2026/6/6 -愛知・愛知国際展示場- 第1試合~第3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2026/6/6 -愛知・愛知国際展示場- 第1試合~第3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【54kg契約6回戦】
目黒 聖也(LUSH) vs ヌルジギット・デュシェバエフ(キルギス)

サウスポー対決、出だしから左ストレートを突き刺していくのは目黒の方。
ディウシュバエフはじっくりと見ていく立ち上がりか、時折反撃の左を返す。

2Rに入るとディウシュバエフも前後に外しながら撃ち合う場面を見せる。
目黒も上体柔らかにいなし、お互いに致命打はないものの、積極的に攻めるのは目黒。
時折撃ち込まれる強烈なボディが印象に残る。

3Rには攻勢を強めた目黒だが、入り込むところをディウシュバエフが捉える。
さらに詰めて振っていく目黒だが、ディウシュバエフが柔らかくかわしながらカウンターで捉える。
目黒はカットしたか、鮮血に染まる。

カットしている目黒が至近距離での戦いを仕掛ける。
踏み込みながらの左ストレートが捉えるものの、
詰めたところで、ディウシュバエフが体を入れ替えてコンパクトに捉える。

ロープ際で崩れるように目黒がダウン。
再開後も攻めて出た目黒だったが、またもロープ際で体を入れ替えられ、
ラッシュを浴びる中でリングに沈む。

ここでレフリーが試合をストップ。

TKOタイムは4R 2分27秒

この試合でプロ初勝利となったディウシュバエフ。
序盤こそ目黒の左ストレートが捉えたが、落ち着いて目黒の力を把握し、
尻上がりに差をつけていったようにも思えた。

アマチュアの3R短期決戦を戦ってきた選手。
自分が長いラウンドでどう戦っていくかを示すように大きく変化を見せた1戦。
まだまだ底は見えていないようにも思えた。
今後もプロで戦うのであれば、ここからの快進撃にも期待できそうに思えた。

目黒にとっては相手はプロ未勝利とは言え、
アマチュアの世界では強豪キルギスでトップ戦線を戦った選手。
ユース世代から活躍しており、ボクシングにつぎ込んできた時間も長い。
実力者に挑んで敗れた試合とも言える。

立ち上がりから積極的に左ストレートで捉えていった。
相手が様子見だったとしても、その拳は強烈に相手の顔面を捉え、リスクを産み出していた。
今後どういうキャリアを挑んでいくのか。
目黒が弱くて負けたわけではないことを、国内選手との闘いなどで証明して欲しいとも思えた。

目黒 聖也 10戦6勝(3KO)3敗1分
ヌルジギット・デュシェバエフ 4戦1勝(1KO)2敗1分

 

【52kg契約6回戦】
岡 朱里(ワタナベ) vs アディレット・カチキンベコフ(キルギス)

サウスポーのカチキンベコフ。
お互いタイミングを測り合う静かな立ち上がり。
1R後半に入って、踏み込んだ岡の顔面をカチキンベコフのジャブが跳ね上げる。
手数自体が数少なかった1Rだが、手数とヒットではわずかに岡が上回ったか。

お互いヒット数が少ない攻防が続くが、細かく捉えるのは岡の方か。
ただ、離れ際に痛烈な一撃を浴びせるなど、カチキンベコフもインパクトのある場面を作る。
見せ方のうまさも感じる戦いぶり。

3R、プレスをかけていく岡だが、ロープに詰まると岡の手が出る前に撃ち込むカチキンベコフ。
切先を奪うような戦いぶりで痛烈なヒットを重ね始めると、
前に出る岡を足を使ってコントロール。

雲行き怪しい流れかと思える中、岡はより強引に踏み込んでパンチをまとめる。
ガチャガチャと攻め込んで、カチキンベコフを後手に回らせる。
4R終了間際にはカチキンベコフが痛烈なカウンターを撃ち込んで反撃。
主導権は渡し切らない。

