらってしまう選手は多数いるだろうと思う。
戦慄するほど美しい左を見た。
 
 

【ヘビー級6回戦】
上田 龍(石神井S) vs キム・サンホー(韓)

・上田 龍 7戦5勝(2KO)1敗1分 サウスポー
・キム・サンホー 7戦5勝(1KO)1敗1分 韓国ヘビー級2位
 

体は大きいが、身長は低い。
そんなサンホーに対し、スピードに乗ったコンビネーションを撃ち込んでいく上田。
猛烈に撃ち込んでいくが、サンホーの左フックで顔面を跳ね上げられるシーンも。

サンホーは下がりながら応戦。
リーチ差がある為、フック系のパンチが多くなる。
そんな中で、無理に繰り出したサンホーのジャブを逃さず、ストレートを撃ち込んだ上田。
一瞬腰が落ちたサンホーだが、ここで負けじと詰めて出る。

すると、体を入れ替えるようにしてサンホーの前進をかわし、上田が右フック一閃。
この一撃でサンホーはダウンするが、立ち上がって続行の意思を示したところでラウンド終了。
 

2R、挽回を期して前に出てきたサンホーに対して、アッパー、フックを突き刺していく上田。
細かく被弾しながらも、サンホーはしっかりガードを固めながら上田の右アッパーに左フックを合わせる。

さらに、右フックに被せて撃ち込まれる、サンホーの左フックはかなり棄権。
一撃でひっくり返す瞬間を狙っているように見える。

ラウンド終盤に入ろうかというところ、サンホーが仕掛ける。
一気に攻めようとした瞬間…上田の右フックから左フック。
カウンターで左フックが顎をえぐり、レフリーはノーカウントのTKO。

KOタイム 2:00
 
 

身長差はあったものの、体はヘビー級そのものだったサンホー。
スピードも鋭さもあった。
緑ジム興行で呼ばれる韓国人は毎度ながら強い。
去年は元日本ランカー相手に1RKOを決めて帰って行った韓国人もいた。

しかしながら、久々に見る上田は以前とは別人のように強かった。
第12代OPBF東洋太平洋クルーザー級王者の高橋 良輔(金子)を思い出すほど。
体の強さや、スピードなんかはまだまだ高橋には及ばないが、
急激にグーンと強くなった姿は思い切り重なったりする。

これで高橋はA級ボクサー。
たった2人で構成された日本ランキングに、ようやく3人目が登場することとなるだろう。
 
 

少なくとも、アジアの第一線でやっていけるレベルだと感じる。
そして、ここから力をつけていけば…。

今、世界挑戦が望まれる藤本 京太郎(角海老宝石)だが、
なかなかヘビー級の世界挑戦はハードルが高い。
まだ時間がかかるようなら…、どうにか石井との対戦が組まれないだろうか…。
ワクワクしてしまう。
 
 

 

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