2018/7/29 -刈谷あいおいホール- ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2018/7/29 -刈谷あいおいホール- ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 
 

【日本スーパーバンタム級ユースタイトルマッチ】
【スーパーバンタム級8回戦】
水野 拓哉(松田) vs 伊藤 仁也(三河)

日本スーパーバンタム級ユース王者/日本スーパーバンタム級7位/OPBF東洋太平洋バンタム級5位
・水野 拓哉 16戦14勝(12KO)1敗1分
・伊藤 仁也 11戦7勝(2KO)3敗1分
 

水野の応援に詰めかけた観客の声援が響く…。
ここまでの声援を受けるボクサーは…なかなか見ない。
大盛り上がりの中入場する水野、そして青コーナーの伊藤。
 

1R、オープニングヒットは長い距離からの伊藤の左フック。
プレスをかける水野…距離を維持できれば…伊藤がペースをつかむか…。
ジリジリと圧力をかけていく水野…ラウンド中盤を過ぎたころ。
伊藤がコーナーに詰まる…その瞬間、顔面へズドン。
水野の右フックで吹っ飛んだ伊藤。
なんとかロープに助けられ、体をもとに戻そうとしたところにもう一撃…またもロープへ…。

ロープが無ければ明らかに倒れている二つのパンチに、レフリーがロープダウンを獲る。
「やっちまった…」そんな表情を見せながら、ファイティングポーズをとる伊藤。
ダメージはかなり深そう。

試合が再開されると水野に一気に飲み込まれ…レフリーは試合をストップ。
 

TKOタイムは1R 2分11秒。
 
 

水野のファンが歓喜の「WE ARE THE CHAMP」を大合唱。
ユース王者…強し…まさかこれほどとは。

伊藤の懐の深さにどう対応するか…ジワジワと距離を潰し、一発目が入った瞬間に勝負が決まった。
この勝利でどこまでランキングが上がるかは不透明だが…。
勝負所に入って来る段階だろう…伊藤にこの勝ち方をするなら、
ユース世代以外を思い浮かべても、中日本で水野に対抗できるこの階級の選手は見当たらないように思う。
 

既に中京のホープとして、その名はホールのファンたちにも売っている。
あと一度、ユース王座を防衛して次に進む算段のようだが…。
最後の防衛戦となるのは…どんな相手だろう。
 
 

伊藤は決して弱い選手ではない。
だからこそ、この結果に驚いた。
この日の伊藤は完敗…しかし、6回戦に上がったばかりの頃、3連敗を喫した伊藤。
そこを乗り越えてのユース王座挑戦だった。

負けを乗り越えてきた選手だからこそ、この敗北で期待が霞むことはない。
伊藤 仁也は特別な選手…4回戦の頃から言い続けてきた。

この日、わずかな時間ながらも伊藤らしさはあった。
先に水野を捉えた長い距離からの左フック…ユース王者を叩いたあのパンチが脳裏に残る。
きっとまだ強くなる…きっとまだ夢を見れる。

「三河の紫カマキリ」

どうにもしっくりくる異名が、東にも、西にも知られるようになって欲しい。
 
 

バルコニーから下を見下ろすと、急ぎ足で帰路につく大声おじさん。
先ほどの試合では、必死で青コーナー側を盛り上げていた。

慌てて走って追いかける…帰りを急いでいる大声おじさんに声をかける。
急いでいるはずなのに笑顔で対応…一緒に写真を撮ってもらう。

スマホの操作に不慣れでもたついてしまったが、一切嫌な顔もしなかった。
いい人なんだろうなぁ…なんて感動する。
 

その後、知った顔と色々と話しつつ、一緒にいた初観戦ファンと一緒に会場を後にする。
よく一緒に観戦する、エアボクサーの方も交え、一緒にウロウロと落ち着いて話せる場所を探す。

落ち着いたのはバーのような場所…あまりお酒が得意でないので、
なんと表現すればいいかよく分からないが…おしゃれなバーのようなところ。
 

次回の刈谷は翌週の8/5。中日本新人王決勝戦。
その同日にエアボクシングの試合があるらしい。

エアボクシングも見たい…でも、なかなか手が回らない。
もどかしい思いばかり…一度、プロボクシングの試合前にエアボクシングの試合が行われたことがあった。
どうにかどこかの興行が組み込んでくれないかと思ったりする。
 

半ば強引に連れて行った初生観戦のファンは…
鶴海 高士(寝屋川石田)松浦 克貴(岡崎)が気に入ったよう。
この二人が見れるときは、また呼んでください…なんて興奮気味。
 

ここから次の興行で、今日見たボクサーを見る。
そして、また次の興行で、同じボクサーを見る…連なるボクサーの道のりに、
たまらなく愛着が湧くようになる。

「ボクシングの生観戦は3回食べてみての世界だと思っている。」

そんなことを伝えた。
 

「KOばっかりで早く終わりすぎですよ、もっと見ていたかった。」

そんな愚痴を漏らす彼は…確実に拳キチ予備軍なんだろうなと思い…
とにかく嫉妬心ばかり湧いてしまった。

初めてボクシングを見たときの感動は…もう取り戻せない。
今も物凄く楽しんではいるが…あの時の感動は少し種類が違う。

この日、その感覚を味わった人間が目の前にいると思うと…
羨ましくてたまらなかった。
 

また、濃ゆいファンが増える。
ボクシングはファンが少ない…それは事実だろうと思う。
それでも、熱く没頭するファンの率はかなり高いように思う。

一度ハマれば抜け出せない…地獄のように眠くても、試合映像を見てしまったり。
時間が空きさえすれば…新幹線に乗って後楽園ホールに飛んでしまったり。

最高の仲間が増えていく。
 
 

ボクシングは面白い…4回戦から世界の頂点まで余すところなく面白い。
世界王者は偉大だが、4回戦のリングに立つ選手も偉大。
 

この魅力に触れてくれた人が現れて、本当に嬉しい。
そのうち自分なんか放置して飛び回って…
「どこで見つけてきたの!?」みたいな魅力的な選手を教えてくれるんだろうな。
 

そういうものだと思う。
 
 

 

【カテゴリ別】
2018年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る

中日本ボクシング観戦記一覧一覧に戻る

カテゴリ別記事一覧に戻る
 
 

【日付別】
【記事一覧】2018年8月に戻る

【記事一覧】2018年に戻る

【記事一覧】に戻る
 
 

各選手の戦績はこちら。
ボクシング選手名鑑
 
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました