2019/09/15 -愛知・刈谷あいおいホール(一部)- 見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
さて、神戸の観戦記開始した!と思ったら、もう次の刈谷が1週間後。
…というわけで、見どころ紹介!
今回は何年ぶりでしょう!?ってくらいの二部興行。
というわけで、見どころ紹介も一部と二部の二回に分けて掲載。
今回は一部の…
中日本・西部日本新人王対抗戦!
■2019年度中日本・西部日本ライトフライ級新人王対抗戦
【ライトフライ級4回戦】
田中 蓮志(トコナメ) vs 脇山 望(FUKUOKA)
田中 蓮志 4戦2勝(2KO)1敗1分
無駄な撃ち合いさえなければ一級品…。
デビュー戦から立て続けに試合を優位に進めながら、無駄な撃ち合いで勝利を取りこぼした。
しかし…その後、一切懲りない血の気の多い戦いで2連続KO勝利。
脇山 望 1戦1勝
西部日本新人王戦はエントリー1名での獲得。
しかしながら、アマチュアで8戦の経験があり、デビュー戦はフルマーク勝利。
スピード型の選手と聞く。
田中はしっかり距離を維持できれば、堂々の全日本新人王候補。
倒しに出るなら、イチボクサー…しかし、「抜群に試合の面白い」という注釈がつく。
この男が選ぶ選択肢は…より高みか、美学か、それとも…双方か。
今年の中日本新人王の中で、最も気の強い男が魅せるドラマは如何に。
■2019年度中日本・西部日本スーパーフライ級新人王対抗戦
【スーパーフライ級4回戦】
原 彪真(中日) vs 長嶺 竜久(平仲)
原 彪真 3戦1勝2分
空手道やジュニアテコンドー選手権で日本一を獲得した実績を持ちながら、
準々決勝、準決勝と接戦を勝ち抜いて泥臭く決勝まで勝ち上がって来た原。
決勝では、今年の全日本新人王候補と感じていた永治 悟志(薬師寺)に対し、
ドローに持ち込んでの優勢点で、この戦いに辿り着いた。
長嶺 竜久 4戦4勝(4KO)
デビュー以来、右ストレートと返しの左フックで4つのKO勝利を重ねている。
倒した後の詰めにも定評があると聞く。
西部日本新人王は2名エントリー、1勝での獲得となっている。
戦績的には圧倒的に見劣りする原だが、すべての試合で接戦を演じ、
最後に勝ち上がっている強さを持つ。
また、試合ごとに強さを増し、決勝では立派な強豪相手に勝ち抜けた。
打たれ強さもある、引かぬ度胸もあり、新人王開始以降の半年で最も伸びている選手。
相手が強ければ強いほど、その真価を発揮しそうにも感じる。
■2019年度中日本・西部日本バンタム級新人王対抗戦
【バンタム級4回戦】
木村 天汰郎(駿河男児) vs 中西 寛多郎(HKスポーツ)
木村 天汰郎 4戦4勝
相手を置き去りにするスピード、相手を亜空間に陥れるようなポジション獲り。
今年の中日本新人王、堂々の目玉選手。
決勝では危なげのないアウトボクシングで、生粋のファイターであるテル のび太(緑)を空転させた。
この男を止められる選手が、今年の新人王にいるのだろうか…。
中西 寛多郎 1戦1勝
アマチュアでは13戦を経験。
エントリー3名の西部日本新人王戦では決勝から登場。
デビュー戦ともなったその試合では、スピードを見せつけての勝利を飾っている。
相手の中西もスピードのある選手と聞くが…数々の相手を置き去りにして来た木村。
ここまで魅せて来た圧倒的な勝ち方もあり、並みの選手では太刀打ちできないと感じる。
さあ、この日の相手は並みなのか否か。
毎年、「こんな選手が!?」と驚かされる選手に出会うのも対抗戦。
果たして…。
■2019年度中日本・西部日本フェザー級新人王対抗戦
【フェザー級4回戦】
三輪 珠輝(名古屋大橋) vs 福永 輝(沖縄ワールドリング)
三輪 珠輝 11戦6勝(1KO)4敗1分
今年の中日本新人王に参戦した中で最もクレバーな選手。
