2023/07/30 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合~第3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【スーパーフライ級4回戦】
津田 康光(ARITOMI) vs 岩永 翔太(タキザワ)
津田 康光 2戦1勝1敗
岩永 翔太 5戦1勝4敗
決着は右の一撃。1RTKO劇のKOタイムは2分57秒。
これまで力を伸ばしながらも勝利が遠かった岩永が快心の勝利を挙げた。
周りの喜びようを見れば伝わってくる。
3連敗に腐ることなく努力し続けた岩永、それをちゃんと見ていた周りの人々。
それがなければ、たった一つの勝利にこれ程まで、喜ぶ人は多くないハズだ。
立ち上がろうとした津田だったが、ダメージでそのまま倒れ込み担架での退場。
これで連敗となったが…ここを乗り越えてこそのものもある。
この日、岩永が見た景色を、いつか津田にも見て欲しいと思えた。
頑張る奴を見逃さない。
それが刈谷あいおいホール、中日本の聖地だ。
【バンタム級4回戦】
ジャン・イェンジェ(中) vs 村田 碧(和光)
ジャン・イェンジェ 4戦3勝(1KO)1分
村田 碧 デビュー戦
3-0(40-36、40-36、39-37)で村田の勝利。
スピード、テクニックで圧倒する村田。
かなり強烈にカウンターを入れていくが、ジャンはビクともせず、
後半に向けて手数が上がっていく。
時折のけぞらされるような強烈な一撃を喰らうものの、
タフさを発揮し、下がらずに手数で襲い掛かる。
村田の固いガードもおかまいなしにグローブの上からもどんどん叩き付けて行った。
中国からやってきた勇敢なファイター、また日本でその姿を見たい。
ジャンが乗って来た3R後半、前に出続けるジャンを
強烈なカウンターで下がらせる場面も作った村田。
後半少し動きが落ちたように見えたが、飲み込まれることなく試合を勝ち切った。
序盤動きすぎたか、ペース配分は少し修正がいるかもしれないが、
スペックの高さや土台の確かさも見せた。
なるべく早く、B級のリングへ向かって欲しいようにも思える。
戦って欲しい相手が沢山いると思える。
たった一試合でそんな風に思わせる…楽しみなボクサーに出会った。
【56Kg契約4回戦】
木附 大己(緑) vs 藤本 翔大(LUSH)
木附 大己 3戦2勝(1KO)1分
藤本 翔大 3戦2敗1分
1-0(39-37、38-38、38-38) 木附側から見て1-0の判定。
この日一番盛り上がった試合ではないだろうか。
ボクシングでは藤本、しかし、身体的な力で木附。
両者が魅力を発揮してのドロー。
最終ラウンド、野性的に飛び掛かるような姿を見せた木附。
イレギュラーな動きは怖いモノ。
また、しっかりと下を叩きつけ後半に向けて藤本をしっかりと削っていた。
藤本はどんな状況、どんな展開でもジャブをしっかりと突き続けた。
またも勝ちには届かなかったが、レベルの高さ、強さをしっかり見せた。
ハイテンポで走りながら、ボディを幾度も削られた…
3Rあたり、僅かながら動きが落ちたように見えた場面もあったが、
4Rには凶暴さをむき出しにするように襲い掛かる木附に対し、
出し尽くすように躍動し、このラウンドを獲ったように見えた。
強い二人がしっかりとぶつかって引き分けた。
どのラウンドも拮抗し、どう転んでもおかしくなかった判定。
ただただ素晴らしい試合だった。
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