2020/02/11 -愛知・刈谷あいおいホール- 1試合目、2試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2020/02/11 -愛知・刈谷あいおいホール- 1試合目、2試合目(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

 

■中日本スーパーバンタム級新人王準決勝
【スーパーバンタム級4回戦】
安西 蓮(岡崎) vs 樋口 怜良(ARITOMI)

安西 蓮 6戦2勝(1KO)3敗1分
樋口 怜良 1戦1勝(1KO)

1R、お互いにジャブを刺し合う立ち上がり。
しっかりと足を使って左を刺していく樋口に対し、先にコンビネーションを浴びせた安西。
さらに安西のワンツーで樋口の顔面が跳ね上がる。

ガードの上からコンビネーションを叩きつけた樋口に対し、その合間に左フックを差し込んだ安西。
ラウンド中盤には樋口が左目上をパンチカット。
序盤から安西がしっかりとペースを握る中、ラウンド終盤、樋口が右ストレートを撃ち下ろすと
左ボディから右フックを強烈に突き刺す…安西も右フックを返し、試合がグッと熱量を増す。
 

立ち上がり少し固かったようにも感じた樋口。
2R開始と共に両手をパンっと合わせてコーナーを飛び出していく。

ジャブを執拗にボディに持っていく安西。
そのジャブの隙間に右ストレートを差し込んでみせる樋口。
近い距離に位置すると激しく撃ち合い始める二人。
樋口の左アッパー、右フックが刺さる中、安西の左フックも強烈に突き刺さる。

この局面の撃ち合い…数では安西か。
しかし、樋口が安西を棒立ちにさせるシーンも…。
ラウンド終盤、お互い鋭利に顔面を捉え合い、距離ができればしっかりとジャブを刺し合う。
 

3R、ぐいぐいと攻め込んで行く安西。
押し込みながらショートを重ねて捉えて行くが、樋口も下がりながら強烈に捉え返す。
安西が左右フックで捉えると、樋口も左右フックを撃ち込んでみせるが、これはきっちり安西がガード。
安西の強烈な右ボディストレートで、一瞬樋口の動きが止まるシーンも。

樋口のジャブを距離で外すシーンを増やす安西。
遠い距離を制すると、近い距離でもボディを強烈に叩きながら、
右フックをテンプルに叩き付ける。
 

4R、最終ラウンドもジャブを突く樋口。
しっかりと磨いて来た印象…しかし、樋口の右の撃ち終わり、
安西の右ストレートが強烈に刺さって樋口の顔面が跳ね上がる。

中盤から樋口が前に出始めると、試合は近いところでの攻防に。
樋口が右フックを突き刺すと、コンビネーションを纏めて好戦的に盛り返し始める。

両者が前に出てもみ合いのようなファイトになりながらも
強烈にお互いの顔面を捉え合った二人。
熱量をさらに増しながら、試合終了のゴング。
 

マイジャッジ 39-37 安西

39-37、39-37、38-38
 

1年半ぶりの試合、荒々しかった樋口は足を使いジャブを突き、しっかりと成長の跡を見せた。
そして、最終ラウンド、前に出る樋口の強さもまたハッキリと確認することができた。
ここにボディが加われば、一気に登っていく可能性も。
一年半でここまで左を磨くことのできた選手…きっとまだまだ伸びて来るだろうと感じる。
 

そして、改めて安西の好選手ぶりを再認識させられた試合。
徐々に階級を上げてきており、昨年からまた一階級上げた試合。
まだ少しフィットしていないようにも感じたが、それも時間が解決してくれそうに思う。
ここでぶつかることが勿体ないくらいのカードを乗り越え、堂々の決勝進出を決めた。
 
 

 

【ウェルター級4回戦】
北川 仁暉(唯心) vs 原田 大輝(市野)

北川 仁暉 6戦1勝(1KO)4敗1分
原田 大輝 2戦1勝(1KO)1敗
 

西日本から三重の市野ジムへ移籍してきた原田。
ジリジリ前に出る原田に対して、一定の距離を維持する北川。
お互いジャブを刺し合う中、北川が右を振ったところ、原田の強烈な右アッパーが刺さる。

中盤には原田の右ストレートでロープまで吹っ飛んだ北川。
原田が一気に詰めたところ、今度は北川が右ストレートで捉え返してみせる。
いったん展開が落ち着いた後、ラウンド終盤には北川がコンビネーションで原田を捉える。
 

2R、足を使って旋回しながらジャブを伸ばしていく北川。
距離が詰まったところではしっかりと撃ち合う二人、北川が右フックで捉えるシーンが目立つ。
しっかりと距離を取りながらスッと近づいて右を突き刺すシーンを作る北川に主導権が流れて来たか。

しかし、ラウンド終盤には強引に連打を撃ち込み始めた原田。
連打に飲み込まれかける北川だったがしっかりと手を返してラウンドが終了。
原田…強引に流れを引き戻す。
 

3R、お互いガードを上げる中、詰めて手を出す原田の撃ち終わりに、北川がパンチを突き刺すシーンが目立つ。
原田は詰めながらも頭を振って、北川の空振りを誘うシーンを多く作るが、北川の攻め手は緩まない。
下がりながらも、北川の手数が出る分、捉える数は北川の方が多い。

このラウンドも終盤、原田がラッシュを仕掛けるも、北川はガードでそのパンチを抑えながら
合間合間にパンチを差し込んで、このラウンドが終了。
 

4R前半、一気に詰めていった原田。北川をグイグイ押し込んで行く。
後手に回った北川だったが、撃ち合いになると左ボディから上に返して展開を盛り返していく。
激しく撃ち合う中、北川が右ストレート、右フックで強烈に捉えるシーンを作る。
原田も引かず、熱のこもった撃ち合いのまま試合終了のゴング。
 
 

マイジャッジ 39-37 北川
 

公式ジャッジ
39-37 原田
38-38×2
 
 

ドロー
 
 

判定としては前に出続けた原田のアグレッシブを獲れば原田の勝ちもあり得た試合。
2R、3R、終了間際に仕掛けたラッシュの印象もよかったように思う。
原田が決して引かなかったことも事実…原田についた採点も納得できないような類ではない。

常に前に出続ける…移籍初戦ながら、そのシルエットはまさに市野の戦士。
楽しみにできる選手がまた一人増えたように感じる。
 

2R終盤、原田の強引なラッシュに晒された北川…。
これまでなら不用意な一撃をもらっての失速も充分に考えられたシーン。
致命打を貰わず、しっかりと手を返して、この場面を乗り切った。

階級増により、撃たれ弱さも克服されたように感じる。
デビュー当初に見せていた、魅力的なアウトボクシングも戻って来た。
少しずつ、少しずつ…力を伸ばす北川。
地道な道のりは、そのキャリアを終えるとき、見て来た人の印象に深く深く残るものだ。

試行錯誤の中で歩いて来た道のりに間違いはないと感じる。
次戦は4/26の中日本新人王トーナメント準々決勝。
僕が優勝予想に挙げている中村 力也(とよはし)と激突する。
 
 

 

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