しかし、いざと言う局面では激しい撃ち合いをこなす裏の顔も持つ。
決勝では劣勢の最終ラウンド、数年ぶりに見せた裏の顔で、ド派手な撃ち合いを制し
逆転のダウン奪取で中日本新人王を勝ち取った。
福永 輝 3戦3勝(3KO)
強烈な右フックを武器にデビュー以来の3連続KO勝利中。
3名エントリーの西部日本新人王戦では2つの試合を勝ち抜いている。
例えば、抜群に飛び抜けた選手がいたとき、
それを止める可能性がある選手は…三輪のような選手だと思っている。
基本的な土台がしっかりあり、飛び抜けたクレバーさを持ち、そして11戦のうちに貯め込んだ引出しもある。
今年、西日本新人王にとんでもない選手が待ち構えていると聞いている。
…で、あれば、同じ階級に三輪がエントリーしたのは何かしらの運命じみたモノさえ感じる。
相手が強ければ強いほど、映えるのも三輪。
この日の相手も強敵で間違いないが…するりと勝ちを手繰り寄せる三輪に期待したい。
■2019年度中日本・西部日本スーパーフェザー級新人王対抗戦
【スーパーフェザー級4回戦】
長谷 和紀(トヤマ) vs 岩崎 淳史(フジタ)
長谷 和紀 4戦3勝(2KO)1分
今年の中日本新人王の中では最も完成度の高い選手。
富山県唯一のプロボクサーであり、トヤマ興行の中心に立つべき選手。
4回戦ながら、地元興行ではメインイベンターを務める。
岩崎 淳史 9戦4勝(1KO)3敗2分
3度目の新人王戦でようやく西部日本新人王を獲得した苦労人。
6名エントリーの中、2試合を勝ち抜いた。
決勝では昨年の西部日本新人王決勝で敗れた相手にリベンジを叶ている。
今年の中日本新人王では最も完成度の高さを感じる選手。
北陸のリングで3試合を重ね、中日本新人王決勝で初めて刈谷に登場した長谷。
完勝の2RKO勝利を飾り、長谷のスピードとキレのあるボクシングを
気に入った刈谷のファンも多くいた。
この選手の勝ち負け一つで、興行の規模さえ変わりえる。
背負うものの大きさは随一…必ず勝ち抜いて欲しい選手。
■2019年度中日本・西部日本ライト級新人王対抗戦
【ライト級4回戦】
松岡 蓮(浜松堀内) vs 二熊 亮成(平仲)
松岡 蓮 4戦3勝(3KO)1敗
2年連続の中日本新人王ながら、昨年はエントリー1名。
今年は準決勝を勝ち抜くと決勝で相手が棄権。
不完全燃焼感もあるだろうが、トーナメントは運も実力。
ダメージを残さずに勝ち上がっていることは大きい。
力的にも充分に他地区の新人王に対抗できる選手。
ボクシングにおける絶対的武器…パンチ力に秀でた選手だと感じている。
二熊 亮成 7戦4勝(2KO)2敗1分
こちらも2年連続の西部日本新人王。昨年は西軍代表戦まで勝ち上がっている。
松岡と同じく、決勝は対戦相手棄権での地区新人王獲得。
昨年、松岡とは対戦済みで判定勝利を飾っている。
ライト級の対抗戦は昨年と全くの同一カード。
松岡にとっては、全日本新人王に近づく為の戦いであると同時にリベンジマッチ。
唯一の敗北を喫した相手ともう一度戦える幸運を手に入れた格好。
ビッグドラマの準備は整っている。
■2019年度中日本・西部日本スーパーライト級新人王対抗戦
【スーパーライト級4回戦】
藤田 裕崇(名古屋大橋) vs 宇野 凌汰(フジタ)
藤田 裕崇 3戦3勝(3KO)
デビュー以来ド派手な1RKOを二つ続けた藤田。
中日本新人王決勝では、劣勢に陥る中突然のスイッチから大逆転のKO劇を演出。
ガウンを来て威風堂々とリングインし、試合後の発言もまた派手。
リングの上で自己顕示欲を爆発させるような戦いぶりは魅力たっぷりだ。
宇野 凌汰 5戦4勝(2KO)1敗
西部日本新人王戦はエントリー1名での獲得ながら、
2年前の西部日本新人王戦で敗れて以降3連勝中。
直近の試合は敵地でのフルマーク勝利。
倒し倒され、効かし効かされの試合を積み重ねての戦績と聞く。