5R開始のゴングとともに試合は突如終了。
怪我かトラブルか、カチキンベコフ陣営から棄権の申し出が入ってこと。

公式記録は5R 4秒TKO

巧みなカチキンベコフが主導権を握りかけたところ、
岡が強引に流れを引き戻したところでの試合終了。
いいシーソーゲームが堪能できていただけに残念だった。
ここからカチキンベコフの盛り返しがあればさらにヒートアップし、
岡が一気に主導権を強奪していれば、「岡強し」が強烈に示されたようにも思う。

価値観としてはアマチュアの方が重みを持つキルギス。
今後控える大会などを考えれば、カチキンベコフが無理をしない選択も納得できる。
そこに向けて積み上げてきたものがあるはずだ。
彼がそのボクサー人生で求める者に、誰かが口を出す権利はない。
今後の活躍を期待していきたい。

ただただ、この先も試合が続いていたなら…その哀愁に浸りたい試合に思えた。

岡 朱里 9戦8勝(6KO)1敗
アディレット・カチキンベコフ 3戦1勝2敗

 

【53kg契約8回戦】
横山 葵海(ワタナベ) vs ビンス・パラス(比)

両者ともポジションを変えながらではあれど、リング中央で強打を交換し合う立ち上がり。
上も下も小気味よく強烈に捉え合う。

前に出て圧力を強めるパラスに対し、足を使って強打を叩きこむ場面もあり
撃ち合って押し返す場面もあり、痛烈に被弾しながらも横山は譲らず。

3Rに入ると足を使ってパラスをさばく横山。
どんどん前に出てくるパラスに押し込まれることなく、力強く捉える。
しかし、パラスの強烈なボディも目を惹く。
ラウンド終了時点、パラスは左目上にヒッティングカット。

4Rに入るとパラスのパンチはほとんど当たらなくなる。
横山がいなし、かわし、拳を突き立てていく。
両者とも少しペースは落ちたか。

5Rは横山が、前に出てき続けるパラスを迎え撃つ。
至近距離でもいなしながら撃ち合いで押し返して上回る。
パラスが落ちてきたか、それでも怖さは消えず。
力感の薄れたパンチの中に「倒しに来るパンチ」が混ざる。

6Rも展開は変わらずだが、落ちてきたパラスに対して横山のペースも上がらず。
それでもワンツーで強烈に捉えて動きを止め、痛烈にボディを突き刺すなど
横山がはっきりと上回る展開。
終盤には息を吹き返してきたか、パラスの手数が戻ってくる。

7Rもはっきりと横山が上回るが、しつこくしつこく手を出すパラス。
とにかく前に出て拳を出してくる。
削られて怖さは薄れるものの、前に出る足と手は止まらず。
横山は被弾はありつつもしっかりさばく。

最終ラウンド、最後の力を振り絞っての戦い。
横山はしつこくしぶとく攻め込むパラスを迎え撃ちつつ、
明確にポイントを得て試合終了。

マイジャッジ 78-74 横山

公式ジャッジ 79-73×2、78-74
3-0 勝者:横山

アマエリートに対し、ひたすら前に出続けて振り続けたパラス。
この選手がもし日本人だったなら…
きっとホールのマニアを夢中にさせたのではないかと思えた。
最後の最後までボディを削り、消耗しながらも粘り強く戦い続けた。

かつては元世界王者も破った強豪に対し、はっきりとした判定勝利を収めた横山。
点差は開いたが、ポイント差ほど楽な試合ではなかったようにも思う。
世界ランキングにも名を連ね、ここから…な段階。

機が熟すのはいつになるか…力を蓄えての世界挑戦を望みたい。
勝ち取るポテンシャルは間違いなくある選手だ。

横山 葵海 5戦5勝(1KO)
ビンス・パラス 31戦25勝(19KO)5敗1分

 

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