2024/09/30 -東京・後楽園ホール- 第3試合、第4試合(中日本ボクシング観戦記・番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ！
【女子ミニマム級6回戦】
渡邉 恵(TEAM10COUNT) △ vs △ アダムス・ハナコ(ハッピーボックス)
6R判定 1-0(58-56、57-57、57-57)
スリリングに鋭利に…KOシーンがいつ訪れてもと思える捉え合い。
主戦場とする階級が大きく離れた二人。
体格の大きなアダムスはリーチを生かしたワンツーで渡邉をえぐった。
触る、止めると言ったワンツーではなく、つらぬくようなワンツー。
深く刺されても勢いを止めずに飛び込んで行く渡邉には驚愕。
近付かなければ話にならない距離、トライを繰り返し続けた渡邉は
試合中盤には距離を潰してフックで責め立てる場面を作り出す。
下がりながらのワンツーは変わらず襲ってくるが、それ以上に詰めての手数が見栄えがいい。
流れはそのまま渡邊が押し込んで行く流れで最終ラウンド。
アダムスが最後に出し切るようにワンツーの当て返して盛り返した。
マイジャッジは57-57のドロー。
公式ジャッジ
58-56 渡邉
57-57×2 ドロー
1-0のドローとなった。
大劣勢の展開を、「もらっても行く」大胆な戦略で打開した渡邊。
その顔面を強打にさらしながら、潜り込むタイミングを掴むと、
アダムスを押し込んで行く展開に変えてみせた。
怯むことなく、決意に満ちた戦いぶりだった。
いったんは飲み込まれかけたアダムス。
大勢決したと思える中で、最後の最後に押し返してドローに持ち込んだ。
両者見せ場を作ったシーソーゲーム。
ダウンシーンはなかったが、それがいつあってもおかしくないほどに
お互いに強烈に捉え合っていた。
スリルも迫力もあり、展開も面白かった試合。
二人のボクサーが素晴らしい試合を創り上げたと感じた。
渡邉 恵 9戦3勝(1KO)6分
アダムス・ハナコ 10戦3勝4敗3分
【ライト級6回戦】
カリエンテ 子安(E&Jカシアス) ○ vs 西村 直哉(シュウ)
2RTKO
丁寧にジャブを突く西村がまずは主導権を握るかに思えたところ、
子安はそのジャブをかいくぐってフックを叩き込む。
子安が捉えるか、西村がジャブで走り切るか…そんな展開を予想した直後、
至近距離での右フック一撃で西村がリングに沈んだ。
痛烈なダウンシーンにレフリーはノーカウントで試合をストップ。
TKOタイムは 2R 2分14秒
1Rに子安が見せた接近して右フック。
この形を踏襲したようにも思えた右フックは、狙った一撃に思えた。
この日一番の快勝劇を演じ、B級初勝利を挙げた子安。
刈谷のリングで見てみたいと強く思った。
この先、中日本の有望選手の前に立ちはだかってくれる姿を想像した。
大幅負け越しながらB級へ登って来た西村。
B級でも3敗目となった。
負けても…負けても…が刻まれた戦績。
ここからどう変化し、B級を乗り越えて行くか。
またこの選手が戦う姿を見れる幸運を願いたい。
カリエンテ 子安 9戦5勝(3KO)4敗
西村 直哉 17戦4勝(3KO)12敗1分
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