みなぎる自信を全身にまとうような藤田の立ち姿。
この選手がそのままの姿でどこまで勝ち上がるかに興味が尽きない。
決勝では実力派の片岡 晃誠(蟹江)に追い込まれながら、
スイッチするという驚きの引き出しを披露して逆転KOを演出。
見た目も試合もとにかく派手の一言に尽きる。
しっかりと勝ちあがって、後楽園ホールのファンにもその派手っぷりを見せつけて欲しい。
■2019年度中日本・西部日本ウェルター級新人王対抗戦
【ウェルター級4回戦】
能嶋 宏弥(薬師寺) vs 塩尻 りんたろう(鹿児島)
能嶋 宏弥 2戦2勝(1KO)
今年の中日本新人王戦でデビュー。
全日本新人王候補と言われた上原 大樹(伊豆)に対し、KO勝利を飾って刈谷を驚かせた。
決勝では対戦相手の怪我による棄権で中日本新人王獲得だが、
アウトボクシングで完勝した準決勝も含め、相応しい実力は証明済みだ。
塩尻 りんたろう デビュー戦
0戦で西部日本新人王にエントリーすると、エントリー1名での地区新人王獲得。
デビュー戦でいきなりこの舞台に立つ。
大アップセットを魅せてこの試合まで勝ち上がった能嶋。
ラッキーパンチ1発で勝ったような試合ではなく、上原の強烈なプレスを躱し続け
数多く出した手数でダメージを植え付けてのKO勝利。
準決勝でも突貫型ファイターを4Rに渡って躱し続けて勝利を挙げている。
アウトボクサーではあるが、そのパンチの威力もしっかりと証明済み。
中日本新人王として全日本新人王に向かう道のりの中でも
客席を驚かせるような試合結果を期待したい。
【57.6kg契約8回戦】
森 武蔵(薬師寺) vs スントーン・パンホーム(タイ)
森 武蔵 9戦9勝(5KO)
最年少でWBOアジア太平洋王座を獲得した森。
地元熊本での防衛戦を経て、凱旋のリングに立つ。
破格の破壊力を持つサウスポー。
スントーン・パンホーム 9戦5勝(4KO)4敗
これが2度目の刈谷登場となるパンホーム。
フェザーではフレームの大きさを感じる選手でムエタイ100戦以上の戦歴を誇る。
前回刈谷に登場した際は、TKO負けしたものの、当人は「ストップが早い」と激怒。
試合中も、右の撃ち下しで相手をフリーズさせる場面も作っている。
地域王者の森が興行の締めにノンタイトルで登場。
調整試合と見られる中、パンホームは前回の試合でやる気満々な選手であることは見せており、
リーチの長さもあり、また、ムエタイの選手特有の撃ち終わりを狙うタイミングも抜群。
WBOアジア太平洋王者と釣り合うのか…という部分はあるにしろ、
真剣勝負でその名を売りに来る選手と言うことは保証できる。
相手の国籍で、世間が森に完勝を求めるようにも感じる為、いささか難しい試合になる予感もある。
刈谷のリングで大接戦の末にベルトを巻いたあの日から約10か月。
森はどれほど強くなっているか…その部分への期待も強く感じる。
ミニマム級の丁野 拓海(中日)は西部日本新人王のエントリーなしで。
フライ級の中村 淳希(市野)は対戦相手、出口 竜也(YuKO)の棄権でそれぞれ西軍代表決定戦へ進出。
ミドル級は中日本のエントリーなしで新山 十士(広島三栄)が西軍代表決定戦へ。
スーパーバンタム級の阿部 史也(タキザワ)は棄権により、対戦相手の朝倉 豊(博多協栄)が
西軍代表決定戦へ…昨年全日本新人王決定戦まで勝ち進んだ津川 龍也(ミツキ)が
西日本新人王決勝で対戦相手棄権となり待ち構えている。
今回の西部日本新人王の選手たちに関しては情報が足らず、
浅い掲載になってしまい申し訳ない思いもあるものの…。
愛着沸きまくっている中日本の選手頑張れ!とともに、
西部日本新人王の選手に俺をひっくり返す驚きをくれ!の思い。
ん~…それでも…やっぱり今年の全日本新人王は全員中日本!
頑張れー!頑張れー!
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