苦戦!初防衛! ロジャー・メイウェザー(米)⑦ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/09/23
ロジャー・メイウェザー(米)のピックアップ7日目。
サムエル・セラノ(プエルトリコ)を衝撃のKOで葬り、
メイウェザー家に初の世界のベルトをもたらせたところまで。
初防衛戦では19戦全勝のホルヘ・アルバラード(パナマ)を迎えたロジャー。
新世代同士の一戦。
この階級では長身の部類のロジャーですが、アルバラードはロジャー以上の長身。
リーチも上回られ、これまでとは勝手の違う戦いが強いられそうなロジャー。
しかし、フレームの大きさはロジャーの武器ではあるものの、ロジャーはそれだけじゃない。
抜群のハンドスピードで襲いかかる。
1Rには右フックを振り抜きアルバラードをふらつかせる。
2R、攻め入ったアルバラードに対し、いきなりワンツーを被弾してしまうロジャー。
しかし全く怯まず、コンビネーションでやり返す。
ロジャーのもう一つの武器…それは被弾を恐れないこと…しかしそれは弱点にも成り得る。
アルバラードに力のこもったパンチを撃たれると、そのあとロジャーは必ずやり返す。
3R、力を込めて振るアルバラードを交わしながら、幾度もカウンターを突き刺すロジャー。
しかし、ほんのわずかなタイミング、そのカウンターが遅れた瞬間。
アルバラードのパンチが逆にロジャーを突き刺す。
諸刃の剣とも言うべきカウンター…わずかなミスでロジャーは窮地に。
ここもロジャーは、近い距離でボディーワークを駆使しながら、カウンターでやり返す。
しかし、またわずかにタイミングがズレた結果相撃ちに…
ダメージが大きいのはロジャーの方。
このダメージを引きずり、ボディワークが死んだまま、撃ち合いに行ったロジャー。
アルバラードのパンチが次々にロジャーを捉える。
さらにボディアッパーに右フックを合わされ、足元が定まらなくなったロジャー。
クリンチを駆使してこのラウンドを乗り切ります。
4R、一旦足を使って回復を図るロジャー。
右ストレートを抜群のタイミングで差し込みながら旋回。
しかし、アルバラードが踏み込んでくると捌き切れずに被弾する場面も…。
ラウンド終盤には強烈な右ストレートをもらい、たたらを踏んでしまう。
この大ピンチはゴングによって救われます。
パンチのヒット数では圧倒的に上回っていますが…ダメージで言えば完全に上回られてしまっている展開。
5R、ロジャーは慎重さを増す。
無理に撃ち合おうとはせず、ロングレンジのパンチでアルバラードを遠ざけ
自身のジャブのみをヒットさせていく。
6Rに入ると、前のラウンドよりわずかに距離が縮まる。
慎重にタイミングを計りながらカウンターを刺していくロジャー。
先ほどのラウンドより攻撃の比重を上げた為、アルバラードの強烈なヒットをもらうシーンはあるものの…。
数多くのヒットを奪う。
7R中盤、ジャブに右フックをかぶせたロジャー。
この一発が効いたのか、アルバラードは一気に手数が減る。
確かめるようにボディを叩くもアルバラードに反応はなし。
ロジャーはスマッシュのヒットを合図に、一気に攻め入る。
鈍ったアルバラードの回復度合いを慎重に確認しつつ…
このラウンド、以降はロジャーの独壇場。
強烈な連打を幾度もヒット。
8R、まだ回復しきらないアルバラードに強烈な右フックを浴びせたロジャー。
ロープを背負ったアルバラードを強引に攻め立てすぎて、反撃を食うシーンはあるものの、
ほぼ一方的にパンチを当てていく。
手詰まりになったアルバラードが不用意に手を出したところを、
ロジャーの右ストレートが捉えたところで、突然試合が終了。
…セコンドからのタオル投入。
まだまだ、動けそうに思えたアルバラードですが…
一方的になった試合に、セコンドは勝ち目なしと見た様。
残りのラウンドでの致命的なダメージを回避する為、この試合に見切りをつけます。
アルバラードはこのとき22歳。
若い才能を守る為の、セコンドの決断でした。
しかし、そんなセコンドの決断とは裏腹に、この試合後、再起3連勝を飾ったアルバラードですが…。
その後、再浮上することはなく…翌年には忽然とリングから消えてしまいます。
ロジャーを追いつめる場面もあった強豪…続けていればどこかで世界を獲れた可能性は存分にありますが…
こうして歴史に埋もれてしまう才能は…星の数ほど…。
かたや初防衛戦を苦戦しながらも乗り切ったロジャー。
時間が経過した今、無名とも言えてしまうアルバラードとの初防衛戦。
8RTKOの結果だけ見れば圧勝に見えてしまいそうですが…
獲るより難しいとされる初防衛。
若き日のロジャーはそれを体感するような形で、ベルトをなんとか守ります。
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