2017/12/03 刈谷あいおいホール-前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
久保田 祐介(岐阜ヨコゼキ)が夢に出てきた。
2週間前、岐阜で後藤 憬(中日)に敗れた久保田。
しばらく試合はしないらしい。
あの日の悔しそうな久保田の顔が目に浮かぶ。
最近、ボクサーが夢に出てくることが多い。
岐阜と刈谷で4週連続の興行…頭の中がボクシングでいっぱいだ。
後楽園ホールでは週に何日も興行がある。
東京で暮らしていたら、気が狂ってしまうんじゃないかと思ったりする。
…いや、今でも充分狂っているか。
そして、僕以上に狂っている奴らもいっぱいいる。
異常な奴らはアホほどいる。
矢吹 正道(薬師寺)と力石 政法(薬師寺)が移籍するらしい。
本名の佐藤兄弟になるのか、このまま矢吹と力石の名前で行くのか。
どういう形でもいい、どこへ行ってもいい。
どうか大事にされて欲しい。
刈谷で見続けたヒーロー達だからこそ。
ジムとのいさかいで辞めていく選手たちは沢山いる。
ジムの会長が全権を握る日本のボクシングでは、ジムの意向で選手の行く末も簡単に握り潰せる。
佐藤兄弟は移籍できること自体、幸運なのかもしれない。
強いだけじゃ、チャンピオンにはなれない。
干されて消えたボクサーが何人いただろう。
ジムと揉めて、移籍もできずに消えるボクサーが何人いるだろう。
今、試合さえ組んでもらえずにくすぶるボクサーが何人いるだろう。
そんなボクサーたちをもうこれ以上、見たくない。
今、大阪に新たなコミッションが出来上がっている。
ABCジャパン。
マイナータイトルのWBF世界タイトルマッチを行って話題になった。
今から書くことは受け売りだが、僕は同意の思い。
1国1コミッション…まるで大原則のように感じてるファンがいるかもしれないが、それは特殊だ。
国がボクシングを管理しているフィリピンぐらいじゃないだろうか。
国内のランキングが1つしかないのも実は特殊。
日本のボクシングはガラパゴス化し、そしてそれが正解だと突き進んでいる。
たまに日本のボクシングを北朝鮮のように感じることがある。
日本のボクシングの仕組みを…普通だと思っている。
そして”世界”の実情をつかめないままいる。
これは実際に、世界に飛び出して戦ったボクサーの言葉を要約したものだ。
日本のジムに所属して戦ったわけではない。
日本のコミッションに所属せず、海外のリングに飛び込んで戦った男の。
世界中の戦績を集めているからこそ解る。
これは、正解だ。
異常なまでに高められてしまった国内タイトルを普通だと思っている感覚は日本特有だ。
本当は、世界への登り方は何種類もある。
この国では、ある程度ルートは決められてしまっている。
「ここからこう登りなさい」と。
マネージャー、プロモーター、トレーナー…
それぞれと契約し、選手が自らの責任でタッグを組む。
そして、様々な方法を選択して登って行く。
それが海外のシステム。
たまたま近所のジムに行き、プロテストに受かったら、ボクサー人生を全て握られてしまう。
そしてJBCの枠の中で登って行く。
それが日本のシステム。
ABCジャパンは海外のシステムを導入している。
ABCで戦うことが普通になれば、ボクシングをやりたくてもやれない…なんていう
悲しい結末が一つでも減ってくれるんじゃないか。
僕はそんな思いでいたりする。
JBCの中でも頑張っている人たちはいる。
真っ当に、素晴らしいジム経営をしている人たちもいる。
ボクシングの為に…尊敬するし、素晴らしい人たちが携わっていると思う。
でも、完璧ではない。
完璧なモノは存在しない。
泣く泣くボクシングを諦める選手たちがいる。
ジムの会長は選手の試合を組まないこともできるし、「移籍金」をふっかけることもできる。
そうすることで、選手はリングを奪われてしまう。
そんな時、受け皿になれるボクシングが大阪に産まれている。
引退届を出し、ABCのリングで海外で戦うノウハウを得ればいい。
大きくなって欲しい、ABCジャパン。
リングを奪われたボクサーに、新たなリングを…
そんなことを考えながら電車に揺られる。
日本ヘビー級は現在2名。
この日、上田 龍(石神井S)が勝てば、3名に増える。
もう一人、樋高 リオ(フリー)がいるが、彼はリングをABCジャパンに移した後、
現在は渡米してトレーニングしている。
JBCが管理する日本ランキングには入らない。
しかし、OPBF東洋太平洋ランキングには入り続けている。
樋高の今後の活躍も楽しみだ。
今日、たった3人しかいないヘビー級のA級選手に、もう1人が加わる。
それでもたった4人。
いいじゃないか。
大きな一歩だ…日本のヘビー級。
すぐに大きな人気を獲得することはできないかもしれないが、
何事も色々なモノが積み重なってできていくんだ。
さてさて、それはさて置き、ここでいつもの 言い訳 前置き
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。
そして、TVで観戦するのとは違い、1つの角度しか見れず、スロー再生もない。
レフリーで隠れたタイミングでパンチが入っても気付けないし、かなり離れた自由席での観戦。
ここに書く内容に誤りが多分に含まれることもある。
先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識したうえで、読み進めていただきたい。
国内では珍しいヘビー級の戦い。
それが見られるワクワクを胸に、会場に入る。
いつもの刈谷の景色…全力で楽しんでやる。
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