2026/7/5 -石川・石川県産業展示館- 第1試合~第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【ライト級4回戦】
吉原 シュウ(天熊丸木) vs 沖島 由汰(松田)
長身サウスポー沖島は、スタンス広くグッと腰を落としてジャブを突く。
前足が邪魔か、じっくりと張り込むタイミングを探しているようにも見える吉原。
そんな中、いきなり沖島が右目上をカット。
パンチカットのため、この傷が開けば吉原がTKO。
序盤のトラブル、そしてデビュー戦で経験薄な沖島。
吉原にとって大きなチャンスと思える場面だったが、落ち着いて戦う沖島。
テンポをどんどんと上げていき、左ストレートを一閃。
崩れ落ちる吉原に対してレフリーはカウントを数えることなくTKOを宣言。
TKOタイムは1R 2分42秒
沖島の綺麗な左ストレート。
入り込みづらそうなスタンス、鋭いジャブ…。
有望株であることを印象付けるものは沢山あるが、
何よりも絶体絶命とも思える展開でみせた落ち着き。
鮮烈なデビューで今後注目株になっていくことを予感させる戦いぶりだった。
吉原はデビュー戦に続いて、好選手相手に1RTKO負け。
なかなか厳しいキャリアのスタートとはなったが…勝つまでやれば必ず勝てるもの。
完敗が続いたが、だからこそ、ここからひっくり返した時のドラマは大きくなる。
継続し…より強くなり、そして大きな初勝利を見せてほしい。
吉原 シュウ 2戦2敗
沖島 由汰 1戦1勝(1KO)
【ライト級4回戦】
此川 尚輝(トヤマ) vs 山本 怜生(中日)
ファイトの中で左フックを叩きつけていく此川。
べた足で前に出る山本に対し、ファイトの中でも位置を変えながら戦う此川。
2Rに入ると圧力と手数を増していく山本。
撃ち合っては距離を取る此川。
後半に進むにつれて此川の上体がよく動き、山本のヒットが減っていくも
最終ラウンドはしつこく前に出ていく山本が盛り返して試合終了。
拮抗したシーソーゲーム。
マイジャッジは38-38のドロー。
公式ジャッジは39-37で山本が1名。
残り2社が38-38で、山本から見て1-0のドロー。
1戦1敗の此川が昨年の中日本新人王に殊勲のドローとなった。
どちらについてもおかしくない試合だった。
初勝利には届かなかったものの、ボクサー此川の存在はしっかりと示した。
あとは勝つだけ…まずは半歩前進。
そして、B級昇格まで半歩届かなかった山本。
序盤は堅さも感じられる中で、苦しい試合にはなった。
これから続いていくキャリアの中、必ずベストではいられないだろう。
試合中のトラブルや、思い通りに行かない場面もきっとある。
そのときに、出せるアウトプットの中でどこまでやれるか…。
これから挑んでいくのは勝ち上がった者だけの世界、B級戦線。
熾烈な戦いに挑んでいく前にこの試合を踏んでよかったとも思える。
少しばかりの遠回り…この遠回りにしっかりと意味を持たせてほしい。
此川 尚輝 2戦1敗1分
山本 怜生 5戦3勝(1KO)1敗1分
【ライトフライ級4回戦】
手取 雄太(カシミ) vs 安井 新空(松田)
鋭く回転よく襲っていく安井。
これまでとは見違えるほどのスピードを身に着け、
反応よく手取に空振りさせながら拳を当てていく。
もらってもらっても前に出て拳を振るう手取
強烈な右ストレートを浴びせる場面もあるが、様々な角度から拳を繰り出していく安田。
的確にコンパクトに手取を叩いていく。
ヒット数で大きく上回る安井が突き放していくか…。
誘い込んでのアッパーも見せて、手取の顔面を跳ね上げる。
当たらずとも、前へ前へと進んでいった手取。
安井の豊富な手数の弾幕の中に飛び込んで行き、伸びる右ストレートをねじ込んでいった。
かけ続けた圧力にも動きの落ちない安井。
最終ラウンドには足を止め、回転のいいコンビネーションで襲い掛かった安井。
力のこもったコンビネーションで飲み込んでいくも
手取も耐えきって試合終了のゴング。
マイジャッジは40-36で安井。
公式ジャッジも40-36が三名のフルマーク。
しつこくしつこく前に出た手取。
らしさは見せたが、誤算は安井の急成長だったようにも思う。
圧倒的なスピードで、多彩なコンビネーションを繰り出し、
そして最後まで落ちず…むしろギアを上げて倒しに来る。
この日の安井は、これまでの姿とは比べ物にならないほどに強かった。
この相手に立ち向かい続けた手取。
右ストレートを突き刺し、印象的な場面も作っていた。
プロで勝つ力はある選手。
まずはその味を知って欲しい。
ただし…安易なものでなく。
手取らしく、立ち向かっていく姿で。
手取 雄太 3戦3敗
安井 新空 4戦2勝(1KO)1敗1分
【スーパーバンタム級4回戦】
水口 丈翔(カシミ) vs ソン・ミンジェ(韓)
積極的に攻め込んでいくサウスポーの水口。
序盤、足を使いながら鋭く合わせるソンだが、
水口は恐れることなく左ストレートを突き刺していく。
ソンが足を止めると二人は猛烈な撃ち合いに。
ソンの大きな右が水口を捉えるが、
水口は下がらずシャープに左ストレートを突き刺す。
長い距離ではしっかりと左ストレートを外すソン。
必然的に水口の勝負所は中間距離から近い距離…踏み込んだ場所となる。
しつこく、しつこく攻める水口。
両者とも疲弊の色が見える最終ラウンド。
ソンの体がズレるような水口の強烈なボディが突き刺さる。
チャンスにボディを繰り返して攻め、最後は無防備に膝に手を突いたソンをレフリーが救出。
TKOタイムは 4R 2分43秒
間違いなく強敵だったソン。
韓国から乗り込んでのデビュー戦。
大きくスリリングな右を振り、撃ち合いの場面では熾烈に戦った。
両者とも疲弊していった消耗戦。
心も体も限界に達する試合終了直前の左ボディ。
勝利に対する執念を感じさせる水口の一撃。
勝ち名乗りに喜びを爆発させた。
初勝利も大きいが、それ以上にこの苦しい戦いを乗り越えた大きさがあるように思う。
試合中のどんなに苦しい場面も乗り越えられる選手。
その存在もしっかりと刻んだ日本初戦。
これからの活躍を楽しみにしていたい。
水口 丈翔 2戦1勝(1KO)1敗
ソン・ミンジェ 1戦1敗
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