2026/3/22 -愛知・刈谷あいおいホール- セミファイナル、ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【スーパーバンタム級6回戦】
高橋 梨久(トコナメ) vs 沖吉 優太(湘南龍拳)
序盤から激しい撃ち合いで始まった試合。
高橋がいきなり左ストレートを効かせて優勢に。
ボディを攻め立てる沖吉に、コンビネーションで叩く高橋。
サウスポー対オーソドックス…
両者の奥の手の大砲が顔面を捉え合う場面も散見。
テンポよく撃ち合いを繰り広げる。
ボディで6回戦まで勝ち上がった選手とも言える沖吉が
その真骨頂であるボディ撃ちを繰り返し、
激しい撃ち合いで面白い試合を創り出してきた高橋が猛烈な撃ち合いを演じた。
両者ともがそのスタイルをぶつけ合った試合。
ここまでの軌跡を体現したとも思えた。
後半には高橋が足を使って距離を調整しながら、出てくる沖吉を左で捉えて突き放し
撃ち合いだけでないボクシングの幅を見せ、
最終ラウンドには消耗戦となりながら、両者出し切って試合終了のゴング。
マイジャッジは58-56で高橋。
公式ジャッジは60-54、59-55、58-56の3-0で高橋勝利。
B級初戦を勝利で飾った高橋。
すでにA級王手をかけている沖吉に対してのはっきりとした勝利で
B級戦線でも通用することを示して見せた。
この結果をもって老舗名門トコナメの新エースと言っていいだろうとも思える。
まさか、この選手がこの立ち位置まで来るとは。
デビュー当初の高橋からは想像がつかなかった。
面白い試合と引き換えに、勝敗とは別のところにいる。
そんな印象を抱いていた選手でもある。
覆してきた…勝利を挙げることと、面白い試合をすること…両立してきた。
高橋の軌跡そのものがボクシングの面白さだとも思える。
そして、敗れた沖吉だったが、その泥臭いファイトスタイルには、
戦ってほしい選手の顔がどんどん浮かんでくる。
魅力的な選手の証だとも思える。
新人王戦が明けた後の鈴木 蒼平(とよはし)やB級昇格まで1勝と迫る白井 優成(駿河男児)。
また中日本のリングに上がってほしい。
全身をピンクで包んだ出で立ちの泥臭いファイター。
純粋に沖吉のボディから攻め上げるボクシングがまた見たい。
高橋 梨久 9戦5勝2敗2分
沖吉 優太 12戦5勝(1KO)5敗1分
【54.5kg契約6回戦】
藤本 翔大(LUSH) vs 若木 フルスイング 忍(北海道畠山)
じりじりとした駆け引きの中、若木の強烈なボディが藤本を襲う。
時折藤本の重たい右が若木の顔面を捉えるが、若木はびくともせず。
効かないはずがない藤本の強打にもダメージを受けた素振りを全く出さず。
先手を奪うように強烈なボディで見栄え良くヒットを奪っていく。
後手に回ったようにも見えた藤本。
手を出しても距離で外される場面も多く、次第に手数も減少していく。
後半、丁寧にジャブを突く藤本だったが、若木は最小限のステップで外し、
しつこく強烈なボディを叩きこみ続ける。
藤本が密着して強打を叩くようになると、
若木はしっかりとホールドし藤本の戦いたい場所での勝負をさせず。
歴を感じさせる巧みさで、藤本の自由を奪っていく。
最終ラウンドは激しく撃ち合う場面が増え、
若木がボディから痛烈なアッパーを顔面に返す場面も。
お互いに捉え合う場面でも、若木が見栄え良く捉えて試合終了のゴング。
マイジャッジは57-57のドロー。
公式ジャッジは59-55、58-56、57-57の2-0で若木。
見栄えのいいボディがどれだけ強く評価されるかだったようにも思えた試合。
若木のボディは見栄えもタイミングもよく、しっかりとポイントに反映された。
思うようにさせてもらえない…ジレンマの中で戦ったように見えた藤本。
正面衝突させてもらえないような強さもある。
一つ一つのパンチの見せ方、タイミング、そして流れを切る試合展開の巧みさ。
気が付けば藤本が負けていた。
C級からB級へと勝ち上がった藤本だが、そこは勝ち上がった者たちだけの世界。
一癖も二癖もある選手たちがひしめき合い、さらにその上のA級にはここを勝ち抜けた精鋭たちがいる。
「B級の洗礼」とでも言いたくなる試合だったように思う。
そして、若木の恐ろしさも存分に感じられた試合でもあった。
数々のまさかを演じてきた若木が、40歳にしてA級昇格。
ここでもまた、まさかを巻き起こした。
この先のA級戦線、ランキング奪取もやらかしてしまうのではないかとも思えた。
常識を超えた存在とも思える。
そんな存在だからこそ、A級まで登れる選手なんだろうと思えた。
人外たちが住む世界…藤本の挑む先がそこにある。
藤本 翔大 11戦3勝(2KO)5敗3分
若木 フルスイング 忍 11戦6勝(3KO)4敗1分
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